キヤノンは26日、インクジェットプリンタ/複合機「PIXUS(ピクサス)」シリーズの新製品7機種を発表した。同日開催の発表会では新製品の紹介や販売戦略の説明があり、さらにCMキャラクターの芦田愛菜さんと桐谷美玲さんが来場し、トークセッションなどを行った。

インクジェットプリンタ/複合機「PIXUS」の新製品、7機種11モデル

新製品は家庭/個人向けの「PIXUS MG6330」「PIXUS MG5430」「PIXUS MG4230」「PIXUS MG3230」「PIXUS iP7230」(いずれも10月上旬発売予定)と、プロ/ハイアマチュア向けの「PIXUS PRO-10」「PIXUS PRO-100」(11月上旬発売予定)。

全製品で無線LAN(Wi-Fi)によるワイヤレスプリントに対応させた。各モデルの概要などは以下の別記事を参照いただきたい。

今回発表された新ピクサスシリーズ。家庭/個人向けの新モデルはもちろん、プロ/ハイアマチュア向けの「PRO」シリーズにもかなり力が入っている

すべての機種がWi-Fiプリントに対応

キヤノンマーケティングジャパン代表取締役社長の川崎正己氏

発表会の冒頭に登壇したキヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長の川崎正己氏からは、インクジェットプリンタ/複合機の国内市場動向と新製品導入の狙いについて説明があった。

昨年のタイにおける洪水の影響で一時は生産台数が落ちたものの、その後は順調に回復。2011年秋の戦略モデル「MG6230」においては、今年の2月以降、月別の売れ筋No,1を維持しており、その他の機種も好調な販売を続けているとのこと。

国内のインクジェットプリンタ/複合機の出荷台数に関しては、2009年以降ゆるやかな成長を続けており、今年の出荷台数は昨年度の101%を見込んでいる。

2011年秋モデル「MG6230」が今年2月以降、月別シェアの1位を維持し続けている(写真左)。今年の出荷台数は前年比101%を見込む(写真右)

川崎氏によれば、デジタルカメラやスマートフォン市場の拡大に伴い、印刷需要も変化を見せているとのこと。これは一般の人々がイベントや記念日だけにとどまらず、日常の何気ない生活シーンも写真に収めるようになったことによるもの。近年では、モバイル機器から印刷したいという声も多く届けられているという。

デバイスの多様化で、ユーザーの撮影機会は飛躍的に増加している

新モデルすべてがWi-Fiに対応した

「これまではカメラとプリンタ、PCとプリンタという1対1の出力関係がほとんどだったが、最近ではスマートフォンやタブレット端末、クラウドサービスなどからプリントしたいという人が増えてきた。これもプリントニーズの大きな後押しとなっている」と川崎氏。今回発表した機種をすべてWi-Fiでのワイヤレス印刷に対応させたのも、こうした市場の期待に応えるためだ。

ホームプリンタのユーザーが望むもの、プロおよびハイアマチュアが望むもの

ホームプリンタ/複合機のユーザーがキヤノンに寄せる要望で多いものは「高画質であること、印刷の簡便さ、コンパクトであること、印刷コストの安さ」だという。新製品のMG6330、MG5430などでは、従来機種に比べて本体の高さが約18~25mm低くなった。また、大容量のインクタンクにより印刷コストの低減も実現。そしてL判写真で約18秒の高速プリントも備えている。

2012年秋のフラッグシップとなる「MG6330」はスマートなデザインとコンパクトなサイズが特徴。カラーバリエーションも5色と、幅を持たせている

機能面では、自動電源ONやスマートトレイ(印刷実行で自動的に排紙トレイがオープン)、大容量インクタンク、自動両面プリントなどに対応

プロおよびハイアマチュア向けの製品では「高い印刷品質、高い生産性」に関するニーズが高い。こうした声に応えるべく、PROシリーズでは専用プラグインソフト「Print Studio Pro」を用意した。これは各種の画像処理ソフトと連携するソフトウェアで、作品を素早く思い通りに仕上げることができるというものだ。

「写真を趣味とする人はプリントの質にもこだわっており、プリンタへの期待の高まりを感じている」と川崎氏。PROシリーズ2機種では写真の仕上がり具合も違う(PRO-1Oは10色顔料インク、PRO-100は8色染料インク)。

PIXUS PRO-10(写真左)、PIXUS PRO-100(写真右)

