「子どもと一緒に旅行は行きたいけれど、移動を考えると……」というパパ&ママは多い

子連れ旅は何かと苦労が多いもの。ここでは、新幹線を使った旅行の際に役立つ情報を紹介する。

子ども連れでの帰省や旅行時に新幹線を利用すると、ベビーカーの置き場に困ったり、泣き叫ぶ子どもにあせったりと、パパやママはゆっくり読書どころか、食事をとる時間すら取れない……という声も聞く。そこで今回は、鉄道ライターの杉山淳一さんが子連れ旅の際にオススメする「ファミリー車両」について紹介しよう。

「ファミリー車両」の利用

「年末年始の帰省時、親子で楽しく新幹線に乗りたい! というファミリーのために、東海道新幹線で『ファミリー車両』が設定されています。混雑した時期に、子ども連れが気兼ねなく乗車できるようにと、子連れ専用車両を設定した旅行商品です。JR東海の関連会社のJR東海ツアーズが『東海道新幹線ファミリー車両で行こう』という商品名で販売しており、出発日は2014年12月20日~2015年1月12日まで、1日に上下1本ずつの新大阪行き『のぞみ』が対象の片道ツアー形式です」。

このファミリー車両の特色は、「申し込み人数プラス1席が提供される点です。例えば、ママと幼児が乗車する場合、大人1人、幼児1人分の座席の他にプラス1席、つまり3席使えるわけです。パパとママと乳幼児の組み合わせの場合は、大人2人+幼児で申し込むと4席となります。プラス1席を幼児の1席と合わせれば寝かせられるし、哺乳瓶や離乳食、おやつといったすぐに取り出したい荷物を置くにもちょうどいいですね」。

また、同プランでは有料申し込み人数分の1ドリンク引換券も付いてくるのもうれしい。新幹線駅の売店はもちろん、車内販売でも利用でき、荷物が多くなりがちな子連れ旅では助かる特典だ。

「幼児にはプラレールシールのプレゼントもあります。車内では乗車記念パネルを使った写真撮影サービスもあり、新幹線の旅の思い出となることでしょう。さらに、12月20日~25日、1月6日~12日に乗車する場合、大阪ATCホールで開催する『プラレール博in大阪』の入場券付(有料乗車人数のみ)。このほか、抽選でプラレールグッズのプレゼント企画も。当選者は50名ですが、ファミリー車両の企画全体の定員を考えれば、当選確率は高いといえますね」。

注意したいのは、ファミリー車両の料金と設定列車。こちらの内容は設定日によって変わるので、公式サイトのカレンダーをチェック。すでに受け付けが始まっているので、利用の予定がある場合は早めに申し込もう。注意点としては、最低大人1人+幼児1人で申し込む必要があるという点。6歳未満の幼児も1人分の料金(幼児料金)が必要となる。大人と乳児(0歳児)だけの組み合わせは不可。また、通常の乗車券+特急券の場合は乗り遅れても後続列車の自由席に乗れるが、ファミリー車両はツアー形式となっているため、乗車券ではなく乗車クーポンの提供となる。指定された列車に乗り遅れた場合は他の列車に振り替えできないのでこちらも注意が必要だ。

制約も色々とあるが、ファミリー車両は周りの座席も子ども連ればかり。パパ&ママにとっては気楽な旅となることだろう。また、プラス1席のゆとりも何かと役立つ。