カモフラージュを施した姿で東京・代官山に期間限定展示されたのは、ダイハツの軽オープンスポーツ「コペン」の"第3のモデル"。すでに発売されている「コペン ローブ」「コペン エクスプレイ」や先代モデルとはどこが違うのか? 展示車を見学した。

代官山T-SITEに展示されたダイハツ「コペン」第3のモデル

愛嬌のある顔つきは先代モデルから継承

すでに予約がスタートしている「コペン」第3のモデル。その企画については、昨年6月の「コペン ローブ」発売当初から明らかにされていた。今年に入り、東京オートサロンなどでコンセプトモデルも展示され、ファンの期待を集めてきた。年央とアナウンスされている正式発売も近いとみられ、このほどカモフラージュ姿のモデルが都内で一般公開された。

「コペン ローブ」「コペン エクスプレイ」と一見して違いがわかるのは、先代モデルをほうふつとさせる丸目が特徴的なフロントだ。ヘッドライトの下には先代と同様、丸いフォグランプも装備されると推測されるが、展示モデルではカモフラージュのラッピングの下に隠されていた。ランプ類のほか、台形をひっくり返したようなバンパー開口部の意匠も先代に近い。丸目と開口部とでにっこり笑っている顔つきにも見え、どこかキュートに感じられた。

フロント。丸目ヘッドライトが印象的

リヤにも丸いランプを採用

丸みのあるデザインに現行モデルのテイストも表現

リヤも現行の2モデルと大きく異なる、先代モデルに近いイメージの丸いランプ類が採用された。ただし、先代モデルではフロントバンパー開口部の意匠をリヤでもラインで表現していたが、今回はそうしたデザインは見受けられない。フロント、リヤともに丸みは感じられるものの、先代のプリッとした曲面と比べると、スクエアで垂直に立ち上がっており、こうした面は現行モデルに近い印象だ。

この第3のモデルに関しては、現行モデルのうち「コペン ローブ」をベースにデザインされていると見てよさそうだ。

サイド。幌を開けた状態(写真左)と閉めた状態(同右)

2代目「コペン」は外板を着せ替えられる構造となっているが、昨年の報道発表会での説明によると、第3のモデルと「コペン ローブ」の外板は相互に着せ替え可能とされていた(「コペン エクスプレイ」との互換性はない)。東京オートサロン出展モデルについても、「『コペン ローブ』をベースにフロントとリアをアレンジ」と解説されていた。

この点を踏まえてサイドを見ると、斜め上へシャープに流れるキャラクターラインをはじめ、「コペン ローブ」とほぼ同じに見える。先代モデルは横から見ると前後対称に近いデザインが個性的だったが、それは引き継がなかったようだ。

代官山T-SITEでは、現在発売中の「コペン ローブ」(写真左)・「コペン エクスプレイ」(同右)も展示されていた

昨年発売された「コペン」現行2モデルに続き、今年はスズキ「アルト ターボ RS」にホンダ「S660」と、男性的なデザインの軽スポーツが発表された。そこへ「コペン」第3のモデルのような女性的ともいえる選択肢が増えるのはうれしい限りだ。ただし、丸目が特徴的な先代モデルは男性からの人気も高く、「コペン」第3のモデルが展示された今回のイベントにも男性が多く来場していた様子だった。