川崎氏は「2012年のキヤノンPIXUSでは、様々な市場のニーズに応えられる商品を用意した。すべてのお客さまにご満足いただけるラインナップ」と胸をはる。キヤノンでは、MG6330をはじめとするホームプリンタ/複合機で毎月35万台、PROシリーズ2機種で毎月8,000台という販売目標を掲げている。川崎氏は「今回、新たに加わった新商品を含め、キヤノンの年末商戦に期待してほしい」と自信を見せた。

年末商戦No,1、マーケットシェアNo.1、プロ/ハイアマチュア市場でシェアNo.1など、販売戦略に大きな期待を寄せている

新モデルのポイント

キヤノン取締役インクジェット事業本部長の大塚尚次氏

続いて登壇したキヤノン 取締役 インクジェット事業本部長の大塚尚次氏は、新製品の技術と特長について紹介した。キヤノンでは長年の研究により、高密度プリントヘッド技術「FINE(ファイン)」を確立。世界最高クラスの最高解像度9,600×2,400dpiでの印刷を実現している。今回発表された新製品にも、さらに進化したこのFINE技術が応用されているという。

大塚氏は「ユーザーの皆さまには、新次元のご満足を体験していただけると確信している」と力強くアピールした。各新製品についてスペックや特長などの詳細は、冒頭で紹介した別記事を参照いただきたい。

PROシリーズに導入された数々の技術

売れ筋になると思われるMG6330のポイント。加えて、各モデルに付属するユーティリティソフトも一新された

プリンタ/複合機の買い替え

キヤノンマーケティングジャパン 取締役 専務執行役員 イメージングシステムカンパニープレジデントの佐々木統(おさむ)氏

キヤノンマーケティングジャパン 取締役 専務執行役員 イメージングシステムカンパニープレジデントの佐々木統(おさむ)氏は、新製品の国内マーケティング戦略について説明した。今回発表したPROシリーズの2機種では、実際に6人のプロ写真家に品質や操作性を体感してもらったうえで、プロ目線から商品の魅力を伝えてもらうという戦略をとった。佐々木氏は「このPROシリーズで、プロおよびハイアマチュアプリンタ市場で、シェアNo.1を目指していく」と意気込む。

一方、ホームプリンタ/複合機の販売台数については現在、堅調に推移しているという。キヤノンでは、買い え需要のスパンを4年から5年程度と見込んでいる。

この間、ユーザーの環境もプリンタ/複合機の機能も大きく進化することになるが、そのことについて佐々木氏は「今回の新ピクサスシリーズのラインナップは、買い替えのお客さまが戸惑うことないよう、スマートにポイントを提案できるもの」と語る。

PROシリーズに関しては、6人のプロ写真家から、プロ目線で商品の魅力を伝えてもらう

キヤノンではユーザーの買い替え需要の期間4年から5年程度と見込む(写真左)。購入前の重視度、購入後の満足度など、マーケット調査ではおおむね高評価を獲得している(写真右)


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CMキャラクターの2人が登場

新しいテレビCMも紹介された。CMキャラクターに起用されたのは、芦田愛菜さんと桐谷美玲さん。2人を舞台に招いてのトークセッションでは、CM撮影時の秘話が明かされた。

コミュニケーションワードは「こんなにスマートになりまして」。新製品のスマートなデザインと賢い機能を表現している

普段はあまりダンスをする機会がないという桐谷美玲さん。撮影時には、カメラがまわっていないところでコソコソ練習しながら、芦田愛菜さんと振り付けの確認をしていたという。

芦田愛菜さんは「プリンタがスマートになったことを表現できるように、スマートに踊りました」と得意の笑み。桐谷美玲さんが「こんな可愛い妹が欲しかったです」とコメントすると、芦田愛菜さんも「私もこんなお姉さんが欲しかったです」と応じた。

「いろんな色があってかわいいので気に入っています」と芦田愛菜さん。CMでは、2人が新製品の4つの訴求ポイントをダンスで表現する

2人からのフォトレターも

芦田愛菜さんは「これからCMがたくさん流れると思います。スマートダンスを覚えてもらって、一緒に踊ってもらえると嬉しいです」とアピール。桐谷美玲さんは「ピクサスのスマートで素晴らしいところを皆さんにお伝えできればと思っています。まずは私がピクサスをスマートに使いこなせるように頑張りたいと思います」とコメントした。

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