ウエスタンデジタルジャパンの「My Passport Pro」は、Thunderboltインタフェースを採用した外付けHDDだ。HFS+フォーマット済みで出荷されるため、Macと相性がいい。2TBモデルと4TBモデルがラインナップされ、今回は4TBモデルを使ってみた。

Thunderbolt対応の外部ストレージ「My Passport Pro」

Macに高速外部ストレージが必要な理由

Macユーザーにとって、外部ストレージは必需品だ。その理由は、システム領域を含め内蔵ディスクすべてを複製/バックアップする「Time Machine」が必要だから。外部ストレージを接続してマウントするだけで、前回のバックアップ以降に生じた差分を転送してくれるTime Machineは、万一のディスククラッシュに備えた保険となる。

Time Machineに利用する外部ストレージのインタフェースは、USB 2.0/3.0が主流だ。数世代前のMacであれば、FireWire 400/800を利用しているかもしれない。外部ストレージの場合、ストレージ自体の読み書き速度よりもインタフェースの速度がボトルネックになりがちという事情もあり、コストを考慮しなければ、すべてのユーザーがUSB 2.0より3.0、FireWire 400より800を選ぶに違いない。転送スピードが速ければ速いほど、バックアップにかかる時間を短縮できるからだ。

その理屈でいけば、Thunderboltという選択肢はベストだ。Thunderboltの転送速度は理論値で10Gbpsと、USB 2.0(480Mbps)の約20倍、FireWire 800(800Mbps)の約12倍も高速だ。USB 3.0(5Gbps)と比較しても約2倍高速であり、現行のMacにおいて最速のインタフェースであることは、改めて言うまでもない。

ここに紹介する「My Passport Pro」は、接続インタフェースにThunderboltを採用した外部ストレージ。2.5インチHDDを内蔵したポータブル型タイプ、しかもThunderboltケーブル一体型であり、Mac本体からThunderboltでバスパワー給電されるためAC電源は必要ない。

My Passport Proのパッケージ

Thunderbolt経由でバスパワー給電されるため、ACアダプタを持ち歩く必要はない

Thunderboltケーブルは外周部に埋め込めるのでジャマにならないうえ、外出時に忘れることもない

4TBモデルの高さは44.2mmあるが、上面はiPhone 5sをひと回り大きくした程度。重さも0.72kgと取り回しはいい

内蔵HDDの数が異なる2種類がラインナップされ、HDD×1基を内蔵した2TBモデルと、HDD×2基を内蔵した4TBモデルだ。2TBモデルは高さが28.7mmで重さが0.46kg、4TBモデルは高さが44.2mmで重さが0.72kgと、携帯性に若干の差があるものの、バスパワー給電という特徴を考慮すれば、どちらもノート型のMacで十分使える。

RAID構成に対応することもポイントだ。出荷時点ではストライピング(RAID 0)に設定されているが、ミラーリング(RAID 1)に変更できる。ミラーリングによってデータを二重化して保存すれば、使用可能な容量は半減するものの、データの安全性は向上する。また、起動ドライブとしても利用可能なため、内蔵ディスクのOSをアップグレードする前の、試験運用する用途にも活用できそうだ。