最近、巷で話題になっているのが"女子力"です。一説によると、この"女子力"とは輝いた生き方をしている女子が持つ力を意味しているそうです。安倍首相も先の内閣の新体制で女性副大臣を4人起用しています。アベノミクスでも"女子力"が求められているようです。

では、企業にとってはどうでしょうか。たとえば、販売開始から1カ月で、医療保険「新キュア」「新キュア・レディ」の申し込み総数が約4万件を突破したオリックス生命では、女性が多数活躍しているそうです。そこで、オリックス生命で働く4人の女性社員で座談会を開き、オリックス生命の"女性社員力"の秘密に迫りました。

終始笑顔が見られた、オリックス生命の女性社員座談会


司会 : 今日はありがとうございます。それでは、まず自己紹介をお願いします。

山田さん : 営業開発部ツール開発チームの山田美代子と申します。2006年入社で、6年間の代理店営業を経て、現在は「新キュア」など保険商品のパンフレットなどを作成する業務を担当しています。

長谷川さん : 総務部人事チームの長谷川綾と申します。2000年入社で、営業、内部監査、保全の業務を経て6月から人事で働いています。

町田さん : 経営企画部広報チームの町田と申します。私は1996年入社で、営業、営業企画、人事、契約の業務などを経て、今に至ります。

吉村さん : ダイレクト事業部マーケティングチームの吉村英珠と申します。私は2008年に中途入社し、代理店営業を経て、現在の部署で新聞やテレビに広告を出稿したり、マスコミとのタイアップ企画などPR活動を行っています。

オリックス生命の女性が働いている環境は?

司会 : 女性社員の数は何人ぐらいいますか?

長谷川さん : 正社員約700人のうち女性社員は300人ほどで、女性が占める割合は約43%です。

司会 : 4割が女性社員なんですね。この4人の中では、結婚しているのは町田さんと吉村さんで、お子さんがいるのは吉村さんということですが、産後復帰される人はどのくらいいますか?

長谷川さん : 当社の社員は復職を前提に、産休、育休をとります。期間は、制度にのっとり最長3年ですが、子どもが1歳程度になったタイミングで保育園に預けて復帰する人がほとんどです。

司会 : 吉村さんはオリックス生命に入社後にご出産されたということですが、出産後、働きにくいと感じたことはありませんでしたか。

吉村 : 子どもは突然、熱を出したりするので急に保育園から呼び出しがかかったり、残業もなかなかできないといった制限はありますが、同じフロアに妊婦さんやワーキングマザーもたくさんいますし、会社はもちろんチームのメンバーにも理解していただけているので、働きにくいと感じたことはありません。しっかり仕事をしていれば理解してもらえるのではないかと思います。

司会 : 会社のバックアップ体制が整っているということですね。

長谷川さん : はい、制度として時短勤務や看護休暇などがありますので、必要があれば利用することができます。

司会 : 山田さんは女性として、オリックス生命はどんな点が働きやすいと思いますか。

山田さん : 女性だから優遇されていると感じたことはありません。というのは、「女性だからこの仕事はここまで」といった制限がなく、男性と変わらない仕事を期待されるので、一個人としてとても働きやすい職場だと思っています。

営業開発部ツール開発チームの山田美代子さんは、「男性と変わらない仕事を期待されるので、一個人としてとても働きやすい」と話した

司会 : 男性と同様に働くことができる素地があるということですね。長谷川さんはどうですか。

長谷川さん : 業務内容は職種と等級で分けられているだけで、性別は関係ありません。どこへ異動したとしても、職種と等級で仕事が決まります。それができなければ評価が低くなりますし、できれば評価が高くなるという単純な仕組みなので、自分の努力次第という意味ではモチベーションは高く保てると思います。

司会 : 女性管理職の方はどの程度いますか。

長谷川さん : 職種でいえばプロフェッショナル職になりまして、直近で約20人います。

司会 : 町田さんは、そのプロフェッショナル職ですが、働きやすさという点ではいかがですか。男性との違いを感じたことはありますか。

町田さん : ありません。課長以上で集まる会議などでは、まだ女性の数は少ないのですが、普段は特に意識することはありません。女性が甘えることなく、男性と同等の仕事をするという意識を持っていることに尽きるのではないでしょうか。

司会 : 吉村さんは転職組ですが、なぜオリックス生命を選んだのですか。

吉村さん : 転職情報サイトで女性が活躍している会社だと知ったからです。転職活動中のセミナーで、偶然ですが当時人事チームにいた町田の話を聞きました。女性が結婚して、出産しても長く働き続けられる制度が整っている点、働きたいという強い意思を持ちしっかり働いている点などが魅力的だと思いました。

