ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)で話題のアトラクションともなると、休日なら最高2時間以上並ぶ可能性があり、それ以外のアトラクションでも1時間程度の待ち時間は覚悟しておいた方がいい。そのため、例えば8時間程度USJで遊ぶなら、アトラクションは5~6つくらい楽しめる計算になる。そこで今回、できるだけ混雑を回避するために知っておきたいテクニックを紹介しよう。

ちなみに、USJで混雑する3大アトラクションと言えば、「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3D」、そして、「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド(ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド~バックドロップ~)」である。

話題の「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」もテクニックを駆使して楽しもう!(写真提供: ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)

鉄則は「朝一番」

最も基本的な混雑の回避方法が「朝一番に行く」だ。昼になるに従って入園者数が増えていき、14時~17時過ぎぐらいまでアトラクションの列はピークが続く。"一番すいている時間帯=朝一番"に人気のアトラクションに行くのが混雑回避の基本である。

ゲートから見て遠いところから攻める

自分が行きたいアトラクションをあらかじめ決めておき、その中でもゲートから見て一番遠いところから回ることも重要。誰もが早くアトラクションに入りたいため、朝一番に混雑しやすいのはゲート近くの人気アトラクションからとなる。具体的には、「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」などがオススメだ。

パンフレットをもらって時間をチェック

アトラクションによってはパーク開園の数時間後からなど、時間差でオープンするアトラクションもある。例えば、「ターミネーター2:3-D」などは開園のタイミングではまだオープンしていない。途中からオープンするアトラクションで比較的すいているのは、オープンした直後の時間帯。パンフレットに各アトラクションのオープン時間が記載してある紙が挟まっているので、これをチェックしておくといいだろう。

JTBパックの特典を利用する

上記の基本的な混雑回避を踏まえての応用編として、朝一番よりもさらに早く行く方法がある。それはJTBのパック利用者の特典で、一般の人よりも15分早くパークに入ることができるというもの。前回の「USJのチケットを格安で買うには?」でも紹介したが、このたった15分がかなり重要で、筆者の経験では、15分早く入ることで待ち時間を全部で1時間分ぐらい短縮できた。

無料予約ができるアトラクションも

子供に人気のエリアと言えば「ユニバーサル・ワンダーランド」。スヌーピーやセサミストリート、ハローキティなどの世界を再現した乗り物やエンターテイメントが楽しめるエリアなのだが、ここに限っては一部のアトラクションの入場時間を無料で予約できる。「よやくのり」という予約システムで、ひとつのアトラクションを予約すると、その予約時間帯を過ぎれは別のアトラクションを予約できる。

予約対象は、ジェットコースターの「スヌーピーのグレート・レース」、ボートライドの「エルモのバブル・バブル」、飛行塔型アトラクションの「フライング・スヌーピー」、メリーゴーランドの「ビッグバードのビッグトップ・サーカス」の4つ。なお、「ビッグバードのビッグトップ・サーカス」を予約できるのは、2015年1月6日までとなっている。

「フライング・スヌーピー」などは「よやくのり」を利用して無料で予約が可能(写真提供: ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)

待ち時間を活用して食事をゆっくり楽しむ

どうしても待ち時間を回避できないなら、その時間をそのまま食事時間にしてみてはいかがだろうか。そのサービスが「たべ乗り」だ。たべ乗りは、例えばアトラクションの待ち時間が1時間の場合、その1時間はレストランを利用して、その後にアトラクションをスムーズに楽しめるというもの。

たべ乗りの制度があるレストランは、「パークサイド・グリル」「フィネガンズ・バー&グリル」「SAIDO」の3カ所。そこで対象となっているメニューにプラスして700円を支払うと、スナックとともに、指定されたアトラクションの中からひとつに優先入場できる「ユニバーサル・エクスプレス・パス」がもらえる仕組みになっている。

ひとりで入る

飲食店でいう「相席」のようなものが、「シングルライダー」という方法。例えば、8人乗りのライドに7人しかいない時に、残りの1席にひとりで良ければ優先して乗れる、という制度だ。

このシングルライダーの制度があるのは、「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3D」「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」「スペース・ファンタジー・ザ・ライド」「ジョーズ」の5つのアトラクション。アトラクションに入る時点でシングルライダーの列に並ぶ必要があるので、途中からグループ列に戻ったり、その逆にグループ列からシングルライダー列に変更したりはできない。

混雑状況によってまちまちだが、筆者の感覚では大体普通の待ち時間の3分の1から半分ぐらいで入れると思われる。ただし、あくまでシングルライダーなので、家族やカップルで入ってもバラバラに楽しむことになる。それでもOKな人は使ってみるといいだろう。なお、時間帯によっては受け付けていないこともある。

有料パスで混雑回避

「絶対に1日でアトラクションを回るんだ!」という気合の入った人もいるだろうが、普通の回り方をしていたら、休日であればアトラクションには5~6つ程度入れればいいところだろう。だが、絶対に混雑回避ができる秘策がUSJにはある。それが「ユニバーサル・エクスプレス・パス」の購入だ。「スタジオ・パス」(チケット)とは別にこれを購入すると、アトラクションの通常の待ち列とは別の専用列に通され、大幅に待ち時間を短くできる。

パスは3種類あり、「ユニバーサル・エクスプレス・パス7」「ユニバーサル・エクスプレス・パス5」「ユニバーサル・エクスプレス・パス3」で、各パスに指定されたアトラクションの中からそれぞれの数字分のアトラクションにて優先入場ができる。

筆者が混雑した日に、「ユニバーサル・エクスプレス・パス7」を使った時の話をしよう。その日の7つのアトラクションは、合計15時間30分の待ち時間だったのだが、筆者は合計1時間40分(ひとつアトラクションにつき、大体15分ぐらい)で入れて、約13時間以上時間を短縮することができた。

価格は時期によって変動するが、「ユニバーサル・エクスプレス・パス7」は5,900円~8,200円。もう1回入園ができるぐらいの料金はかかるが、2回来ても回れないくらいのアトラクション数を1日で満喫できることを考えると、なかなかUSJに行けないような人にとってはいい選択だと思われる。

USJの混雑回避の最終切り札

さらに最上級のパスが「ロイヤル・スタジオ・パス」だ。入場チケットの「スタジオ・パス」に加えて、混雑しやすいアトラクションの優先入場が何度でも(一部除く)可能となり、さらに人気のショー「ウォーターワールド」「ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショー」「マジカル・スターライト・パレード」の優先鑑賞までついた、究極の優先パスとなっている。価格は時期によって、大人で2万700円~2万5,800円、子供で1万8,600円~2万3,700円とかなり高額になるが、1日だけで密度の濃いUSJ体験ができる。

これら以外にも、季節イベントを絡めた限定の「ユニバーサル・エクスプレス・パス」などの優先入場や鑑賞チケットがあるので、行く前にぜひオフィシャルサイトでチェックしておこう。

筆者プロフィール: 遊園地ドットコム

1996年から日本全国の遊園地・テーマパーク情報を掲載。東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオなどをはじめ、全国のパークガイドや割引情報、「ジェットコースターの歴史」や「お化け屋敷の作り方」「テーマパークでダイエット」など、アトラクションにまつわる様々な特集記事を掲載中。 「遊園地ドットコム」