4月25日、アニメ映画「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌編」が全国劇場にて公開となった。この作品は、2007年放送のTVアニメ『天元突破グレンラガン』を前後編の2部構成で映画化するプロジェクトの完結編。テレビシリーズの第3部、第4部を再編集しつつ、大幅なグレードアップが図られている。

「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇」は池袋シネマサンシャインほか全国劇場にて公開中。総集編映画としての枠をはるかに超えた「やりすぎ!」な1本だ

■「劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌編」ストーリー概要
これは運命と戦い続ける、一人の男の物語――
カミナの死を乗り越え、螺旋王四天王を撃破し、王都テッペリンに迫る大グレン団。獣人軍との激戦のなか、シモンは螺旋王ロージェノムと相対し、壮絶な一騎打ちの末、からくも勝利する。
そのテッペリン攻略戦から七年後――。地上を取り戻した人類は瞬く間に文明を構築し、繁栄を謳歌する。いつまでも続くかと思われた平和な世界。だがその手を宇宙まで伸ばしたとき、正体不明の敵が現れる。
抵抗を試みるも、その圧倒的な力になすすべもなく蹂躙される人類。誰もが「絶対的絶望」に囚われたとき、再び彼らが立ち上がる。
シモン、そして大グレン団の最後の戦いが始まろうとしている……。

池袋シネマサンシャインで行われた舞台挨拶では、監督、脚本家、メインキャストに加え、主題歌「涙の種、笑顔の花」を担当したタレントの中川翔子が登壇。コスプレで参加したファンも多数いる満席の会場に向けてメッセージを語った。

左より主題歌担当の中川翔子、カミナ役の小西克幸、ヨーコ役の井上麻里奈、シモン役の柿原徹也、ニア役の福井裕佳梨、監督の今石洋之氏、脚本の中島かずき氏

「涙の種、笑顔の花」をライブで披露した中川翔子。途中で音が止まってしまうハプニングもあったが、会場からのアンコールで見事に歌い上げた


■柿原徹也 (シモン役)
「もう1回劇場版という形でみなさんにお送りできることがすごいうれしかったですし、またこのキャラクターを演じることができることにすごい幸せを感じられる、たいへん実のあるアフレコでした。『グレンラガン』の世界を引き継げたかなと思います。終わったあとはすぐ座席から立てないような、最高の作品になっていると思います。絶対にみなさんを裏切らない作品になっていますので、最後までお楽しみください。今日はありがとうございました」

■小西克幸 (カミナ役)
「『紅蓮篇』からしばらく経ってからのアフレコだったんですけど、早く来ないかなと思っていました。前回は僕がずっと叫びっぱなしだったんですけど、今回は柿原君がずっと叫びっぱなしで、『大変だなあ』と(笑)。でもそれでみなさんのハートにズンズン来る映画になってると思いました。前回の『紅蓮篇』もすごいと思ったんですけど、今回の『螺巌篇』はさらに表現できないぐらいすごいです。なにも考えずにこのスクリーンから出てくるものを、自分の感性でただ見てください。すごい波がやって来ると思います」

■井上麻里奈 (ヨーコ役)
「『グレンラガン』という作品の持ってるパワーが脚本の段階からすごいじわじわとあふれ出ていて、いったいこれはどういう映像になるんだろう、というのをずっと楽しみにしながらアフレコに臨んだんですけど、実際試写会でできあがったものを観て、心が熱くふるえました。試写会で拝見して声が出ないぐらい、後半は何に泣いているのかわからないぐらいずっと泣きっぱなしでした。きっと観終わったあとは『グレンラガン』という作品に出会うことができてよかったなと思えると思います。みなさま楽しんでください」

■福井裕佳梨 (ニア役)
「もう私もだいぶ前から(『螺巌篇』の)お話をお聞きしていたので、ものすごく背筋を伸ばしていました(笑)。いろんな思いがあったんですけども、アフレコの最中はニアとして、シモンの言葉ひとつひとつが心に響いてきました。ぜひみなさんシモンのかっこよさを観ていってください。最初は観ながらいろいろ考えることもあるかもしれないんですが、気がつくと本当にもう考えてない状態で、そういうパワーのなかに染まっていくような、本当に言葉にできない気持ちになっていただけると思います。みなさんぜひ楽しんでいってください」

■今石洋之氏 (監督)
「『紅蓮篇』のときもテレビシリーズ1本分ぐらいの新作を作ったんですけど、今回は丸々2本分ぐらいはあります。僕のほうは『え、こんなに(作業を)積んで大丈夫?』みたいな空気なんだけど、(スタッフは)みんなやる気があるんで、逆に『これっぽっち?』みたいな空気が若干漂ってまして、途中から立場が逆転してるんですよね。最初は僕が無茶ぶりしてるんだけど、だんだん無茶ぶりを要求されている感じがあって。僕も全部やれることはやったし、やれないことまで全部やったと思います。テレビで1回燃え尽きて、まだ燃えなきゃいかん。でも燃えるんだという状況で、ここまで燃え尽きられたというのは作り手としては本望です」

■中島かずき氏 (脚本)
「一番最初に作った脚本は楽な道を行く脚本だったんですが、『紅蓮篇』を観てそれじゃダメだと映画に怒られまして、もっと厳しい道を行かなきゃいけないんだということでこの映画ができました。本当にこの映画で言えるのは、自分たちの力を全部出し切って、もう出ないと思った上にまだ力が出るんだということを実感した作品です。これは本当にアニメーションでしかできないし、アニメーションならではだし、でもアニメーション以上のことができているような気がします。ぜひそれを体感してください」

■中川翔子 (主題歌「涙の種、笑顔の花」担当)
「『空色デイズ』という歌と『グレンラガン』というアニメと出会ってから私の人生が大きく変わりました。この地球上だけじゃなく、ほかの星の生命体にもぜひ見せたい映画です。私も観て泣きすぎて立ち上がれなくなってしまいました。『人生はドリルだ!』、そう思えばきっと何事も打ち勝っていける、そんな気がします。ぜひみなさん今日はハンカチを手に、泣いて叫んで楽しんでください」


テレビシリーズも十分燃える展開だったが、『螺巌篇』ではファンの期待に応えつつも、さらにその期待を上回るサービスやサプライズを大幅に追加。奪われたヒロイン・ニアと地球を救うため、人間の意志の力=螺旋力で戦い続けるシモンたちの勇姿には、目から涙――というよりも目から熱い汗が流れること必至の内容となっている。宇宙最大級のガチンコバトルをぜひ劇場でその目に焼きつけてほしい。

大グレン団のリーダーとして大きく成長したシモン。「螺巌篇」では地球を脅かす敵と戦うべく、仲間たちと宇宙を超えて殴り込みをかける!

地球をバックに咆哮するアークグレンラガン。これでも十分ド迫力の超巨大ロボットだが、「螺巌篇」ではまだまだ序の口! 限界を超えたバトルに圧倒されてほしい

4月29日リリースの中川翔子のシングル「涙の種、笑顔の花」は3バージョンで登場。こちらはコスプレミニ写真集も封入された期間限定生産の「グレンラガン盤」。価格は1,300円

前編にあたる「劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇」のDVDも絶賛発売中。通常版は5,040円、完全生産限定版は7,140円

「ヨーコをもっと見たい!」という人にはCD+DVD+ファンブックでヨーコの魅力を詰め込んだ「キラメキ☆ヨーコBOX」がオススメ。5月27日の発売予定で価格は3,150円

(C) GAINAX・中島かずき/劇場版グレンラガン製作委員会