1月27日(金)より公開される映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』でメガホンを撮った高橋栄樹監督は、AKB48のメンバーとは旧知の仲である。2007年にリリースされたAKB48のシングル「軽蔑していた愛情」以降、「大声ダイヤモンド」「ポニーテールとシュシュ」「上からマリコ」などのミュージックビデオ(MV)を手掛けてきた。MVはもちろん、ドキュメンタリー映画への造詣も深い高橋監督が、AKB48と今作への思いについて語った。

映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』

『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』は、国民的アイドルとして不動の地位を獲得したAKB48の、2011年の活動に密着したドキュメンタリー映画。「選抜総選挙」や「じゃんけん大会」などの各イベントをはじめ、彼女たちが「『誰かのために』プロジェクト」を立ち上げるきっかけとなった東日本大震災、3日間で9万人を動員した西武ドーム公演の舞台裏などの映像と、メンバー個々の撮り下ろしインタビューで構成されている。【高橋みなみのインタビュー記事

――AKB48の総合プロデューサー・秋元康から、直接、映画制作のオファーを受けた高橋監督。膨大なアーカイブ映像をどのように構成していったのだろうか。

高橋監督「秋元さんからは明確な指示がありました。『被災地支援活動に対する彼女たちの思いや西武ドーム公演を柱として、AKBの持っている"光と影"の部分を捉えてほしい』ということでした。その指示を踏まえた上で台本を書き、柱となる部分の映像を選ぶ作業を始めたんです。その映像を撮影したのは、グループの運営に関わり、普段からAKBの身近にいるスタッフの方々です。彼女たちの活動中いつも側でカメラを回し、それを何年も続けてきた人たち。だからドキュメンタリー映像にありがちな、被写体がカメラを意識する瞬間が全然ないんです。その関係性でセンシティブな女の子の表情を撮っているので、驚くほど面白い映像が撮れていました。おまけにイベントによっては同じ場面で4台もカメラが回っていて。スポーツ中継ならまだしも、何気ない女の子の表情を複数のカメラで撮り、それを切り替えしで使えるのはすごい。素材を扱う人間としては夢のような状況ですよ」……続きを読む