いよいよその姿を現した「iPad 2」。製品の概要についてはすでにお知らせしたとおりだ。米サンフランシスコで開催された発表イベントを受けて、日本でも報道関係者向けのお披露目イベントが開かれ、短時間ではあったがiPad 2を触ってみることができた。本誌では前後編の2回にわけて、写真を中心にiPad 2の特徴をお届けしよう。

ついに登場した「iPad 2」。ホワイトとブラックの2色展開となる

プレゼンテーションには療養中のジョブズ氏が登場

日本のイベントの前半は、米国のイベントの模様が動画で上映された。本誌でも、キーノートスピーチの詳細なレポートを後ほどお届けする予定だ。キーノートの内容についてはそちらの記事に譲るが、プレゼンテーションは病気療養中のスティーブ・ジョブズCEOが行っており、元気な姿を見せていた。なお、動画はすでにアップルのWebサイトで公開されている(ただし日本語音声はなし)。

日本からは映像を通じてということになるが、元気な姿を見せてくれたジョブズ氏

8.8mmという驚異的な薄さ

さて、そのiPad 2。新製品の概要についてはご紹介しているとおりで、外観についていえば前モデルにくらべて約2/3の8.8mmという薄さがまず目をひく。なにしろiPhone 4よりも薄いのだ。重量も初代iPadの680gに対し、601gと軽量化されている(いずれもWi-Fiモデルの場合)。それでいてバッテリ駆動時間は従来と同じ10時間で、後述するような新機能が搭載されているのだから驚きだ。

とにかく薄いiPad 2。初代iPadの約2/3で、iPhone 4よりも薄い

そしてその新機能のうちもっとも待望されていたのがカメラの搭載だろう。VGA画質のフロントカメラと720p対応のバックカメラを搭載し、FaceTimeが利用可能。さらにこのカメラを利用して楽しめるアプリ、PhotoBoothも搭載された。カメラアプリもインストールされており、静止画・動画の撮影を行うことができる。

ディスプレイの上に搭載されたフロントカメラ

バックカメラは右上部の背面に装備

カメラを利用する3つのアプリが標準搭載される

このほかの部分では、スピーカーやマイクの配置が初代iPadから変更されている。初代iPadでヘッドホン端子の隣にあったマイクは上部中央へ移動し、底部に3つの穴が開く形になっていたスピーカーは背面下部のメッシュ状になった部分に搭載されている。

背面の全体像。この写真では左下になるメッシュ状の部分がスピーカーだ

本体上部。この写真で左にあるのがヘッドホン端子、中央に小さく見えるのがマイク、右にあるのがバックカメラとオン/オフおよびスリープ/スリープ解除を切り替えるボタン

このiPad 2では、デュアルコアのA5プロセッサ(カスタムデザイン)を搭載している。このため処理速度は大きく向上しており、とくにそれを実感できたのが画面のスクロールについて。初代iPadとは明らかに違う快適さだ。このほか、3軸ジャイロセンサーも新たに搭載されている。

プロセッサの性能向上はいたるところにあらわれるが、それを実感できるのが画面のスクロール。機会があったらぜひお試しいただきたい