長谷川さん : このような女性の働きやすさは、オリックスグループ全体に共通していえることです。たとえば、10月、11月と東京と大阪で産休・育休中の社員向けのセミナー「オリックスグループ マム」を開催します。東京では30人以上、大阪でも15~16人は参加しています。セミナーの趣旨は、産休・育休中の社員が集まり、先輩ワーキングマザーから注意する点やアドバイスなどを披露してもらい、復帰に向けたモチベーションを高めてもらうというものです。このセミナーは、オリックスグループ全体で行っており、女性の働きやすさにつながっているのだと思います。こういう傾向は年々高まっていて、ワーキングマザーの数は、10年前は女性社員の5%程度でしたが、今では25%にまで増えていることからも明らかです。

総務部人事チームの長谷川綾さんは「女性の働きやすさは、オリックスグループ全体に共通していえること」と話してくれた

吉村さん : 私も育休中このセミナーに参加しました。参加している社員から、妊娠が分かった時点で保育園に申し込むなど、復職に向けて計画的に活動している話を聞き、とても刺激を受けました。また、セミナーでは託児所が設けられていて、子どもを預けられるので、安心してじっくり話を聞くことができます。

司会 : 女性が働きやすい会社だと聞いて入社して、思ったとおりでしたか。

吉村さん : はい、思ったとおりで、ギャップは感じません。

"女性力"が会社に及ぼす効果は?

司会 : このような女性の働きやすさが、会社の業績や商品に反映されていると思うことはありますか。山田さんからお願いします。

山田さん : 私が所属するツール開発チームは課長以外は女性です。パンフレットなどの作成は、色のトーンや文字の正確さなど、女性ならではの感性が活かされる仕事だと思います。「新キュア」や「新キュア・レディ」などのパンフレットは「見やすい」と好評で、物づくりという観点で女性の視点が数多く反映されていると思います。

長谷川さん : 人事チームで、先ほどの産休・育休中の社員向けセミナーにも関わっているのですが、運営しているのは全員オリックスグループの女性です。やはりオリックスグループ全体として、女性に長く働いてもらいたいという意識があるからこそ、こういう企画が生まれるのだと思います。女性が長く働くということが会社の下支えとなっているのは確かです。

司会 : 女性向けのセミナーだからこそ、より女性の感性が活かされるようにしているということですね。町田さんはどうでしょうか。

町田さん : 社外の方と折衝するときに、受け手によって女性が良い場合もあれば男性が良い場合もあります。そういうことから、性別を良い意味で活かすことはあります。

経営企画部広報チームの町田さんは、「性別を良い意味で活かすことができる」と語ってくれた

司会 : いざ女性の力が必要なときに、活躍している女性がたくさんいることで社内に多くの選択肢があるということは、会社の戦力として重要なことですね。

吉村さん : 子どもを産んだことで、ママとしての視点、消費者目線で物事を見ることができるようになりました。例えば、今いるマーケティングチームでは、さまざまなメディアとタイアップ企画を実施します。各媒体ごとにターゲットにしている層が異なりますので、私と同じ年代のママ向けの媒体であれば、ママが保険に興味を持つ企画内容はどういうものかと考える際に、自分の経験を活かすことができます。

また、現在の部署は部長、課長が男性で、私の他にもう1人ワーキングマザーがいます。新聞広告の原稿についていえば、通販の広告を見てお電話してくれる方は女性が多いので、女性が見てわかりやすい原稿とはどういうものか話し合うことがあります。そこで、女性の視点と男性の視点で意見が分かれたりするのですが、女性が見てどう思うかが大事だということで私たちの意見が通ったりもします。

司会 : 女性ならではの視点を上司である男性も理解しているということですね。

吉村さん : 特に自分の家庭を大事にする男性ほど、ワーキングマザーに理解があると感じることが多いです。たとえば、子どもが熱を出したときには、奥さまと交代でお休みしているという人や、「今日は僕がお迎えの日なので早く帰ります」という人がいることで、私たちも働きやすくなっています。

保険の役割や重要性については?

