この夏、大注目のホッピー

「低カロリー・低糖質・プリン体ゼロ」と三拍子揃った「ホッピー」(360mlボトル)。ホッピーと黒ホッピーがある

ビールのおいしい季節がやってきた。ビールと枝豆。ビールと焼肉。ビールと……。日本の夏には欠かせないビールではあるが、最近は「プリン体が気になる」なんて声も聞く。そんな健康を気にする人におすすめなのが、低カロリーでプリン体ゼロ、ビールのような味わいの炭酸飲料「ホッピー」だ。今回は東京・調布市にあるホッピーの製造工場にも潜入。おいしいホッピーの飲み方も伝授してもらった。

ホッピーとはビアテイストの清涼飲料水のこと。1948年、東京・赤坂で産声を上げて以来、日本独自の酒文化である「焼酎+割り飲料」スタイルのパイオニア的存在として知られてきた。戦後、ビールが高嶺の花であった時代に、ホッピーはビールの代用品として人々に受け入れられ、爆発的に売れたという。その後、約半世紀もの間、東京下町の居酒屋などでは定番アイテムとして多くの人々に支持されている飲み物だ。

ホッピーのアルコール度数は約0.8%と低い。焼酎と合わせて飲むのが基本的な楽しみ方だが、そのまま飲めば低アルコール飲料にもなる。最近では、酒離れ傾向にある若者などにも人気で、「ホッピーのレトロなイメージが逆に新鮮」と評判も上々だ。しかもホッピーは100mlあたりのカロリーが約10kcalとビールの約1/4。70mlの焼酎で割ったとしても、ビールの3/4程度のカロリーに抑えられる。さらに、低糖質(糖質1.7g/ 100ml)でプリン体ゼロ。何気に嬉しい要素が満載の飲料なのである。

東京・調布市にあるホッピーの製造工場。2011年3月にリターナブル瓶専用ラインが完成し、よりおいしさをグレードアップさせた

工場内を案内してくれたホッピービバレッジ調布工場・次長の森禎悟さん。ホッピーを飲まない日はないという

ホッピーはやっぱりホップを使う

さて、ホッピーはどのように製造されているのだろうか。今回は1,180坪もあるホッピーの調布工場を見学。調布工場ではビールやホッピーに適している大麦を使って、「仕込み」→「煮沸(ホップ投入)」→「冷却(酵母を加える)」→「発酵・貯蔵」→「ろ過・調合」→「充填」→「殺菌」というプロセスを経て、商品出荷されている。

注目すべきは、今年3月に完成したリターナブル瓶専用ライン。よりおいしいホッピーをつくるための確かな技術と、高性能の機械を導入している。このラインにより、味のクオリティを一層高め、より効率的に生産できるようになったとのことで、従来の3倍以上の生産量を見込んでいる。