期待が集まるDirectX 12のデモンストレーション

この他にも機械学習などの話も出たが、ここでエンドユーザーに身近な話題として、DirectX 12のデモンストレーションを紹介する。NVIDIA GeForce GTX TITAN X 4-way SLI環境のシステムにWindows 10をインストールし、その上でスクウェア・エニックスの「WITCH CHAPTER 0 [cry]」を披露した。

デモンストレーションに用いられたPC。NVIDIA GeForce GTX TITAN Xを4枚刺しのSLI環境で、OSはもちろんWinodws 10を使用

スクウェア・エニックス作「WITCH CHAPTER 0 [cry]」の1シーン。CGとは思えないクオリティだ
(c)2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

プレレンダリング&リアルタイムCGを研究してきたスクウェア・エニックスは、自社製ゲームエンジン「Luminous Studio(ルミナス・スタジオ)」に組み込み、今後のゲーム開発に活用すると述べている。

Windows 10のXAMLの深い関係

さて、今回は興味深いセッションに関してもいくつか取り上げてみよう。Windows 10はXAML(Extensible Application Markup Language)をUIフレームワークとして、Windows 8.x以上に活用している。スタートメニューのタイル自身やライブタイルのアニメーション効果などがよい例だろう。

Windows 10や現在プレビュー版を公開中の次期Officeは、各UIにXAMLを使用している

Windows 10 Inside Preview ビルド10074から加わったライブタイルのアニメーション効果。図のような記述で実現している

「What's New in XAML for Universal Windows Apps」というセッションでは、XAMLのコントロールに関する使い方を紹介していた。例えば、確認ダイアログをXAMLで記述すると下図のように置き換わる。テキストボックスもIMEと連動したサジェスト機能を備えるようになり、キータイプの手間を大きく省きそうだ。

XAMLベースの確認ダイアログ。アクセスキーなどは見当たらない。アクセスキーとは、ダイアログの各ボタンに特定のキーを割り当て(ボタンの右横などにカッコでくくられて表示)、キーボードでも操作できるようにしているユーザーインタフェースだ

XAMLベースのUIはPC上のWindows 10だけでなく、Windows Phoneデバイスなど大きさの異なるデバイスでの動作も前提に入れなければならないため、従来のように「PCならでは」の操作性を求めるユーザーは、新たなUIに多少の慣れが必要となるかもしれない。

阿久津良和(Cactus)