なぜデートを"チラ見え実況"するの?

「彼氏とデートなう」「記念日デートなう」 彼とのラブラブツーショット写真をSNSに投稿して楽しんでいる女性。恋人自慢ともとれるこうした投稿は、俗に"リア充アピール"と言われています。

Twitterで別の女性を見てみると、「スタバで新作飲んでます。美味しい! 」とカフェで撮った写真をアップしている人が。でもよく見てみると、隅の方に写る人影……。今度は素敵なレストランで食事している写真をアップ。正面に男性の体が写り込んでいる!

男性の影がチラ見えしている、この実況はなに?

……ということがたまにあります。なぜ彼女たちは、デートだと堂々と言わずに"チラ見え実況"をするのでしょうか?

欲求不満の解消

そもそも、人はなぜTwitterなどのSNSで"リア充アピール"をするのでしょうか。

あなたにも経験があるのではないでしょうか。小さなころ、ずっと欲しかったものがクリスマスや誕生日にプレゼントされたとき、うれしくなって学校の友達に「○○プレゼントされたんだよ! 」と話す……なんてこと。

これは言わば、「自分の存在を認めて欲しい」という自己顕示欲からなるものですよね。 自己顕示欲は決して悪いものではなく、むしろ自然な欲求であり、この欲求があるからこそ自分のモチベーションも上げられるわけです。

俗に言う"リア充アピール"をしている人は、自己顕示欲を"リア充アピール"によって満たしています。 ではなぜ、表立ったアピールではなく"チラ見え実況"をする人がいるのでしょうか。

自己防衛反応

人は、快感に弱い生き物です。

"リア充アピール"による反応を快感としていると、簡単にやめることはできなくなります。そりゃそうですよね。 自分の実況に「おしゃれー! 」「かわいい! 」「羨ましい! 」なんて言われたら嬉しくなりますし、そう言われるように工夫をするのは、決して不思議ではありません。

しかし最近は、「リア充投稿ウザい」なんてことをよく聞きます。 ただ、多くの人はリア充を意識しているわけではなく、 あくまでも自己顕示欲を満たすための自分なりの工夫が、結果的にリア充扱いになってしまうのです。

このような声を聞くようになると、周りに敏感な女性は「私も"ウザい"と言われているかもしれない」とどうしても気になってしまうのも事実です。

誰だって、自分を否定されることを喜ぶ人はいません。 しかし満たされないのも嫌。 その結果、自己防衛反応として、直接的ではなく間接的なアピールをするようになってきたのではないでしょうか。

知る人ぞ知る! という優越感

さりげなく彼を写りこませることの最大の目的としては「別にこんなこと、普通だよ」というアピールです。 「彼とデートしてます! 」と特別感を出すのではなく、彼といることはあくまでも日常のひとコマ。 極端なことを言えば、「景色と同じで何ら自分にとって変わりない光景」という演出なのです。

誰が見てもわかるブランドを身につけているのではなく、知る人ぞ知るブランドを身につけて、それに気づかれたときの優越感……のような感じでしょうか(笑)

しかしボカしても見えるようにしているのは、どこかで「知ってもらいたい」「見てもらいたい」と思っていることの表れなのかもしれません。

そして逆に、それが「あざとさ」に見えてしまうのかもしれません。

少しでも人を不愉快にさせたくないという気持ちと、自分の「嬉しい! 楽しい! 」という気持ちを精一杯の形で見せるのが、"チラ見え実況"なのかもしれませんね。

※画像と本文は関係ありません

著者プロフィール

片瀬萩乃
恋愛作家
常に相談者の立場に立った前向きなコメントに「恋愛の楽しさを思い出した! 」「自分の気持ちに自信が持てた! 」と多くの女性からアツい支持を得ている。著書に、シリーズ合計20万部突破した『モテ本! 』『モテ本! ハイパー』『モテ本ビジュアル強化BOOK』(以上、大和書房)、『終わらない恋をするための恋愛のルール』『喜ばせハンドブック』(以上、中経出版)、『永遠に彼が夢中になる恋愛のルール』(二見書房)、新刊に『しあわせのはじまりは、ときめきから』(学研)がある。 オフィシャルサイト「恋結‐コイムスビ‐」、オフィシャルブログ「today+」も展開中。