【レポート】

「金」に投資するならどんな商品がオススメ? - 第2回「ETF・投資信託」編

注目を集めている "金"への投資について、前回は現物に投資する方法を紹介しましたが、それ以外にも、ETFや投資信託を通して間接的に投資する方法があります。こうした方法なら、金そのものを保有する楽しみがない代わり、盗難などの心配もありません。1万円前後の少ない金額から投資でき、ネット取引などで手軽に売買できるのもメリットです。

「ETF」は低コストが特徴

ETFは「上場投資信託」の略です。その名のとおり、証券取引所に上場している投資信託で、株と同じように売買します。上場していない投資信託に比べて、保有中にかかるコスト(信託報酬・管理報酬)が低いのが特徴です。

ETFの多くは各種の株価指数に連動しますが、金価格に連動するものも5銘柄あり、3つはロンドン市場で取引されている現物の価格に、2つは東京の金先物価格に連動しています。

金ETF

銘柄 コード 連動対象
SPDRゴールド・シェア 1326 ロンドン金現物
ETFS金上場投信 1672 ロンドン金現物
純金上場信託(愛称:金の果実) 1540 東京金先物
金価格連動型上場投資信託 1328 ロンドン金現物
国内金先物価格連動型上場投信 1683 東京金先物

このうち「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」は、世界的に資産規模が最大の金ETFで、日本の金ETFの中でも最も売買高が多くなっています。

「純金上場信託」は、1キログラム単位で現物(金地金)と交換できるのが特徴です(ただし、交換手数料が必要)。

「ETFS金上場投信」は外国投資法人債券に投資するもので、分配金はなく、売却益に対する課税方法が他のETFと異なります。

「金価格連動型上場投資信託」は、金価格にリンクする債券に投資するため、債券の発行会社の信用リスクがあります。

ETFは証券取引所で取引されているので、売買高の少ない銘柄だと、買いたいときに買えない、売りたいときに売れないということがある点に注意してください。

金に関連した「投資信託」はバラエティが豊富

金に関連した投資信託もあります。

このうち、値動きが金価格の2倍の「ジャパン・ゴールド・ファンド・ブル2倍型」や、金価格が下がったときにファンドの価格が上がる「ジャパン・ゴールド・ファンド・ベア2倍型」、「MHAM金先物ファンド・ショート型」は、投機性が高いといえます。

「野村金先物投信」は最近人気を集めている通貨選択型で、3つの通貨と、毎月分配/年2回分配の合計6つの組み合わせがあります。金価格の変動リスクに、投資対象通貨の価格変動リスク、金利リスクがあるため、基準価格が大きく下落する可能性があることは知っておきましょう。

「三菱UFJ純金ファンド」は、投資対象が金ETFなのでコストが安いのが特徴。「三菱UFJゴールド・インカム・プラス・ファンド」は、金とともに海外のソブリン債に投資することで毎月分配型にしてあります。

金に関連するおもな投資信託

ファンド名
(運用会社)
特徴
ジャパン・ゴールド・ファンド
(ITCインベストメント・パートナーズ)
東京金先物が対象。ブル2倍型とベア2倍型がある
野村金先物投信
(野村アセットマネジメント)
NY金先物が対象。豪ドル建て 、ブラジル・レアル建て、南アフリカ・ランド建てのそれぞれに、毎月分配型と年2回分配型があり全部で6コース
MHAM金先物ファンド
(みずほ投信投資顧問)
NY金先物が対象。ロング型とショート型がある
三菱UFJ 純金ファンド
[愛称 : ファインゴールド]
(三菱UFJ投信)
金ETF(純金上場信託)に投資
三菱UFJ ゴールド・インカム・プラス・ファンド
[毎月決算型]
(三菱UFJ投信)
国内の金価格の値動きに連動するETFと金産出国通貨建てのソブリン債等に投資
ブラックロック・ゴールド・メタルオープン
[Aコース・Bコース]
(ブラックロック)
南アフリカ・オーストラリア・カナダ・アメリカ等の金鉱企業の株中心に投資。Aコースは為替ヘッジあり、Bコースはヘッジなし
ブラックロック・ゴールド・ファンド
(ブラックロック)
南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ等の鉱業株、金鉱株に投資

これらのファンドはいずれも比較的新しく設定されたもので、運用期間が3年に満たないのに対して、世界の金鉱関連株などに投資するブラックロックの「ゴールド・メタル・オープン」は16年、「ゴールド・ファンド」は8年と、長期にわたって良好な運用成績を上げてきている評価の高いファンドです。ただし、値動きは比較的大きいといえます。

資産全体の10%程度までにとどめておくのがオススメ

このところ価格が上昇して注目されている金ですが、今が最高値圏で、この先下落する可能性もあります。これから買うのであれば、一度に多くの資金をつぎ込むのは避け、少しずつ買っていくようにしましょう。

また、前回述べたように、金は利子を生まないうえ価格の変動が大きいので、投資するなら資産全体の10%程度にとどめておくのがよいといえます。

執筆者プロフィール : 馬養 雅子(まがい まさこ)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。金融商品や資産運用などに関する記事を新聞・雑誌等に多数執筆しているほか、マネーに関する講演や個人向けコンサルティングを行っている。「図解 初めての人の株入門」(西東社)、「キチンとわかる外国為替と外貨取引」(TAC出版)など著書多数。

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