米Bitcasaは、容量無制限のオンラインストレージサービス「Bitcasa Infinite Drive」を、日本を含むアジア地域で提供を開始すると発表した。Mac OSとWindowsのデスクトップアプリ、iOSまたはAndroidのスマートフォンアプリ、Windows RT、ウェブからの利用が可能となっている。

サービス概要の説明とデモンストレーションを行ったプロダクトディレクターのルーク・ベンキ氏

28日に行われた記者発表には同社のプロダクトディレクターであるルーク・ベンキ氏が登壇。サービス概要の説明とデモンストレーションを行った。

同社は2011年に米国で設立、クラウドで利用可能な容量無制限オンラインストレージサービスの提供をスタートし、今年の7月に欧州、米国などでバージョン2.0のサービスを開始した。保管しているデータは現時点で30PB以上。世界160カ国以上で利用されており、そのうち140カ国で有料ユーザーにサービスを提供しているという。なお、有料ユーザーのうち、12%は日本からの利用者だとのことで、この数字は米国に次ぐものとなっている。

Mac OS用のデスクトップアプリ

Windows用のデスクトップアプリ

すでに多数のユーザー登録がある日本だが、今回、サービスを日本語にローカライズしたことにともない、改めて日本を含むアジア地域での提供をアナウンスする運びとなった。このほかに、中国、韓国でもローカライズが実施されている。Bitcasaのデータセンターは2014年までに世界8カ所に設置する予定だが、そのうちの1カ所はすでに東京に開設済みであるという。

米国調査会社のガートナーは、一般世帯のデジタルコンテンツの保存量は、2016 年までに464GBから3.3TBに増加するという予測を立てているが、Bitcasaは、この容量の問題を 容量無制限のオンラインストレージサービスで解消可能だとしている。Bitcasa Infinite Driveであれば、写真やビデオ、ビジネス文書などを、容量を気にすることなく安全に保管できると強調する。データはアップロードの際、クライアント側でファイルを全て暗号化する。これは銀行と同等のセキュリティであり、究極のプライバシー保護であるとのことだ。

また、保存したデータは特別な動作を要することなく、自動バックアップが行われる。さらにタイムマシンバージョン機能も装備している。データの共有も可能で、「Send to Friend」機能によりリンクをクリックすることでオーディオデータやビデオをストリームでき、大きなサイズの写真アルバムも閲覧が行える。現時点ではグループで共有するといった機能は実装されていないが、将来的にはそういったサービスの提供も見込んでいるそうだ。

サービスの利用価格だが、月額10ドルまたは年額99ドルとなっている。容量は前述の通り無制限だ。また、10GBまでの無料トライアル版も用意されている。

iOS/Androidのスマートフォンアプリも提供する(画像はiOS用アプリ)