横浜みなとみらいを中心に住宅新築事業などを行うタツミプランニングは20日、3Dプロジェクションマッピングを用いた"家づくりが体感できる"ショールーム「la bola(ラ ボーラ)」をオープンした。プレス向けの内覧会とNAKED Inc.の村松亮太郎氏を迎えたトークセッションの様子をお伝えしたい。

左: タツミプランニング代表米山茂氏、右: NAKED Inc.村松亮太郎氏

6分強のプロジェクションマッピング

「CENTER CORE」の中心にあるオブジェ「タツミの木」。同社が木造住宅を建築していることにちなんでいる。

同ショールームは、家を建てたい利用者からの疑問に「FIRST CORE」「DREAM CORE」「CENTER CORE」「NEXT CORE」の4つのCORE(=核)から答えるというもの。「FIRST CORE」は"タツミプランニングと出会う"、「DREAM CORE」は"夢を叶える魔法をかける"、「CENTER CORE」は"深く知る"、「NEXT CORE」は"夢が実現に近づく"という意味をそれぞれ持っている。

中でも見所は、「DREAM CORE」にある3Dプロジェクションマッピングだ。東京駅の3Dプロジェクションマッピングや江ノ島水族館「ナイトアクアリウム」などを手がけた、村松亮太郎氏率いるNAKED Inc.(ネイキッド)とコラボレーションをしている。企業の常設ショールームとして、映像・音響・香りが連動し、室内での壁面及び床面を用いた4面投影による3Dプロジェクションマッピングを行うことは日本では始めての試みという。

プロジェクションマッピングの時間は6分強。タツミプランニングの注文住宅「魔法びんハウス」の工法から、同ハウスならではの特徴がもたらす暮らしの中での効果をストーリー仕立てで紹介するというものだ。

「魔法の杖」を使って参加

内覧会では、このプロジェクションマッピングを体験。実際に入ってみると、「DREAM CORE」の部屋はこじんまりとしていた。中に入るとまず、参加者の一人に「魔法の杖」が渡される。この杖を振ることでプロジェクションマッピングのストーリーが進む流れなのだ。

「DREAM CORE」の入り口。この中でプロジェクションマッピングが行われる

プロジェクションマッピングは、壁だけではなく床まで使うことで、より体感的にストーリーを楽しむことができるようになっていた。一つの部屋にいながらも、いろいろな場所に行った気分を味わえる。登場する生き物たちは、飛び出してくるように感じられ、遊園地のアトラクション気分で楽しめた。屋外ではなく、部屋という限られた空間ということも、体感性を強くしているようだ。

機能もエンターテインメントも

当日行われたトークショーには、タツミプランニング代表米山茂氏、タツミプランニングデザインラボ三浦将之氏、NAKED Inc.村松亮太郎氏が登壇。「la bola」設置の背景や、プロジェクションマッピングの制作秘話などが明かされた。

左: タツミプランニングデザインラボ三浦将之氏、中央: タツミプランニング代表米山茂氏、右: NAKED Inc.村松亮太郎氏

米山氏によれば、la bolaを設営したきっかけは、もともとのショールームではデザイン力や技術はアピールできたものの、思いを伝えられる場所がなかったことによるという。テーマパーク感覚のショールームで、同社の思いを伝えられる場所を作りたいという理由が背景にあったとのこと。

村松氏は今回のプロジェクションマッピングについて、「4面でのプロジェクションマッピングは初めての試みだったが、床にも投影することで印象が全然違う」と感じたそう。東京駅のような屋外ではなく、部屋の中でのプロジェクションマッピングについては、「技術的な問題は大変だったが、体感性が面白さなので、部屋の中は(プロジェクションマッピングの)良さが出せるところだと思う」と話していた。

また、村松氏は今回のプロジェクションマッピングを通して家づくりを学ぶ中で、機能を伝える必要性も感じたという。「機能性をただ機能として伝えるのではなく、ただのエンターテインメントでもない。機能性を伝えているが楽しんでもらえるように気を使った」と発言。それに対し米山氏は、「モデルハウスでは経験できない感覚が面白く、それが見所ではないか」と話した。三浦氏は「ディテールにもこだわったので、住宅にちょっと興味を持った人などいろんな人に見てほしい」とのこと。

「la bola(ラ ボーラ)」

場所は、神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-5 クイーンズタワーC棟11階。営業時間は、10時~18時となっている。