電子書籍と紙の書籍。うまく使いわけてますか?

最近、本格的に普及が進みはじめた電子書籍。いくら本を買っても収納場所に困ることはありませんし、外出先でも手軽に読書を楽しめるというのも大きな魅力。端末によっては、何千冊という本を持ち歩くこともできてしまいます。

そんな電子書籍ですが、実際にはどのように活用されているのでしょうか? 今回マイナビニュースでは、電子書籍利用経験のある読者300名を対象に、利用状況についてのアンケートを実施しました。

手軽で便利な電子書籍

まず電子書籍について、「これまでに何冊くらい購入したことがあるか」を聞いてみたところ、「1冊~5冊程度」と回答した人が全体の約7割という結果になりました。中には、もう数えきれないほどの電子書籍を購入したという人も。

購入した本の種類では、コミックと小説が人気。ほかにも、雑誌や新書がよく読まれているようです。

電子書籍を読むための端末にはスマートフォンを利用するという人が多く、今回のアンケートでは電子書籍利用者の46.7%を占めています。スマートフォンの普及に伴い、電子書籍ユーザーが増えた印象があります。電子書籍のどこに魅力を感じているのでしょうか。利用者に聞いてみました。

・「読みたいと思ったときに、気分に合わせたものを選べる」(22歳女性/農林・水産)
・「書籍の保管場所や、劣化に困らないこと」(31歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「本屋に行かずに、すぐに買って読める」(26歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「読まないときに邪魔にならない」(38歳男性/情報・IT/技術職)
・「文字を拡大できること」(35歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

やはり、持ち運びやすい、購入に手間がかからないといった点が、電子書籍の大きな魅力のようです。

また「自由に拡大して読める」点は、書籍の小さな文字が読みにくい老眼の人や、細かい図面や表が挿入された書籍をよく読む人などには、うれしいポイントかもしれません。

両方使うのがこれからのスタンダード?

このように、電子書籍を利用する人は増えているようですが、それでは紙の書籍・雑誌についてはどうでしょうか。

電子書籍を買うようになって、紙の書籍・雑誌を買う機会は減りましたか?(n=300)

電子書籍利用者に「電子書籍を買うようになって、紙の書籍・雑誌を購入する機会が減ったかどうか」を聞いてみたところ、77.3%の人が「変わらない」と回答しています。電子は電子で購入するものの、一方で紙媒体ならではの魅力を感じている方が多いようです。

・「バラバラと見たいところを探せる」(27歳女性/ソフトウェア/技術職)
・「充電が切れることがない」(32歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「コレクション欲を満たす」(23歳男性/その他)
・「思ったことやメモなどを、書いて残せる」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)

こういった便利さや魅力は、やはり紙媒体ならではのもの。電子書籍を利用しはじめたからといって、完全に紙媒体から離れてしまった人は少ないようです。書籍の種類や購入目的に応じて、電子書籍と紙媒体を上手に使いわけている人が多いといえそうです。

電子書籍が無料でもらえるサービスも!

電子書籍を利用したことがない人の中には、今回のアンケート結果を見て「興味がわいた」方もいるのでは。そんな方におすすめなのが「雑誌を購入すると、電子書籍がもらえる」サービスです。

たとえば、文教堂で提供しているデジタルストレージサービス「空飛ぶ本棚」では、雑誌を購入したときについてくるクーポンコードを専用アプリに入力すると、その雑誌のデジタルコンテンツを無料で楽しむことができます。

また、三省堂書店も電子書籍ストア「BookLive!」と提携し、「デジプラス」というサービスを実施しています。「BookLive!」の無料会員登録をしておけば、こちらも対象雑誌購入の際に発行されるクーポン番号をアプリに入力することで、アプリ内の本棚にその雑誌が並び、いつでもどこでも手軽に読めるようになります。

空飛ぶ本棚(左)とデジプラス(右)

TSUTAYAでも電子書籍がもらえる!

CDやDVDなどのレンタルでおなじみのTSUTAYAでも、雑誌を購入すると電子書籍がもらえるサービス、「Airbook」がスタートしています。

Yahoo! JAPAN ID連携(Tカード番号登録)と電子書籍ストア「BookLive!」への登録を済ませておけばOKで、クーポン番号を入力する必要はありません。

Tカードを提示して「Airbook」対象書籍を購入すると、購入したサービス対象商品の電子書籍が自動的に本棚に表示されます。「Airbook」でもらった電子書籍は無料アプリ、ブラウザビューアで閲覧可能です。

Airbook

「Airbook」の対象となっている雑誌・書籍は非常にバリエーションが豊富。ファッション雑誌をはじめ、料理、ビジネス、クルマ・バイク、スポーツ、旅行などなど……。いろいろなジャンルに対応しているようです。

どうしても大きさや重さが気になってしまう雑誌ですが、これをスマホやタブレットで手軽に持ち運べるのはとても便利。たとえば、購入した旅行雑誌は自宅に置いておき、旅先では電子書籍を活用する。ファッション雑誌を購入して、ショッピングしながらスマホで雑誌をチェックするなど、シーンに合わせていろいろな使い方が楽しめそうです。

このように、ただ便利というだけではなく、お得なサービスも充実している電子書籍。今後、ますます普及が進むことでしょう。ただ、紙の書籍が持つ魅力も、やはり捨てがたいところ。それぞれの良い部分を活用して、上手に使いわけていきたいですね。