CEATEC JAPAN 2014も無事に閉幕。記者会見とプレスデーだった10月6日が台風の影響で中止になったものの、10月7日から11日までの5日間は多くの来場者で賑わった。CEATEC JAPAN 実施協議会の発表によると、5日間の総来場者数は150,912人(出展関係者や報道関係者を含む)。これは昨年のCEATEC JAPAN 2013と比較して、9,564人増(6.8%増)とのことだ。
ここでは、エレクトロニクスの総合展らしい技術展示を、写真を中心にお届けしたい。実際のカタチになった製品に目が行きがちだが、近未来の技術、実用化が間近な技術が数多く展示されている。明日のPC、明日のスマートフォン、明日のタブレット、そしてまだ見ぬ明日のデバイスを創る、日本のテクノロジーの底力を感じ取っていただきたい。
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小さいものを作るためには小さなパーツが必要、ということで登場した太陽誘電のチップ部品。いままで「0201サイズ」(0.0250×0.0125mm)が最少だったのを、「01050サイズ」に(0.0100×0.0050)した。左下には実際のパーツがついているが、目を凝らしても分からないほどだ |
そのとなりには顕微鏡画像が用意されていた。ただ、小さなチップが登場しても、それを基板に実装する製造機器が必要なので、「ここまでできます」という技術デモに近い(写真右上)。0201サイズのチップは製造機械会社との連携もスタートしており、実際に製品として利用可能(写真右下) |
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ウェアラブル機器ではモーションセンシングが良く使われる。こちらはウェアラブル用ではなく、指の動きを半導体レーザーを使って確認するというロームブースの展示。「機器を身に着けて」ではないので、場所を限定した場合はこちらが有利 |
USBで最大100Wの電力を供給する「USB Power Deliver」もそろそろ本格化。ちなみに、レノボ・ジャパンが先日発表したIntel Core M搭載13.3型ノートPC「YOGA 3 Pro」にも似たような仕組みがあったが、YOGA 3 Proの電源機構は独自規格(写真右上)。デモも実際のノートPCを使っていた。左側の試作機構が、右側(いずれはノートPC側)に組み込まれるハズという、具体的なものだった(写真右下) |
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MITSUMIブース。使わない時の消費電力が0.02W(スペック上は0.1W以下となっているが、実測値で0.02W)と、待機電力を従来の1/10に下げた新型のACアダプタ。これならコンセントに刺しっぱなしでも問題ないだろう |
電池の容量測定ICの新型。測定間隔を長くするといった工夫によって、消費電力を大幅に下げている。地味だが使い勝手が上がるので、うれしい技術だ。右にあるのは採用例となっているパナソニックのビデオカムコーダー |
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TDKは、次世代と目されているHDDヘッドの新型「熱アシスト技術」のモックアップを展示。レーザー光線で加熱してから記録するというもので、次世代の大容量製品に使われる有力な技術 |
熱アシスト技術を用いたHDDは、シーゲイト社が試作ドライブを作成し、実用化レベルの記録を達成しているという。データセンター用に15TBドライブが作れるようになるそうだ(現在は6TB) |
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スマートフォンのワイヤレス充電で有名な「Qi」(チー)を推進するワイヤレスパワーコンソーシアムは、従来のローパワー、ミッドパワーの次として、コンセントなしで家電製品を使えるサンプルをデモ。電気コンロやジューサーなどがコードレスで利用できる。2015年の規格化を想定とのこと |
左のコンロでお湯を沸かしたり、右のジューサーが動いている様子をデモしていた。なお、従来のローパワーとは規格上の互換性はないが、両規格を満たす製品を作ることは可能だという |
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富士通ブースで展示されていた、FDKの極薄型リチウム電池。厚みが0.42mmしかないので、クレジットカードなどにも組み込めるサイズだ。これによって、銀行のキャッシュカードにワンタイムパスワード機構を入れるような高機能製品を作れる |
日本電気硝子による「見えないガラス」。写真右下の「お手を触れないでください」、「見えないガラス」、「青い四角」、「Invisible glass」、「日本電気硝子」はそれぞれガラスの表面に張り付けられているが、低反射コーティングによってほとんど浮いているよう |
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毎年ものすごく混むステージデモを行っている村田製作所。今年は「村田製作所チアリーディング部」を実施。ロボット単機のデモンストレーションが、10台による応援隊となった。本体を保護するガードが付いており、内部ではパニエと呼んでいるそうだ。幸運(?)にも失敗現場を見ることができたが、ガードの効果で転げなかった |
ロボットに「12」と書いてあったので聞いてみたところ、リアリーディング部のロボットは計12台作成され、ステージには10台がローテーションで登場した。過去の村田セイサク君やセイコちゃんも各10台ほど作られていた。目が青いのはコミュニケーション中の正常状態で、非コミュニケーション状態だと緑、バッテリ切れ寸前は赤くなるそうだ |
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10月11日の土曜日は子供の入場無料デー、ということで村田製作所チアリーディング部のステージは平日以上に大混雑だった。小さなお子様専用エリアを設けているのは良い配慮。お父さんお母さんが肩車や抱っこをしなくても、子供たちがステージを間近に見られた
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最後にやってくれるだろうと予想して行ったところ、やっぱり!(2005年に開発された二代目の)ムラタセイサク君、ムラタセイコちゃんと「村田製作所チアリーディング部」大集合。これを撮るために土曜日の取材に行ったといっても過言ではありません!
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NTTドコモの「Portable SIM」。端末に内蔵していたSIMカードを別ユニットにして、BluetoothやNFCを使って通信、認証するという技術。1つのSIMで利用する端末を変えたり、複数のSIMを用意して電話番号を変えたり、ということが可能に |
電話や情報端末のSIMとして利用するほか、「SIMを持っている人」という認証情報の利用も想定されている。標準化とビジネス化を見極めている段階だという |
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実際のデモンストレーション。タブレットで使っていた電話番号をスマートフォンに切り替えて、その番号で電話がかかってきたところ。スマートフォンにかざすことで、タブレット側では自動で切断処理が行われていた
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NTTドコモの「Portable SIM」は、CEATEC AWARD ライフスタイル・イノベーション部門の準グランプリ。写真はかざす機械のデザインモックアップで、色々考えられているようだ
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同じく10月11日の土曜日には「マグネシウムと酸素と塩水で発電して走り出す燃料電池カー」の工作教室が行われた。整理券は開場10分で受付終了に |