2013年3月に発売されて話題を呼んだ、小型かつ高性能な13.3型液晶ペンタブレット「Cintiq 13HD」。その性能やサイズはそのままに、OSを搭載したモバイル液晶ペンタブレット「Cintiq Companion」が発表された。

このレポートでは、発表前の内覧会に出席した漫画家・平尾リョウ氏に密着し、Android搭載モデル「Cintiq Companion Hybrid」のタッチ&トライの様子と、同氏からヒアリングしたプロの所感をお届けする。

発表前のタッチ&トライでは、開発の関係上、Android搭載モデル「Cintiq Companion Hybrid」のみの出展となったため、同モデルのレビューをお送りする。

描き味はまぎれもなく「Cintiq」

Android4.2を搭載した「Cintiq Companion Hybrid」は、PCにつないだ状態では液晶ペンタブレットとして、同機種単体ではAndroidタブレットとして使える"ハイブリッド"仕様。平尾氏は同機種を触り始めてすぐ、「描き味はまぎれもなくCintiq。画面の詳細感、ペンのタッチはCintiq 13HD譲りですばらしいですね」と語った。クリエイターなら誰もが気になる描き心地について、筆圧レベルや傾き検知などスペックの数値上だけでなく、実際の使用感も「Cintiq 13HD」と同等だというコメントは心強い。

また、描画を進める中で平尾氏は、「ペンを浮かせた状態(ホバリング時)でもペンカーソルが出ない」ことに気がついたという。カーソルが出ないので鉛筆と同じように描けて直感的である一方、「ブラシの大きさがカーソルで確認できないので、今までのCintiqに慣れていると、もしかすると好みがわかれるかもしれません」とのこと。ワコム担当者によればカーソルオフがデフォルト(内覧会当時)とのことだが、平尾氏は「カーソル表示の有り/無しが選べると最高」とひとこと。"いつもの環境"が千差万別なクリエイターにとって、小さな差異でも選べるということは大きいのかもしれない。

PCに接続して液晶ペンタブレットとして使う「デスクトップモード」

ペンカーソルはデフォルトでオフになっている