いよいよ近づいてくるシーズン開幕の足音に、野球ファンもサッカーファンも胸を躍らせている。頂点に立つのはどのチームなのか。新たな名勝負は生まれるのか。待ち切れないファンは、シーズンを先取りする最新情報が盛りだくさんのスカパー! に注目してほしい。今回は、プロ野球とJリーグそれぞれの見どころを詳しくご紹介しよう。

カープをさらに成長させる黒田博樹の男気と経験

2015年のプロ野球は大きなドラマが生まれるかもしれない。リーグ優勝から最も遠ざかっているセントラルの広島東洋カープ、パシフィックのオリックス・バファローズがともに戦力を充実させて、負の歴史に終止符を打とうと開幕を待ち焦がれているからだ。

2年連続で3位に入った広島には、黒田博樹が8年ぶりに復帰した。20億円以上ともいわれたMLB球団のオファーに断りを入れて、年俸4億円で古巣へ戻ってきた理由はただひとつ。アメリカへ旅立ったときにファンとかわした約束を守るためだ。黒田はかねてからこう語っていた。

「体が衰えてからではなく、元気なうちに帰って恩返しがしたい」。

40歳ながら抜群の安定感を誇る右腕はマウンド上のパフォーマンスだけでなく、その大きな背中で後輩投手たちに男気と経験を伝えてくれる。「苦しまずして栄光なし」を座右の銘とする黒田の存在は、大瀬良大地と野村祐輔の新人王コンビには最高の教科書となるだろう。

エース前田健太がメジャー移籍を封印して残留し、野手では菊池涼介や堂林翔太、丸佳浩たちがたくましく成長。昨シーズンの本塁打王エルドレッドが四番でにらみをきかせ、かつての主砲・新井貴浩も復帰した。投手王国誕生の予感と、機動力と破壊力を兼ね備えた打線。緒方孝市新監督のもとで読売ジャイアンツと阪神タイガースの牙城を崩し、1991年以来となるリーグ優勝を勝ち取る条件は整ったと言えるだろう。

巨大補強のオリックスに導かれるパ・リーグ戦国時代

昨シーズンの最終戦で福岡ソフトバンクホークスにサヨナラ負けを喫し、わずか2厘差で1996年以来となるリーグ優勝を逃したオリックスは巨大補強でこのオフの主役を演じた。 FA(フリーエージェント)で中島裕之と小谷野栄一の両内野手を獲得し、日本球界で十分な実績を残している大砲ブランコと右腕バリントンも加入した。そして忘れてならないのは絶対的エースの金子千尋ではないだろうか。FA宣言していた沢村賞右腕が残留したこともまた、チームにとっては最大の補強となるだろう。

そしてもちろん、連覇を目指すソフトバンクも負けてはいない。日本一を置き土産に勇退した秋山幸二氏からバトンを託された工藤公康新監督のもと、9年ぶりの日本球界復帰となった「平成の怪物」松坂大輔が加入した。和製大砲に成長した柳田悠岐のフルスイングと日本人離れした飛距離もまた、ファンを魅了するはずだ。

ベーブ・ルース以来となる2桁勝利&本塁打をマークした北海道日本ハムファイターズの二刀流の大谷翔平はさらにスケールアップしているが、千葉ロッテマリーンズ、埼玉西武ライオンズ、東北楽天ゴールデンイーグルスも虎視眈々と逆襲を狙っている。 2005年シーズン以降の10年間で、パ・リーグはオリックス以外の5球団が優勝している。群雄割拠の戦国時代を彷彿とさせる覇権争いはますます白熱しそうだ。

写真:読売新聞/アフロ

ちなみに、セ、パともにいまから楽しみがつきない今年のプロ野球を先取りする番組が、2月21日(土) 【BSスカパー!】、22日(日)【スカチャン1】に放送される「プロ野球セットpresents オープン戦中継ザップ」だ。

新監督の初陣や注目される新加入選手の動向を含めて、お気に入りのチームの2015年シーズンをいち早くチェックしよう。