【レビュー】

Chordの「Mojo」をスマホでじっくり聴き込み

1 音のノウハウをFPGAに凝縮

 
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ポータブルアンプは、いまやパーソナルオーディオ愛好家の必須アイテム。高インピーダンスのヘッドホンをも駆動するアンプとしての機能だけでなく、ハイレゾ音源を再生する高性能DACの利用が目的だ。今回、その「凝縮感」が話題のChord「Mojo」を自宅のシステムでじっくり聴いてみた。

Chord Electronicsの「Mojo」。アユートが国内代理店を務める。実勢価格は66,000~73,000円前後

音のノウハウをFPGAに凝縮

ポータブルアンプ選びの要点といえば、出力ワット数や入力端子の種類といったアンプ部のスペックもさることながら、近ごろではDAC部も重視される。PCやスマートフォンと組み合わせてデジタル入力することを前提に、搭載されるDACチップは何か、どのフォーマット(サンプリング周波数/量子化ビット数)まで対応しているか、DSDネイティブ再生が可能かどうかがポイントとなってくる。

ここに紹介する「Mojo」は、「Hugo」で一躍名を馳せた英Chord Electronicsの製品であり、DAC部には専用DACチップではなくFPGAを積む。FPGAをひと言で表せば「プログラミング可能なLSI」、本機の場合は「Chordの音響ソフトウェア技術が詰め込まれたDACとしての役割を果たすLSI」となる。市販のポータブルアンプはその大半が既製の専用DACチップを積むが、Chordはプロ向けの製品と同じ手法をMojoにも採用した。この事実だけを見ても、開発陣の意気込みがうかがえる。

Mojoに搭載されるXilinx社の最新・第7世代FPGA「Artix7」は、かなりパワフル。HugoにもXilinx社のFPGAX「Spartan6」が採用されているが、そちらは一世代前の40/45nmプロセスであり、Artix7は28nmプロセス。プロセスの微細化により、同じダイサイズで2倍以上のロジックセルを利用できるのだ。同じ処理が前世代FPGAの半分程度の消費電力で可能になったことが、Mojoのコンパクトさの理由といえる。

DACとしてのスペックにも注目だ。PCMは最大768kHz/32bit、DSDは最大11.2MHzのネイティブ再生と、現存するほぼすべてのオーディオフォーマットに対応する。入力経路はUSB Micro-BのほかTOSLink(光デジタル、最大192kHz/24bit)とCOAXIAL(同軸デジタル、最大768kHz/32bit)を用意、コンポーネントオーディオとの組み合わせも可能だ。

もっとも需要が高いと思われるスマートフォンとの接続だが、iPhoneはカメラコネクションキット、AndroidはUSB OTGケーブルを用意すればいい。Mojoに付属のマイクロUSBケーブル(A端子 → Micro B端子)は約7cm、やや長めのほうが取り回しやすいはずだ。

PCMは最大768kHz/32bit、DSDは最大11.2MHzのネイティブ再生に対応する。今回は、iPhone 6sにカメラコネクションキットを接続して、ハイレゾ再生を楽しんだ(アプリは「ONKYO HF Player」を使用)

動作確認はiPhone 6sとXperia Z Ultra(Android)との組み合わせで行ったが、試聴はiPhone 6sに絞り行った。接続に利用したカメラコネクションキットはDock(30ピン)版で、間にLightningアダプタを噛ませているが、特に支障なく「ONKYO HF Player」に認識された。

試聴を開始して最初に感じたことは、対応フォーマットを気にしなくていい「楽さ加減」だ。再生可能なフォーマットが最大768kHz/32bit、DSDも最大11.2MHzに対応するため、HF PlayerのウリのひとつであるリアルタイムDSD変換も存分に活用できる。

駆動力の高さもうれしい。出力インピーダンスは0.075Ω、出力レベルは35mW@600Ω / 720mW@8Ωと、そんじょそこらのヘッドホンアンプでは使いこなせないヘッドホンも軽々と扱える。しかもヘッドホンジャックは2基、同時使用が可能なため2人で同じ音源を楽しめる。

3つ見える「曇りガラスのビー玉」はギミックではない。「M」の上にある玉は電源ボタンで、入力する音源のサンプリングレートにより色が変化する。残り2つはボリューム調節用で、こちらも音量を上げていくと赤 → 黄 → 緑 → 青……と10段階で変化する。初期状態はLEDが強すぎるが、ボリュームボタン2つを同時押しして輝度を下げるとよい塩梅の明るさに落ち着いた。

信号が入力されると、サンプリング周波数によって電源ボタンの色が変化する

オーディオテクニカ「ATH-A2000Z」(44Ω)とSHURE「SRH1840」(65Ω)を同時聴きしてみたが、駆動力には余裕すら感じられた

側面のインタフェース類。2基のヘッドホンジャック、データ用と充電用のUSB Micro-B、光デジタル、同軸デジタル端子を備えている

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インデックス

目次
(1) 音のノウハウをFPGAに凝縮
(2) iPhoneとの組み合わせでDSD 11.2MHzを堪能
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