――マルサンさんの今後について、お聞かせください。
「1つは、今年からキャラクターものではない、コンビニ流通にのせる商品を自社ブランドで展開していきたいと思っています。平均約5cmのリアルフィギュアで、『ガイアミュージアム』というレーベルです。地球のあらゆる生命をフィギュア化していく予定です」
――手始めに、どんな生き物をおやりになりますか?
「第一弾はペット・ドッグ編です。そういったものを今の時代に合った造型で、その後、月に1シリーズくらいのペースで発売していきたいと思っています。イヌの次はネコになります」
――ペット以外では、例えばどのような生き物ですか?
「北極の生き物ですとか、夏の時期は昆虫であるとか、モチーフはたくさんありますね。版権の問題がありませんから、海外にも売っていきたいと考えています」
――そのようなフィギュアは、どのようにして作られるものですか?
「PVC(ポリ塩化ビニル)をインジェクション成型したものです」
――原型師さんの腕も年々上がってきているわけですし、フィギュアの彩色などの技術も進歩してきていますから、今の最新の成果を盛り込んだ動物ものというのは、期待が持てますね。
「そうですね」
――2つ目は、なんでしょう?
「大人のホビーということで、オートバイのスケールモデルですね。こちらは去年から立ち上げて何パターンかやっている『鉄馬プロジェクト』です。これも今年から、国際ライセンスを取得して海外へ輸出していこうと思っています」
――こちらの材質は、どのようなものですか?
「いわゆるダイキャストです。それに加えて、スポークやディスクは金属のエッチング、エンジン部分はABS素材を使ったインジェクション成型ですね。そういった複合素材ということで、究極の1/18スケールを目指すオートバイモデルシリーズです」
――先ほどの「ガイアミュージアム」にしても、「鉄馬プロジェクト」にしても、海外に出せるというところがポイントですね。
「そうですね。日本国内は少子化ということもあって、海外に持っていけるとなると、マーケットが大きく広がりますからね」
――そして、3つ目は……(笑)。
「まあ、怪獣は続けていこうと思っています(笑)。買ってくださるお客様のおられる限りは」
――その1つが、「ミニソフビシリーズ」というわけなんですね。
「はい。4月7日発売開始予定の第一弾が、円谷プロ編になります。いわゆるトレーディング・ソフビです」
――箱がブラインドになっていて、どれが出るかは分からないと。
「そうです」
――ラインナップを紹介していただけますか。
「まず、ミラーマンの前期・後期バージョン、同じく『ミラーマン』からジャンボフェニックス。こちらは、ノーマルカラー版とウェザリング塗装版です」
――汚しが入っているわけですね。
「ええ。続いて、ジャンボーグAとにせジャンボーグA。そして、劇場映画『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』から、ダイゴロウのノーマルカラー版とリアル塗装版。さらに、放映当時にジャイアント・サイズで発売したのと同じデザインをそのまま小さくしたブースカですね」
――ジャイアント・サイズのものは、以前、見たことがあります。
「同じデザインですから、腕が2カ所可動します。そのノーマルカラー版と黄色版です」
――ここまでで、10種類ですね。
「さらに、これにシークレットが1種類加わって、全11種となります」
――値段は、おいくらですか?
「1箱税込み525円です」
――このシリーズは、どういった意図で企画されたんでしょう?
「これまで、イベントや通販でやってきたミニサイズのソフビを一般のコンビニなどでも買える形でやっていこうということですね」
――なるほど。今後のご発展を祈ります。どうもありがとうございました。
(写真: 中村浩二)