それでは、メインとなるNehalemのレポートである。ある意味、今回のIDFはちょっと肩透かしであり、例えば具体的な性能そのものは公開されなかったし、会場でも実機デモはそれほど多くなかった。一応今年第4四半期には発売、という話は出たのでもう少しの辛抱ということか。
そんな状態ではあるが、色々と気になる話が出てきたので、ちょっとまとめてお伝えしたい。
Memoryの構成と制限
最初の製品であるCore i7とCore i7 Extreme Editionは、以前のレポートでもまとめたように3本のメモリチャネルを持ち、ここで最大3-wayのInterleaveが可能となる事が既に明らかにされている(Photo01)。
さて、実際にX58チップセットを搭載したSmackoverマザーボード(Photo02)がセッションの中で公開された。
Photo02:これがX58搭載の"Smackover"。正式名称はDX58S0となっていた。ノースブリッジ(というか、IOH)の場所が普段見たことの無いところに。概ね普通の構成だが、基板下端になぜかSATA用の電源出力が。「ここからSSD用の電源を取るといったことが出来る」のだそうで。 |
このSmackoverの場合、
- Memory Channel Aのみ2Slot。Channel B/Cは1Slot。
- 公式にサポートするDIMMの速度は1066MHz。
- 各メモリチャネルにDIMMが1枚の場合、実際には2000MHzまで動作する(Photo03)。
- 各メモリチャネルにDIMMが2枚の場合、1200MHzが上限となる。
といった制限がつくという。どうもUnbuffered DIMMの場合、Core i7内蔵コントローラはメモリバスの駆動力がそれほどないようで、DDR3-1333の2枚刺しすら出来ないとの事(というか、2枚刺すと自動的に1200MHzにクロックダウンされるそうだ)。
もっともこの辺りは、Core i7がそこまで自動設定するかどうかは微妙で、おそらくマザーボードによって差が出てくる(BIOS Setting次第)模様だ。
DDR3-1066が公式サポートというのはちょっと違和感があるが、Intelによれば「3chのMemory Busなので、Bandwidthに関していえば十分だ。アプリケーションにもよるが、ある1つのコアがフル稼働しても、DDR3-1066×3の帯域を使い切るのは困難である。その一方で、より高速なMemoryはLatencyが大きくなる。なので、DDR3-1066がBest Balanceだと考えている」との見解だそうだ。このあたりは、実際にアプリケーションで試して見ないと真偽の程は判らないのが正直なところだ。