司会 : 仕事をしっかりしながら、なおかつ家庭を大事にする人が男女問わずに多い会社ということですね。次に、働く女性として、保険の役割や重要性についてはどう考えていますか。

山田さん : 私自身は保険は"お守り"だと思っています。保険は短期の入院であればそれほど困らなくても、長い入院をしなければいけないといったとき、自分の蓄えだけではどうにもならならいときのためのものです。代理店営業をしていた際、給付金を受け取ったお客さまが大変喜ばれていたという話を聞き、会社として役に立つことができた、喜んでいただけたということでやりがいを感じました。

長谷川さん : 保険の場合、皆さんに保険に加入していただくのが入口で、保険金や給付金を支払うのが出口だとすると、その間の部分である名義変更や保険料の減額・増額の手続きなど、いわゆる保全の業務をしていたときは、確実に保険金などを受け取ってもらうための大切な業務ということでやりがいを感じていました。

町田さん : 保険については、山田が話したように"お守り"という考え方は一緒です。保険がすべてではなく、貯蓄をしたり、健康維持に努めたりといったことも大切なので、生きていくために用意するツールの一つだと思います。

当社は、いわゆるノルマというものがないので、無理に友達や親戚に勧めるということはありません。もちろん、良いものであれば勧めますし、他社の商品でも勧める場合もあります。

司会 :「うちの保険に入って」となりそうなところですが、お財布を預かる女性だからこそ、クールな見方ができるわけですね。

町田さん : そうはいっても、やはり社員は良いものを知っているのでキュアが発売されたときは多くの社員が加入したようです。そして、今回も「新キュア」「新キュア・レディ」の発売で、再びこれらの商品への加入を検討しているのではないでしょうか。

司会 : やりがいという点ではどうですか。

町田さん : 広報は特殊な仕事なので、ニュースリリースを出す場合は慎重になりますし、それまでの交渉も重要です。そこを任せてもらえているということがやりがいにつながっているのだと思います。

吉村さん : 私がそもそも保険会社に入ったのは、保険について知りたかったからです。結婚して、家庭を持ったときにお金のことを考える機会があり、そのときに保険に興味を持ったのがきっかけです。保険会社に入った今は、さまざまな知識が自分の財産になっていると思いますし、成長できていると感じます。広告の仕事では大きなお金が動きますので、自分の判断に責任を感じます。そのような緊張感のある業務をさせてもらっていることにやりがいを感じています。

ダイレクト事業部マーケティングチームの吉村英珠さんは、「大きなお金が動く広告の仕事をさせてもらっていることにやりがいを感じている」と話してくれた

今後のキャリアプランと夢は?

司会 : 最後に、今後やっていきたいこと、キャリアプランや夢があれば教えていただければと思います。山田さんからお願いします。

山田さん : 私が作ったパンフレットがメディアに載ったときに、変な話ですが、自分のお腹を痛めて産んだ子どもが世に出たという、身震いするような感じで、とても気持ちが良かったです。今のツール開発チームに異動して1年半ですが、当面、この気持ち良さを味わっていきたいと思います。

また、今日皆さんのお話を聞いて、改めてオリックス生命は、女性が結婚して、子どもを産んでも働きやすい職場だということを再認識したので、ぜひさまざまな制度を使って自分の実生活を充実させながら、女性・母親としての視点を仕事にうまく反映していきたいと思います。自分が成長するためには、仕事は必要なものだと思うので、それが実現できる会社に入社できたことはラッキーなことだったと思います。

皆さんの話を聞けば聞くほどに、オリックス生命は女性が働きやすい職場であることが実感できた

長谷川さん : 総合職の場合まず営業に配属されますが、その営業に3年いて、その後内部監査なども経験しました。自分の特性として、管理部門にいる方が力を発揮できるということが見えてきたので、今後も今ある知識と経験を活かせるような仕事をしていきたいと思います。今のところ、定年まで働きたいと思っているので、山田が言ったように、女性が働き続けることができる会社で良かったと思っています。

司会 : 町田さんのキャリアプランはどうでしょうか。

町田さん : 今まで特別に出世したいなどと思っていたわけではなく、目標に向かってただ一生懸命仕事をした結果、今に至っています。今後も引き続きいろいろと経験していきたいと思います。

吉村さん : いくつかの部署を経験し、いろいろな観点から保険を見てみたいと思っています。目標に向かって業務に取り組んだ結果として、その先に昇進があると考えています。

司会 : 今日はいろいろと話していただきありがとうございました。


いかがでしたでしょうか? 読者の皆さんも、オリックス生命で女性社員の方々が生き生きと働いている姿を思い浮かべることができたのではないでしょうか。こうした環境で開発され、販売されている同社の保険商品。選択肢として一考の価値がありそうです。