チャリティコンサート「3.11 Pray for Japan」(主催:TBSラジオ&コミュニケーションズ/LF311実行委員会)が8日、東京・代々木公園イベント広場 屋外ステージにて開催された。8時間に及ぶ熱演が舞台では繰り広げられ、大型ロックフェスティバルさながらの盛り上がりを見せた。

サンプラザ中野くんは、爆風スランプの大ヒット曲「Runner」などを披露し会場を沸かせた

チャリティコンサート「3.11 Pray for Japan」(主催:TBSラジオ&コミュニケーションズ/LF311実行委員会)が5月8日に東京・代々木公園イベント広場 屋外ステージで開催された。

同イベントは東日本大震災で被災した人々を支援するコンサートで、集まった募金分の餃子をイベント直後から被災地に向かってキャラバンカーで運ぶというもの。餃子作りは協賛の一社である大阪王将が行う。

また、会場内では沖縄料理店やタイラーメン、パキスタン料理などのブースが約20店ほどオープンし、すべてのブースで募金箱を設置した。さらに、「TBSラジオオフィシャルTシャツ」の即売会を実施し販売収入の一部を支援金にするなどの活動を行った。なお、この日のイベントの模様は「ニコニコ動画」でも生放送され、36,803人が閲覧した。

ステージでは、サンプラザ中野くんの他に、カシオペアの向谷実、中西圭三、ダイアモンド☆ユカイ、元大事MANブラザーズオーケストラの立川俊之など、多数のアーティストの舞台が繰り広げられ、晴天の代々木公園いっぱいに広がる歌声と演奏を披露した。MCは、TBSの中村尚登アナウンサーとアイドルユニット、アイドリング!!!のフォンチー。

左からMCを務めた中村尚登(TBSアナウンサー)とフォンチー、向谷実、サンプラザ中野くん

エンディングでは、参加者総出演による「TOMOSHIBI -地震が来たら-」の合唱が行われた

最後に登場したサンプラザ中野くんは、実際に被災地へ3度足を運び、7カ所でミニライブを行ってきたなかで生まれたという曲「TOMOSHIBI -地震が来たら-」を披露。中野くんは「歌は時代を共有するツール。この歌を世界中の人々に共有してもらい、いつまでも忘れないでいてもらいたい」と訴え、続けて爆風スランプの大ヒット曲「Runner」や「旅人よ ~The Longest Journey」など往年の名曲を披露し、会場を盛り上げた。また、「震災から2カ月が過ぎた今も、ダンボール生活をよぎなくされている人も居るのが現状。阪神大震災の時は、足を運べずに申し訳ない気持ちがあった。今回は、時間が許す限り何度でも被災地に足を運びたい」と思いも語った。

集まった募金額は18時45分時点で74万7,760円。およそ12,000人分の餃子を提供する。「愛の餃子」は、大阪王将の定番「餃子」とオリジナル商品となる「ビーガン水餃子(ヘルシーな野菜だけの水餃子)」の2種類。提供会場は地元自治体の協力により、支援を必要とする会場にて実施する。「お肉が食べられない方にも美味しく食べて頂ける。アツアツ餃子で温かみを届けたい」と王将営業本部の吉見正樹氏。

「愛の餃子」キャラバンカーは被災地に向けて出発

同イベント終了後、代々木公園を出発し「愛の餃子」キャラバンカーは被災地へと向かった。キャラバンカーの行く先は、TBSラジオネット網から入手する最新被災地情報をもとに優先して配布する場所を決定し、2週間の実施を予定している。今後も、内閣府・災害復興支援室と連携し被災地の学校慰問として「愛の餃子」と音楽を届ける事など継続的なサポートも計画中だという。

(取材・文:橋本範子/プレスラボ)