10月1日、多くの企業が学生の内定式を行う中、毎年ユニークな式を行う企業があるらしい…早速伺ったのは、レンタルサーバー「ロリポップ!」やブログサービス「JUGEM」などを運営するGMOペパボ。以前「コスプレをする社長」として取材させてもらったが、内定式でもコスプレを行っているらしい。

内定式兼入隊式

内定式会場に向かうと、目に入ったのは大きなテント。さらに「ペパボーイスカウト入隊式」という看板が立てられている。

目に入る大きなテント

ペパボーイスカウト入隊式の看板が

なるほど、ボーイスカウトの入隊式に模した形で内定式を行うらしい。しかし、いったいどうして?

「社長がキャンプにはまっていることが発端です。みんなでキャンプに行きたいので内定式をキャンプ風にしようとした結果、キャンプ場でおこなう式典=ボーイスカウト入隊式となりました」(同社 採用担当)

「社長がキャンプにはまっている」…理由は驚くほどに簡単だった。ずらりと並んだ役員やマネージャーの方々もおそろいの旗を振って、内定者を迎える準備は万端だ。会場では福岡支社とも中継がつながっていたが、福岡ではライフルを用意するというサービス精神。同社採用担当は「弊社の企業理念は"もっとおもしろくできる"なので、それにのっとって行っています。でも、こういった式をする1番の理由は内定者のみなさんに喜んでもらいたいという気持ちですね」と語ってくれた。

軽快な音楽にのって社長が登場

予定の時刻になると、受付から1列になって内定者が入場してきた。同社の2015年入社予定は10名、社内の評価制度を整え、エンジニアの採用数を増やしたそうだ。内定者が席に着くと、早速「ペパボーイスカウト 隊長 佐藤健太郎の入場です!」のアナウンス…軽快なミュージックをバックに同社 代表取締役社長 佐藤氏が入場してきた。その姿はまさにボーイスカウト! きびきびと歩く隊長の姿、内定者たちはくすくす笑いと拍手で迎える。

ざわざわする内定者たち

隊長は颯爽と入場

内定者たちには隊長から内定通知書と特製ネッカチーフが与えられる。このネッカチーフこそが「ペパボーイスカウト」の証なのだ!(おそらく)

隊長の笛により式はすすむ

内定者たちは特製ネッカチーフをかけてもらう

少し恥ずかしそう

内定者からは「本日は私たちのために内定式、もとい入隊式をひらいてくれてありがとうございます」「魅力的ですてきな先輩方から心温まるお言葉をいただき、一同、そこそこ感激しております」「あんまり疲れすぎない程度に全力を尽くしたいです」「ご迷惑、ご心配をおかけすることもあるかと思いますが、一日も早く信頼をいただけるよう脱・ペーペーを目指します」と、すでに同社になじんでいる様子のスピーチ。

また、社長兼隊長の佐藤氏からは「社会というサバイバルを繰り広げるわけですが、ペパボーイスカウトはここにいるマネージャーたちやすべての仲間たちが心待ちにしています。サバイバルですけど、安心して荒波に乗ってきてください。少しでも早く一人前の社会人になれるよう、全力でサポートします」と温かい言葉が贈られた。

「残り少ない学生生活を悔いのないように!」と佐藤社長

「社長の話が長い」「Facebookに"最高の仲間!"と書きこまれる」などさまざまなエピソードが寄せられる内定式だが、こんなユニークな式なら大歓迎かもしれない。終始笑顔に包まれたペパボーイスカウトの入隊式だった。