ゴールデンウィークの始まりとなる土日。4月26日、27日に幕張メッセで「ニコニコ超会議3」が開催された。ご存知「ニコニコ動画」のほぼすべてを地上に再現するイベントであり、2012年の初回から数えてもう3回目。すっかり年に一度のフェスとして定着した感がある。

初日、開場前から入り口には大行列ができていた

とはいえ、行ったことのない人からは、相変わらず「何をやっているの?」と聞かれることの多いイベントだ。それも無理はない。ゲームショウなら「ゲームのイベントだよ」、モーターショーなら「車のイベントだよ」と明快に一言で答えられるのだけど、ニコニコ超会議に関しては「◯◯だよ」と一言で説明するのがとても難しいのだ。強いていうなら「ニコニコ動画のイベントだよ」なんだけど、それって答えになってないし……。

そんな混沌としたイベント「ニコニコ超会議3」では何が起きていたのか。2日間ぶっ通しで取材してきたので、写真と共に振り返っていくことにしよう。

超会議のコンセプトは「ニコニコ動画をリアルに再現する」ことである。今さらな説明ではあるが、ニコニコ動画とは「動画」形式で公序良俗に反してなければ何を投稿してもいいテーマフリーの動画共有サービスである。投稿されている動画は、一般人の歌やダンス、自慢のペット、オリジナル料理の手順、自作の手書きアニメ、車載カメラで景色をひたすら映したものなどとにかく幅広い。サービス開始からすでに7年が経過し、ユーザー数は3,000万アカウントを突破。もはやその全貌をつかむのは不可能だ。

会場内に設置された巨大な円筒形のモニタには、ニコニコ生放送のコメントが流れていた

そんなニコニコ動画をそのままそっくり地上に持ってくるのが超会議のコンセプトだから、それはもう混沌としない方がおかしい。しかも、今回は過去の超会議よりも"混沌の幅"がさらに一回り深さを増していたような印象を受けた。

初日。開場時間と共に会場入りすると、幕張メッセの全ホールに立ち並ぶ個性豊かなブース群が目に入ってきた。本格的に再現された土俵があり、神社があり、戦闘ヘリとロケットと潜水調査船が隣り合わせで並んでいる。巨大なフードコートの横には巨大なライブステージと、広々とした即売会のスペース。そしてその横には痛車がずらりと勢揃いしている。こういうのを表すのによく「◯◯から◯◯まで」なんて表現をするのだけど、超会議の場合は「深海から宇宙まで」だろうか。「相撲からダイオウグソクムシまで」でもいいな。

そんなバラエティに富んだ会場をまずは歩いてみる。最初に訪れたのはフードコート。というのも、今回の超会議はフードメニューが例年よりも充実しており、クオリティもかなり上がっているのだ。前回、前々回は味そっちのけのニコ動らしいネタメニューが多かったのだが、今回はそうしたおもしろフードは数量限定販売になっており、ハンバーガーや牛丼といったお手軽なファストフードが通常メニューに並んでいた。特に限定メニューはもたもたしていると行列ができて完売してしまうため、まずはここ、と決めていたのだ。

限定フードにはニコ動らしいネタメニューも。これは「一度は食べたいマンガ肉」

飛騨牛を贅沢に使い、1,300円もする堀江貴文氏の刑務所カレー

「写真詐欺にならない」ことを目標にしたというハンバーガー