台湾SilverStone Technologyは、CeBIT 2013において、静音性を高めたIntelのNUC(Next Unit of Computing)用アルミケース「PT14」を公開した。同製品は、W106×D122×H37mmの総アルミ製ボディを採用。トップカバーには溝を掘って放熱面積を拡大するとともに、CPUやチップセットの熱を効率よく逃がすために銅製のヒートパイプを直付けしている。これにより「現行のNUCマザーボードであればファンレス動作も不可能ではないが、ユーザーが触れないくらい高温(70℃前後)になるので、60mmの薄型ファンを搭載することにした」と、同社でマーケティングを担当するトニー・オウ氏は説明する。同社は、本製品を3月末にも日本市場に投入したい構えだ。

SilverStoneのNUC対応アルミケース「PT14」

トップパネルには溝が掘られ放熱面積を拡大させている

底面に薄型60mmファンを搭載

I/O部

CPUとチップセット用のヒートシンクをトップパネルに直付けし、CPU用のヒートシンクには銅製のヒートパイプも組み込んでいる

また、同社は静音性と冷却性を両立するAir Penetratorファンの新製品として、大中小3種類の大きさのファンブレードを組み合わせた「AP123」を紹介。同製品は昨年末に日本で開催された同社イベントでも公開されたもので、いよいよ市場投入が開始されるという。一般に、静音性に優れたファンでも、ケースのファングリルに装着すると高速回転時に高周波ノイズを発生することがある。そこで、AP123では、大中小3種類の大きさのファンブレードを組み合わることでファンブレードの周波数特性に変化を加え、高周波ノイズの発生を抑制するというもの。その様子は、同社のYouTube公式チャンネルでも紹介されている。

ケース装着時に生じやすい高周波ノイズを低減すべく、3つの大きさのファンブレードを組み合わせた120mmファン「AP123」

AP123の裏側。Air Penetratorファンの特徴ともいえる渦巻き状のグリルを採用している

さらに同社は、新開発の液冷ユニット「Tundra(ツンドラ)シリーズ」を発表。同製品は、ラジエターのグリル形状を工夫し、冷却性を高めるとともに剛性を強化。また、CPUブロックにも同社独自のデザインを採用する。なお、同シリーズは、シングルファン構成の「TD03」と大型ラジエターにデュアルファンを装着する「TD02」の2製品をラインナップ。今年第2四半期の市場投入を計画している。

液冷ユニット「Tundra(ツンドラ)シリーズ」の上位モデル「TD02」

独特なラジエターのフィン形状を採用することで冷却性を高めるだけでなく、剛性も高めている

また、80 PLUS GOLD認証を取得した電源ユニット「STRIDER GOLDシリーズ」には、奥行きをさらに短くした「STRIDER GOLD S 750W」と「同1500W」を追加する。両製品はそれぞれ、奥行きを150mmと180mmと、従来製品よりも大幅に短くしており、小型ケースにでも装着しやすくしているのが特徴だ。

従来の1500W電源(手前)よりも、大幅に奥行きを短縮した「STRIDER GOLD S 1500W」。その奥行きは180mmまで短縮された

売れ筋の750Wモデル「STRIDER GOLD S 750W」(写真中央)も、奥行きを150mmに短縮

STRIDER GOLD Sシリーズは、すべてフルモジュラーケーブル方式を採用。必要なケーブルだけを装着すればよいため、ケース内のケーブルマネジメントも簡単だ

このほか、同社は昨年のCOMPUTEX TAIPEI 2012で公開した次期高性能PCケース「Reven RV04」と「Fortress FT04」の最終試作モデルも公開し、量産出荷もまもなく開始されるという見通しを示した。

開発の最終段階にはいったRV04(写真中央)とFT04(写真右)