【レポート】

昆虫をラジコンのように操る、日本人MEMS研究者の足跡

1 マイクロ技術はここまで来た!

    星原康一  [2009/02/12]

    マイクロ技術はここまで来た!

    まずはこちらの映像を見てほしい。

    カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー、University of California, Berkeley) Michel M. Maharbiz教授のグループで佐藤裕崇博士が取り組んでいる研究だ。上は、昆虫の背中にマイコンを取り付けてさまざまな電気信号を送り、飛行開始・停止させている様子、下は、背中のマイコンを無線で操作して電機信号を送り、恣意的に旋回させているときの様子を撮影したものである。

    UCバークレーと言えばMEMS (Micro Electro Mechanical Systems、マイクロマシン)で常に世界をリードしてきた研究機関。彼らのマイクロマシン技術は今や、昆虫を操ることができるまでになったのである。

    2007年10月、佐藤氏は世界で初めてマイコンによる昆虫の飛行制御に成功。昨年1月に米アリゾナ州で開催された国際学会MEMS 2008において、その成果を発表し注目を集めた。佐藤氏は元々化学を専攻しており、2007年1月から畑違いとみられる電子工学・生物学へと足を踏み入れたにもかかわらず、9ヶ月という期間で結果を残している。

    佐藤氏は、どのような経緯でこの研究に携わり、どのようにして先の結果を得るに至ったのか。以下、研究の目的や概要を紹介しながら、氏の足跡を追っていこう。

    >> 研究の目的は?

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