漫画雑誌『月刊ドラゴンエイジ』(富士見書房)で連載中の人気コミック『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』が実写化され、5月17日から公開をスタートする。監督は、女子校生をフェティッシュに切り取った写真集『スクールガール・コンプレックス』などで知られる写真家・青山裕企氏(伊基公袁氏と共同監督)。映画に先駆けて、アニメ版が今年1月から3月までTOKYO MXで放送された。

橋本甜歌
1993年11月19日生まれ。AB型。6歳から芸能活動をはじめ、NHK教育番組『天才てれびくんMAX』では、2004年から2006年まで”てれび戦士”としてレギュラー出演。2006年から2008年までの約3年間はファッション雑誌『ピチレモン』のモデルとしても活躍した。その後、芸能活動の一時休業を経て、読者モデルとして復帰。自身の中学時代を赤裸々につづった2010年の著書『中学生失格』(竹書房)は、25万部を突破するヒットを記録した。撮影:荒金大介(Sketch)

両親の再婚がきっかけで夕哉の義理の妹となった美月。ある日、彼女の前に現れた自称幽霊の少女・寿日和は、夕哉に思いを寄せたまま死んでしまったことを告げる。日和を成仏させる条件は、"美月が夕哉とラブラブ"すること。美月の下半身には強制的に「貞操帯(T・S・T)」が付けられてしまう。T・S・Tは、快感の満足度によってゲージがたまり、満タンになると"天国への階段"に変化し、低下すると付けている本人の命が奪われるという残酷なシステム。義兄・夕哉と義妹・美月の不思議な関係がはじまる。

この美月役を演じるのが、"てんちむ"こと橋本甜歌。6歳から芸能活動をはじめ、NHK教育番組『天才てれびくん MAX』では2004年から2006年までの3年間、てれび戦士としてレギュラーを務めた。ジュニアアイドルを経て、2008年ごろからギャル雑誌の読者モデルなどで活動。その後、第一線から退いたものの本作で本格復帰を果たす。子役としても一世を風靡した彼女は、どのような思いと覚悟で初フルヌードの体当たり演技に挑んだのか。インタビューは、終始明るく笑顔を絶やさない橋本のペースで進んだ。

――原作が人気漫画。賛否の声を受け止めながらの撮影だったそうですが、その周囲の意見はどこで知ったのでしょうか。

見たくなくても、出てきてしまうところというか。YouTubeの予告編のコメントや、ツイッターのフォロワーさんからの声とかです。あとは、記事に対するコメントをたまたま見てしまったり。でも、確かにそうだよなと思います。賛否の”否”の声って、自分でも思っていることでもあるわけですし。仕方のないことというか注目してもらっているのはありがたいことだなと。

――芸能生活も長いですが、そういう否定的な意見はあまり気にならない?

気にはしないですけど、100%気にしないというと嘘になります。でも、自分の中でも賛否両論ある作品だなとは思います。私、すっごく漫画が好きなんですよ。この原作を初めて読んだ時に、2次元だから成立するかわいい漫画と思ったんですね。だから、それを3次元でやってしまっていいのだろうかと、実写化の声がかかったときにはビックリしました。

――それでもやろうと思った決め手は?

私が断っても絶対に誰かに回ってくるものなので、結局実写化されることになります。だったら、自分がお引き受けしようと。せっかくのチャンスですから。私も逃すわけにはいかないので(笑)。そういう理由です。

――どういう経緯で出演することになったのでしょうか。

以前、雑誌でセミヌードをやらせてもらった時があったんですけど、プロデューサーがそれを見て決めたそうです。

――本作はフルヌードのまさに体当たり演技です。精神的に負担に感じることはありませんでしたか。

全然なかったです。それは仕事なので。まあ、覚悟して現場には行ったんですけど、いざフルヌードの撮影シーンになると、さすがに緊張しました。それは最後まで慣れませんでしたね。もともと少しでも下着が透けたりするのも嫌なタイプだったので人前で裸になるというのは全然考えられないはずなのに、不思議なもので撮影後半は「別にパンツぐらい見えてもいいや」みたいになるんだなというのが自分の中での発見でした。もちろん、仕事においてですよ(笑)。

――中でも一番苦労したシーンは?

やっぱり、レズシーンです。絡みがすごく長いので、大変でした。リハーサルも重ねていたので、本番は大丈夫だったんですけど、お互いひたすら歯磨きしていましたね(笑)。

――本作は、青山裕企監督と伊基公袁監督の2人の監督が担当しています。通常ではあまりないことだと思いますが、現場ではどのような流れで演出されていたのでしょうか。

青山監督は基本的には写真を撮りつつ、最終的に映像をチェックする。伊基監督はセクシー系の映像もやっていらっしゃる方なので、動きや仕草などの指示がすごく的確でした。