すでにレポートが有るとおり、基調講演やその後のセッションで45nmプロセスのPenrynと、これに続くNehalemに関しての詳細が紹介された。といってもPenrynに関してはアーキテクチャの大部分や、PenrynでサポートされるSSE4.1の詳細などが既に公開されているから、実はそれほど目新しい話はない。その一方でNehalemに関しては突っ込んで聞くと「それは次のIDFで」(*1)の返事が返ってくるばかりである。そんなわけでいまいち欲求不満を感じるセッションの連続ではあるのだが、とりあえず分かったことをまとめてお伝えしたい。
(*1) 文字通り「次の」IDFとは、来月開催されるIDF 2007 Taiwanの事になってしまう。そう突っ込まれて、あわてて「来年のIDF」と言い直したこと数回。要するに来年開催されるIDF 2008 Shanghaiまで一切公開しないという事だ。
Penryn、X38とSkullTrail
さて、Penrynこと45nmのCore 2ファミリーは既に製品クオリティのものがOEMベンダーに渡っており、ここで最後のQualification実施中という状態であり、まずハイエンドのCore 2 Extreme QX9650が11月12日に発売されるのを皮切りに順次製品が投入される(Photo01)。基調講演の後のプレスセッションではCore 2 Extreme/Core 2 Quad向けのYorkfieldと、Core 2 Duo向けのWolfdaleの両方が示された(Photo02,03)ほか、これをサポートするために新たに投入されたX38/G35搭載マザーボードも展示された(Photo04~06)。面白いのはこちら(Photo07)。高密度ブレードサーバー向け(Photo08)という話ではあるが、PCI Express x16レーンが1本ながら出ているので、これで自作という案も無いわけではない。
Photo01:ハイエンドがまず投入され、ついでメインストリームという流れは典型的なもの。これに伴い、65nmのConroe/Kentsfieldは順次メインストリーム→バリュー向けに遷移することになる。 |
Photo02:左がWolfdale、右がYorkfieldとなる。トランジスタは(ダイあたり)4億1千万トランジスタ、ダイサイズは107平方mmと発表されている。 |
Photo03:こちらも左がWolfdale、右がYorkfield。消費電力の多いYorkfieldはさすがに裏面のコンデンサの数が多い。 |
Photo04:IntelのDX38BT。BoneTrailというコード名の方が有名かもしれない。 |
Photo05:"BoneTrail"ということで、こんな頭蓋骨のシルクが。なぜかSkullTrailにはこのロゴがないのが謎。 |
Photo07:ATXを縦に2つに割ったようなサイズ。電源コネクタが独自(ボード右下の白いコネクタ)なのが、自作にはちょっと敷居が高いかもしれない。 |
Photo08:ボード単体以外に、これを2枚搭載したサーバーとしても発売する模様。これによって高密度サーバーを構築できるという目論見らしい。 |
その他の話は従来出てきたもので(Photo09,10)特に目新しさは無いが、製品出荷間近だから、あとは実際の製品で確かめろという事なのだろう。