Ultrabookで世界最軽量が売りの「LaVie Z」。1kgをはるかに下回る875gを実現した初代も話題性じゅうぶんだったが、さらに軽い795g、そして高精細なIGZOディスプレイを搭載した2代目も負けてはいない。

2013年秋冬モデルのLaVie Zは、795gでタッチ非対応の「LaVie Z LZ550/NSB」、964gでタッチ対応の「LaVie Z LZ650/NS」、LZ550/NSBの上位モデル「LaVie Z LZ750/NSB」の3モデルをラインナップ。今回、最上位モデルとなるLZ750/NSBの試用機を借りることができたので、写真を中心に早速レポートしてみよう。

LaVie Z LZ750/NSB

■主な仕様   [製品名] LaVie Z LZ750/NSB   [CPU] Intel Core i7-4500U(1.80GHz)   [メモリ] 4GB   [ストレージ] 256GB SSD   [光学ドライブ] なし   [グラフィックス] Intel HD Graphics 4400(CPU内蔵)   [ディスプレイ] 13.3型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、ノングレア)   [OS] Windows 8.1 64bit   [店頭予想価格] 185,000円前後(11月中旬発売)  

13.3型で800gを下回る軽さ

初代LaVie Zが発表された2012年夏は、13.3型のUltrabookといえば1.2~1.3kg台が相場だったと記憶している。しかし初代LaVie Zはその水準を大きく下回る875gを実現、薄さと軽さを重視するユーザ層に強くアピールした。上位モデルのLZ750/HSはIvy BridgeアーキテクチャのCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)、標準モデルのLZ550/HSはCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)と、その軽さとパフォーマンスが両立していたことも奏功したに違いない。

前モデルのLaVie Zと比べると幅は6mm、奥行きは8mm拡大しているが、厚さは同じ14.9mmを維持している

今回、約1年3ヶ月ぶりに登場した2代目LaVie Zは、80g軽い約795gに到達。初代の875gという重量は、NECが独自に開発した新素材「マグネシウムリチウム合金」など徹底したパーツの軽量化によるところが多く、もはや絞り込む余地はないのではと考えていたが……ボトムケースの薄肉化と基盤の薄型化を徹底したことが、その80gという数字につながっているという。

初代LaVie Zとヒンジ部を揃えたところ。奥行きが8mm拡大したため、新モデル(ブラック)のほうがわずかに飛び出している。フットプリントも新きょう体の方がわずかに広い

実際手にしてみても、確かに軽い。初代と2代目を持ち比べると、その差は明らかだ。お約束の"指2本持ち"も、初代は十秒ほどで肘が震えそうになるが、2代目は余裕で姿勢をキープ。80gといえば、小ぶりなミカンほどの重さだが、手でひょいとつまみ上げるときの重量感の差は想像以上だ。試用機のため、値はあくまで参考値となるが、実測では約790gをマークした。

さらに軽くなった新LaVie Z。試用機のため、値はあくまで参考値となるが、実測で約790gとついにK点越え(?)の800gを下回る重量をマークした

ACアダプタは、前モデル(写真上)と比べると厚みが増したものの、約26%の軽量化と体積10%減が実現され持ち運びやすくなった

新しいLaVie Zは、ディスプレイが一新されたことも大きな変更点。高精細・低消費電力で知られるIGZO液晶を採用、WQHD(2,560×1,440ドット)の解像度を獲得しつつも、トータルの消費電力は初代の8.1時間より1時間以上長い9.2時間を達成している。

WQHD解像度のIGZOパネルを搭載し、2,560×1,440ピクセルという高精細と省エネを両立させているところがポイントだ。IPS液晶で広視野角なのもうれしい

タッチ非搭載モデルの本体色はストームブラックのみ。天板はシンプルで、ロゴ以外の要素は何もない

きょう体一体型キーボードは、キートップ下にある板金の素材を変更し、キータッチはそのままにさらなる軽量化に貢献している

右側面の端子類。電源ポートやHDMIポート、USB 3.0ポート、イヤホンジャックなどを備える

本体左側面の端子類。SDカードスロット、ファン用の通気孔を備える

タッチパッド部分

スピーカーは裏面に搭載

本体を閉じたところ

本体右側面

左側面

本体前面。従来と同じく、インジゲータは前面に備える

本体背面。端子類はなし

winsat.exeプログラムでWindowsエクスペリエンスをチェック

2代目LaVie Zでは、CPUを新世代のHaswellアーキテクチャに移行、上位モデルのLZ750/NSBはCore i7-4500U(1.8GHz/最大3.0GHz)、標準モデルのLZ550/NSBはCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)を搭載する。

Intel HD Graphicsコントロールパネルのシステム情報画面

テスト機のOSがWindows 8.1 Pro Preview版だったため、パフォーマンスの測定にはWindowsエクスペリエンス(相当)を利用した。「相当」というのは、Preview版ではWindowsエクスペリエンスが表示できないためだ。そこでコマンドプロントプロンプトから「winsat」コマンドを実行、Windowsエクスペリエンス相当のデータを収集することにした(実際にはXMLで出力されたものから必要な項目を抽出)。

結果は下記に示す通り。プロセッサとメモリ、内蔵ストレージの各項目は横並びとなった。グラフィックス関連項目の差は、統合GPUが「HD Graphics 4000」から「HD Graphics 4400」に変更された効果と推定される。新LaVie Zでは解像度が増したこともあり、描画速度が気になるところだが、winsatの結果を見るかぎりパフォーマンス低下要因とはなっていないようだ。

winsatの実行結果

新LaVie Z 初代LaVie Z
プロセッサ 7.4 7.4
メモリ 5.9 5.9
グラフィックス 5 4.6
ゲーム用グラフィックス 5.3 4.9
プライマリハードディスク 8 8

以上、駆け足で2代目LaVie Zの主要変更点をレポートしたが、この薄さ/軽さと高精細なディスプレイ、そしてパフォーマンスが並立していることはある意味驚異的だといえる。高速無線LAN規格IEEE 802.11acのサポートによる高速ワイヤレス通信を含め、詳細レポートを別途お届けしたい。

お約束、2代目LaVie Zを指2本でつまむの図。初代LaVie Zは十秒ほどで肘が震え始めたが、80g軽くなった2代目は余裕で持ち続けられる

製品名 LaVie Z LZ550/NSB
CPU Intel Core i7-4500U(1.80GHz)
メモリ 4GB
ストレージ 256GB SSD
光学ドライブ なし
グラフィックス Intel HD Graphics 4400(CPU内蔵)
ディスプレイ 13.3型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、ノングレア)
ネットワーク IEEE802.11ac(ドラフト)/a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0
インタフェース USB 3.0×2(1基はパワーオフUSB充電機能付き)、HDMI×1など
メモリースロット SDメモリカードスロット(SDHC/SDXC対応)
サイズ/重量 W319×D217×H14.9mm/約795g
OS Windows 8.1 64bit
店頭予想価格 185,000円前後(11月中旬発売)