「第8回 大阪モーターショー」が12月20~23日の3日間、大阪南港のインテックス大阪にて開催されました。当レポートでは、大阪モーターショーの出展者の中から、二輪車を出展したスズキ、ホンダ、ハーレーダビッドソンの3社を中心に、筆者がとくに心を引かれた二輪車・四輪車、それから東京モーターショーでは出展されなかったと思われる大学関係の展示などを紹介したいと思います。

大阪モーターショーに出展されたスズキ「エクストリガー」(写真左)と「リカージョン」(同右)

スズキ・ホンダなど二輪車に注目!

スズキが出展していた二輪車は、エクストリーム系の遊びが楽しそうな電動ミニバイク「エクストリガー」と、588cc 2気筒インタークーラー付きターボエンジンを搭載したスポーツバイク「リカージョン」など。

「エクストリガー」は、かつての「ストリートマジック」の進化版といった雰囲気で、とにかく楽しそう。対して「リカージョン」は、ターボエンジンを搭載しながらも、パワーよりもむしろ燃費や乗りやすさを追求したモデルだそうです。最高出力は100ps/8,000rpmとごく当たり前の数値ですが、最大トルク10.2kgf・mを4,500rpmで出してしまうそうで、このあたりが同車の性格を物語っていると思われます。

続いてハーレーダビッドソン。ここはメーカーではなく販売代理店による出展で、コンセプトモデルなどはなかったものの、見慣れた市販モデルが多数並び、しかもすべてまたがってもいい状態で展示されていました。来場者たちが思い思いにまたがっては、「ツーリングのシーンに思いを馳せるような遠い目」をしているのが印象的でした。

ハーレーダビッドソン「FLHRSE6 CVO ロードキング」

ホンダ「F6C」(写真左)と「Dunk」カスタマイズコンセプト(同右)

ホンダは、水平対向1,800ccの「F6C」と、ACC電源でスマホも充電できる街乗り便利スクーター「Dunk」カスタマイズコンセプトモデルを展示していました。「F6C」は、言わずと知れたゴールドウイングのエンジンを搭載した巨大なクルーザー。その圧倒的な存在感は、ひときわ異彩を放っていました。

ホンダのブースには二輪車・四輪車に加えてもうひとつ、不思議な乗り物が展示されていました。「UNI-CUB β」という、電動一輪車といった雰囲気の乗り物です。まるでセグウェイのように、体重をかけるだけですべてコントロールできるようになっているそうです。筆者はなんとなく、「自走するジョーバ」という印象を持ちました。

ホンダの四輪車では、「新世代のビート」ともいわれる「S660 コンセプト」がやはり人気を集めている様子でした。これも市販が待たれるモデルです。

ホンダ「UNI-CUB β」(写真左)と「S660 コンセプト」(同右)

トヨタ「i-ROAD」

ダイハツ「KOPEN future included XMZ」

四輪車では、ダイハツ「コペン」の後継モデルといわれる「KOPEN future included RMZ」「KOPEN future included XMZ」も注目を集めていました。どちらも軽のオープンスポーツカーで、ボディの外装がワンタッチで取り替えられ、着せ替えられるという、なかなか楽しそうなモデルです。いつの日か公道で、このクルマやホンダ「S660」が並んで走るところを見られるかも……。そんなシーンをふと想像してしまいました。

その他、話題のケータハム「セブン130」も出展されていました。ロータススーパーセブンの末裔で、スズキの660ccエンジンを搭載した、もう見るからに楽しくないわけがない! そんなニューカマーです。

自衛隊や大学の出展車両も面白い!

大阪モーターショーでは、おそらく他のモーターショーではあまりないような面白い出展もありました。たとえば自衛隊。装甲車、四輪駆動車に混ざって偵察用のバイクも展示されてありました。オリーブドラブに塗られ、キャリアやガード類が追加されているものの、中身はほぼノーマルのカワサキ「KLX 250」です。

自衛隊ブースに展示された偵察用オートバイ

産業技術短期大学は研究車両に「ロータス ヨーロッパ」を使用

兵庫県の産業技術短期大学は、なんと「ロータス ヨーロッパ」をベースとした電気自動車を展示していました。トランクルームに大容量のリチウムイオン電池を90個搭載し、カセットボンベで動く発電機も搭載。その熱と電力を利用する超小型の「コージェネレーションシステム」だそうです。

ヨコモブースで流し撮りにチャレンジ

もともと600kg台だった車重は900kgほどになりましたが、それでも電気自動車としては異例の軽さ。今後、ナンバーを取得する予定もあるようで、かなり楽しみです。

最後に紹介したいのがヨコモ。そう、言わずと知れたラジコン界の老舗です。ブースいっぱいに並べられた小さなパイロンの間を、神業のようなテクニックでドリフト走行させていました。思わず流し撮りにチャレンジして、気がつくと恐ろしいコマ数の写真を撮っていた筆者でありました……。

「第8回 大阪モーターショー」は開催4日間の合計でのべ30万人以上が来場。次回は2年後を予定しているとのことで、いまから開催が待ち遠しいです。