料理って調味料で何とかなる。そう考えている人って意外に多いのではないだろうか。もちろん、プロの料理ともなれば素材や調理技術によるところが多いのだが、家庭料理において簡単に味が決まるような調味料があればそれにこしたことはない。今回は、中華料理の味付けに役立つ調味料2種を紹介したい。

香港の老舗醤油メーカー「九龍醤園」

香港で1917年に創業した老舗醤油メーカーの「九龍醤園」(9 Graham Street, Central District)。香港の醤油メーカーの大手4社のうちの1社とのことで、現地コーディネーターイチオシのメーカーだ。醤油以外に味噌やオイスターソース、ごま油を製造し、防腐剤や化学調味料を一切使わない伝統的な製法にこだわっている。

代表的な商品は、「金牌生抽皇(gold label light soy sauce)」と「金牌抽油皇(gold label soy sauce)」で、どちらも125ml25香港ドル(約310円)、250ml44香港ドル(約550円)、500ml66香港ドル(約825円)、650ml82香港ドル(約1,025円)だ。

「金牌生抽皇(gold label light soy sauce)」は、日本の醤油よりやや濃厚な味わい

金牌生抽皇の味を見てみると、日本の醤油よりまったりと濃いめの味わい。中国たまり醤油の老抽王のような甘みはないのでさっぱりとはしているが、凝縮感がある。炒め物やスープはもちろん、日本の醤油とそれほどかけ離れた味ではないので和食の煮物などにも活用でき、使い勝手のいい調味料である。

もう1品は「古労鼓(olden beam sauce)」。大豆や小麦粉、塩、水を合わせて発酵させた味噌で、大豆の粒がそのまま残っている。使い方は日本で売られている豆鼓と同様と考えてOKで、炒め物や煮物など幅広い料理に使え、適度なコクを与えることができる。こちらは瓶入りで32香港ドル(約400円)。

古労鼓(olden beam sauce)」。大豆の粒がそのまま残っている味噌

九龍醤園は、香港の老舗レストランご用達のメーカー。プロも認める調味料で、いつもの中華料理がもっとおいしくなること請け合いだ。香港に行った際には、是非立ち寄っていてほしい。