設定来リターンが+61.29%と、好調な実績をあげているスーパーファンド証券の金建て(※)日本公募ファンド「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」。前回は同社社長のヨハン・ピーター・サンター氏に、同ファンドが連動する「金」価格上昇の要因などについて聞いた。今回は同ファンド設定の経緯やその仕組みについて聞いた内容を紹介する。

※ 「金建てファンド」とは、選択通貨として円、米ドル、ユーロなどがあるように、金を通貨として見立てたファンド。投資対象の資産価値を金価格で評価することにより、運用実績が金価格に連動する仕組みとなっている。つまり、投資対象となるファンドの運用実績に金価格の変動率を掛け合わせた数値が「金建てファンド」のパフォーマンスになる(例えば、ファンドの運用実績が+5%、金価格が+4%値上がりした場合、金建てファンドの実績は+9.2%(1.05 x 1.04 = 1.092)になる)

「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」は、世界中の商品先物市場と金融先物市場に分散投資し、相場の動向から独立したヘッジファンド戦略(マネージドフューチャーズ/CTA)と、潜在的に強い上昇の可能性を持つ"金価格"を単一の運用手法に統合した投資商品。2011年8月末時点の実績(サブファンドB)は、前月末比リターン : +12.2%、前年末比リターン : +23.8%、設定来リターン : +61.3%と、2009年8月3日の運用開始から2年経過し、好調な実績をあげている。

スーパーファンドの創立者兼オーナー、クリスチャン・バハ氏は、2003年から金への投資を積極的に提唱しており、自身の流動性資産も主に金と銀の現物、またはスーパーファンドの金建てファンドに投資している。バハ氏は、「金価格は未だに割安である一方、紙幣は割高だと思う。各国の紙幣の増発量にもよるが、ここ数年で、金価格は1オンス当たり3,000ドルまで達する可能性もある」との見解を示しているという。

スーパーファンド証券の社長のヨハン・ピーター・サンター氏も前回のインタビューで、同様の見解を示していた。では、"金価格"に連動する「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」は、どのような経緯で誕生したのだろうか?

スーパーファンド証券の社長のヨハン・ピーター・サンター氏

――クリスチャン・バハ氏は、なぜ金への投資を、以前から積極的に提唱されてきたのでしょうか?

バハは、ゴールドのサプライ(供給)及び価格と、通貨の供給量との「インバランス(不均衡)」に注目しました。彼は当時、一般の人とは違った方向から考えて、ゴールドの価値がユーロやドルに比べて安すぎるのではないかという結論に至ったのです。つまり、当時300~400ドルぐらいだった金の価値が、過小評価されていると考えたのです。

例えば、毎年10%ずつ上昇するファンドがあったとしても、通貨が10%ずつ下落したら、結局利益が相殺されてしまうのです。バハは、通貨が下落するリスクをゴールドで守るという「ゴールド・ヘッジ」という概念を考え出したのです。我々が2005年にゴールドファンドを設定したころの金価格は470ドルぐらいでしたが、今の金価格は約4倍の額になっています。

――「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」も設定来リターンが+61.29%と好調ですね。金に連動しているということですが、その仕組みはどうなっているのでしょうか?

「マネージドフューチャーズ・ファンド」と金価格を組み合わせているのが特徴です。スーパーファンドの「マネージドフューチャーズ・ファンド」は、世界中の商品先物市場と金融先物市場に分散投資し相場の動向から独立したヘッジファンド戦略で、独自開発した完全自動化コンピュータ・トレーディング・システムを採用しています。取引に関する意思決定から人間の感情移入による誤算を排除し、ルールに従った投資判断を行うことで、長期的に一貫したリターンが期待できます。

この「マネージドフューチャーズ・ファンド」は相場の暴落局面に比較的強く、お客様の資産を守るといった、プロテクションの役割が強くなっています。

「マネージドフューチャーズ・ファンド」にゴールドを組み合わせることで、インフレに対してヘッジするという狙いがあります。もちろん、「マネージドフューチャーズ・ファンド」のみ、またはゴールドのみをポートフォリオに組み込むことは可能です。しかし、お客様の資産を守るためには、この2つのコンビネーションが、お客様のポートフォリオに必要なものと考えています。

――「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」の実績が好調であることについて、どのような感想をお持ちですか?

お客様が期待されている通りの高パフォーマンスが達成できたことに大変満足しています。スーパーファンドとしては、我々のゴールド建てファンドをポートフォリオに組み入れることの重要性をこれまで説いてきただけに、ご期待されていたパフォーマンスをお示しできたのではないかと考えています。

――日本の個人投資家にとって、「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」はどのような商品といえるでしょうか?

スーパーファンドは、2005年に世界で初めてゴールド建ての公募ファンドを設定しました。安全資産であるゴールドの価格は、今後も長期的に上昇していくと考えていますので、日本の個人投資家の方にも、より適切な投資商品ではないかと当社は考えています。特に、今後世界経済の不確実性が強まっていく中、金建ての商品を買うことが投資家のポートフォリオの保護にとって更に重要になってくると思います。

「スーパーファンド・グリーン・ゴールド・ジャパン」についてもっと詳しい情報を知りたいという場合は、ぜひお問い合わせいただき、我々のオフィスにも足を運んでいただきたいと考えています。

――ありがとうございました。