MSIの製品カテゴリーをおさらい

まずはMSIのIntel Z170チップセット搭載ゲーミング向けマザーボードを整理しておこう。MSIでは現在、ゲーミングユーザーを細かく分析しており、例えばカジュアルなゲームを楽しむ層には「ARSENAL」、MMOタイトルなどミドルレンジGPUを組み合わせて利用することが想定される層には「PERFORMANCE」、そしてFPSタイトルを中心にハイエンドGPUやマルチGPU、オーディオにもLANにもこだわる層には「ENTHUSIAST」という名称で大枠を組み、3つのカテゴリーそれぞれに製品を展開している。

Intel Z170搭載マザーボードの発表時に紹介された製品セグメント

Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONは、「ENTHUSIAST」カテゴリに属している。ENTHUSIASTカテゴリでは、製品名に「GAMING」が付くほか、"Master"を示す「M」と製品のグレードを示す数字(3/5/7がある)が組み合わさっているのだが、Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONは、この規則にあてはまっておらず、ちょっとややこしい。

ENTHUSIASTカテゴリ内では、最上位モデルの「Z170A GAMING M9 ACK」から「Z170A GAMING M7」「Z170A GAMING M5」……と序列がある。この序列にZ170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONを当てはめると、「Z170A GAMING M9 ACK」と「Z170A GAMING M7」の中間に相当する。

ENTHUSIASTカテゴリ内の製品。左から「Z170A GAMING M9 ACK」「Z170A GAMING M7」「Z170A GAMING M5」。Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONは、「Z170A GAMING M9 ACK」と「Z170A GAMING M7」の間に位置する

それぞれの実売価格で見ると、「Z170A GAMING M9 ACK」が5万円台半ば、「Z170A GAMING M7」が3万円前後、Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONは4万円台前半といったところになる。「ちょっといいところのマザーボード」というと3万円くらいという感覚だが、Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONは、それよりも1グレード上の製品と捉えることができる。

値段が高い分、当然ながらユーザーの要求も1グレード分上がる。そこに応えるのが、オーバークロック機能である。ゲーミングモデルの最上位である「Z170A GAMING M9 ACK」は、サウンド機能をはじめとしてゲームに特化して機能を充実させているが、Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONはゲーミングをベースにしつつ、オーバークロック機能を追加したモデルとなる。

鮮やかなシルバーカラーはゲーミングPC向けにもぴったり

Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONのデザインは、同社のラインナップのなかでも異色のものだ。スロットやポート、ボタン、コンデンサなどの部品に黒やその他の色が混じるものの、基板とヒートシンク、Intel 100シリーズマザーボードから採用されたSteel Armorの金属色と合わせてシルバーが基調となっている。また、チョークコイルはチタン製をうたっており、これも単純な黒とは色味が異なる。

写真では基板が白っぽく見えてしまうところだが、実物はかなり銀色で、このあたりは店頭で実物を見てみるのがよいだろう。

ミリタリークラス5準拠の高耐久性部品とともに、チタン製チョークコイルを採用。普段はVRAMヒートシンクに隠れてしまっているが、チラッと金属光沢が覗ける