米国の映画監督Tristan Pope氏が、バレンタインデー向けに、ニューヨークを舞台にした15分のラブストーリー『Romance in NYC』の予告編を公開した。この作品の撮影は、全編iPhone 6で行われている。
同作品は、Kickstarterで資金を集め、監督自身がボーイフレンドの役をつとめ撮影を行った。Kickstarterではすでに目標額を上回る資金を調達できており、引き続きポストプロダクション分にあてる投資を募っている。監督は以前にもiPhone 6だけで撮影した『Dancers of NYC』というニューヨークのダンサーが登場する作品を公開しているが、今回はよりストーリー性の高いものになる模様。iPhone 6を、Apple Storeでも販売している「JOBY GripTight GorillaPod Magnetic』に装着し、それを額にあてて撮影することで、所謂、一人称映画のように仕上げているのも特徴だ。予告編やメイキング映像で監督は、iPhone 6と簡単なグリップ、三脚を使うことで、より親密な雰囲気のある絵を撮影できると話している。iPhone 6を三脚やステディカムに取り付けるのには「RetiCAM Smartphone Tripod Mount」を使用。ステディカムもGlidemanの民生機に近い比較的安価な製品を使用しているようだ。ISO、露出、色温度やBluetoothマイクの調整には『Movie Pro』というアプリを利用しているとのことだ。しかし、低予算が大前提になっているにせよ、これだけで映画を完成させるというのは驚きだ。作る人のセンスがあってこその話ではあるが、iPhone+αくらいでオンエアや劇場公開に耐え得るものが制作できてしまうとは。現在、YouTubeにバレンタインデー向け作成したというメイキング+インタビュー動画、Vimeoに予告編がアップされている。ロマンティックなバレンタインの夜に、是非御覧頂きたい。