ソニーは、さる2月15日と16日の2日間、「VAIOの里」とも呼ばれる長野県安曇野市の長野ビジネスセンターを会場に、製造ラインなどの工場見学や、11.6型液晶を搭載したコンバーチブル型Ultrabook「VAIO Duo 11」開発者との座談会、そしてそのVAIO Duo 11の組み立て体験などが行える「VAIOオーナーメード体験」イベントを開催した。今回は2月16日に行われたイベントの模様をお伝えしたい。
イベントには2013年春のオーナーメードモデル「SVD1122AJ」と、2012年秋のオーナーメードモデル「SVD1121AJ」を購入した応募者から、それぞれ抽選で選ばれた参加者を招待。開催日ごとに、春モデル購入者5名と秋モデル購入者5名の10名ずつが参加した。
応募総数は明かされていなかったが、春モデルの発売から応募締め切り日までの期間が短かったこともあり、「春モデルを購入された方は、比較的選ばれる確率が高かった」(ソニーストア担当者)という。
当日の参加者には、過去のVAIOシリーズを多数所有するユーザーをはじめとして、"生粋"のソニーファンが集結。集合場所のJR松本駅から安曇野市の長野ビジネスセンターに到着後、入り口にある「VAIOの里」の碑を撮影するところからイベントは始まった。
VAIOの根幹を築いてきた「聖地」
会場となった長野テクノロジーサイトの歴史は古く、1961年からオーディオ機器の生産を開始、過去にはエンターテインメントロボット「AIBO」をはじめとした印象深い製品のほか、FeliCaなど重要なデバイスの生産も行ってきた、ソニーにとって重要な開発・生産拠点の1つとなっている。
PC関連でいうと、1983年からはマイクロコンピュータ「SMC-777」やMSX。1994年からOEM PCを生産してきた。1997年から初代バイオノート「PCG-700シリーズ」を皮切りにVAIOを15年以上の間に渡って開発・生産しているまさに「VAIOの聖地」といってもいいだろう。現在でもVAIOの開発・製造を行っており、日本国内のみならず海外モデルの生産も引き受けている。
かつては製品の企画担当者や設計担当者は東京で、製造を長野で行う体制を取っていたが、現在では設計に携わるメンバーも長野に移り、VAIOの開発・製造を行っている。
上流設計段階から製造ラインの担当者や品質保証担当などの意見を取り入れることで、製造時に生じる可能性がある問題の対策やより効率的な生産体制の構築が可能になっているという。
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