Haswellがマイナーアップデート

Intelの「Haswell Refresh」(コードネーム)こと、新型のCoreプロセッサの発売が開始された。ハイエンドのCore i7からローエンドのCeleronまで、フルラインナップで製品が更新されており、従来のHaswellは順次終息していく模様だ。ただ、倍率フリーの「K」付きモデルはまだ登場しておらず、入荷時期も未定だ。

16時1分という中途半端な時間に発売が開始。店内はどっと混雑した

ドスパラパーツ館の店頭では、カウントダウンイベントも実施された

Haswell Refreshは、Haswellのマイナーアップデート版という位置付けになる。ソケットは引き続きLGA1150を採用しており、機能的に大きな変更はない。Haswell Refreshには9シリーズチップセットが対応するが、従来の8シリーズチップセットのマザーボードでも利用は可能だ(ただし基本的にBIOSアップデートが必要)。

製品が大量に登場。省電力の「S」や「T」付きモデルもある(BUY MORE)

製品数が非常に多いため、各モデルの仕様や価格については省略するが、最上位モデルは「Core i7-4790」(3.6GHz/4コア/8スレッド/84W)で、この価格は36,000円前後。従来の「Core i7-4771」に比べると、定格クロックが100MHzだけ向上しており、価格は2,000円ほどアップした。ショップでは、このi7-4790が一番売れているという声が多かった。

デスクトップ向けで現時点の最上位モデルとなるのは「Core i7-4790」

S-specは「SR1QF」だった。動作クロックは、定格3.6GHz/ブースト4.0GHz

なお、新モデルの全ラインナップについては、コチラの記事を参照していただきたい。

Z97/H97搭載マザーボードも発売

Haswell Refreshの登場に合わせ、マザーボードのベンダー各社からは、Intelの新型チップセット「Z97」「H97」を搭載する製品が発売された。入荷が確認できたのは、ASUS、GIGABYTE、MSI、ASRockの製品で、種類は20種類以上。1万円前後のエントリーモデルから、4万円を超えるような最上位モデルまで、幅広く取りそろえられている。

一面に製品がずらり(TSUKUMO eX.)

こちらはBUY MORE秋葉原本店

メーカー 製品 チップ サイズ 価格
ASUS MAXIMUS VII HERO Z97 ATX 29,000円前後
MAXIMUS VII RANGER Z97 ATX 23,500円前後
SABERTOOTH Z97 MARK 1 Z97 ATX 30,000円前後
Z97-DELUXE(NFC&WLC) Z97 ATX 47,500円前後
Z97-DELUXE Z97 ATX 34,500円前後
H97M-PLUS H97 マイクロATX 14,000円前後
H97M-E H97 マイクロATX 12,000円前後
GIGABYTE GA-Z97X-SOC Force Z97 ATX 32,500円前後
GA-Z97X-Gaming 7 Z97 ATX 21,500円前後
GA-Z97X-UD5H Z97 ATX 21,500円前後
GA-Z97X-UD3H Z97 ATX 17,500円前後
GA-H97-D3H H97 ATX 12,000円前後
GA-H97M-D3H H97 マイクロATX 10,000円前後
GA-H97-HD3 H97 ATX 10,000円前後
MSI Z97 MPOWER MAX AC Z97 ATX 32,000円前後
Z97 GAMING 7 Z97 ATX 22,500円前後
Z97 GAMING 5 Z97 ATX 19,500円前後
ASRock Z97 Extreme6 Z97 ATX 22,000円前後
Z97 Extreme4 Z97 ATX 17,000円前後
Z97 Pro4 Z97 ATX 13,000円前後
Z97M Pro4 Z97 マイクロATX 14,000円前後
Z97 Pro3 Z97 ATX 12,000円前後
Fatal1ty Z97X Killer Z97 ATX 20,500円前後
Fatal1ty H97 Performance H97 ATX 12,500円前後
H97 Pro4 H97 ATX 10,000円前後
H97M Pro4 H97 マイクロATX 10,000円前後

ASUSの「Z97-DELUXE(NFC&WLC)」は機能てんこ盛りのハイエンドモデル

高耐久のTUFシリーズからは「SABERTOOTH Z97 MARK 1」が登場

GIGABYTEのハイエンドはオーバークロック向けの「GA-Z97X-SOC Force」

MSIの「Z97 MPOWER MAX AC」には、IEEE 802.11acの無線LANも付属

ショップではASRock製品の評価が高かった。これは「Z97 Extreme6」

「Fatal1ty H97 Performance」は、H97ながらOCが可能。価格も安い

ソケットは従来と同じLGA1150。Haswell Refreshに対応するほか、各社とも、未発表の"第5世代Coreプロセッサ"へのサポートも謳っている。

9シリーズチップセットの大きな特徴は、新インタフェース「M.2」や「SATA Express」のサポートである。データ転送速度が従来のSATA 6Gb/sよりも高速になっており、多くのマザーボードがコネクタをオンボード搭載していた。

BUY MORE秋葉原本店では、セット販売でM.2タイプのIntel製SSDをプレゼント

ASRockの「Z97 Extreme6」は最大32Gb/sという超高速な「Ultra M.2」を実装

が、逆に言えば、従来の8シリーズとの大きな違いはそれくらいしかなく、SATA Express対応デバイスも無い現在、Haswell+8シリーズからの買い換え需要はあまりないかもしれない。コストパフォーマンス重視であれば、在庫処分に走るZ87マザーボードなどをあえて狙うというのも十分アリだろう。

ASUSの「GRYPHON Z87」が14,018円というのはかなりお得(TSUKUMO eX.)