生意気全盛期の私は、ニッポン放送の『スーパーアニメガヒットTOP10』というラジオ番組にレギュラー出演していました。そこで何を思い立ったのか、番組内で「松澤由美崖っぷち大作戦」と題し、次のCD発売予定がない私にリスナーのみんなからのリクエスト、応援次第でCD発売、曲を作るプロデューサーまで本人が直接交渉して決めるという企画がありました。

しかもそのCDがオリコン100位以内に入らなければ、事務所、レコード会社を辞めるなんていう条件付き。まさに「聞いてないよ~!!」的な企画でした。そこで白羽の矢が立ったプロデューサーは、なんと田中公平先生。まさしくそのときは『サクラ大戦』など数々のヒットを飛ばしており、休む間もないほどだったと思います。そんな忙しい公平先生がレコーディングしているスタジオに突然お邪魔し、呑気な私は「公平先生、曲書いてください!」と、初対面にもかかわらず言ってのけてしまいました。

きっと先生の頭の中は「???」だったと思います。なにせ知らない女の子がいきなりスタジオに来て、「曲を書いてください!」なんて言っちゃうんですもの。それでも先生は「忙しいけど、んー、わかりました、曲を書きましょう!」とおっしゃってくれました。今思い出してもありがとうございます! ですよ☆

作詞のほうは、番組内でリスナーのみんなにハガキで歌詞、言葉を送ってもらい、それを私が繋げてひとつの歌詞に仕上げるという工程で、リスナーみんなと作った歌になりました。タイトルは「ありのままで」。当時、歌詞を書いて送ってきてくれたリスナー100人以上とこの歌をレコーディングまでさせていただきました☆♪ しかし、この曲は番組中にリクエストがないと私のマイクが切られちゃうなんていうお約束まであり、ハガキ職人でもないファンの方々から、たくさんの応援ハガキが届きました。ファンの方の中には毎週ひとりで80通以上書いて送ってくれた方もいらっしゃったんですよ。

でもそのとき私は、「ファンの方々に心配させて、リクエストが少しでも減るようなら生放送中のマイクを切るなんて、なんてイヤな番組プロデューサーなんだろう!」なんて内心本気で思っていました。こんなことで絶対番組中では泣かないぞ! と。実際は泣きそうになることもありましたが、なんとか毎回の放送を乗りきっていました。でもしばらく月日が流れ、気付きました。「そうか、あれは私のために周りのスタッフのみなさん、番組のプロデューサーもわざと悪人になって、なんとかCDを出させてあげたいって気持ちだったんだな」と。

それなのに番組中はかな~り生意気だったと思います。今思い出してもお恥ずかしい☆ そんな若気の至り中だった私と、公平先生とのエピソード。実は、まだまだあります。次週もまた珍エピソードをお話したいと思いますので、ご期待くださいね。
see you soon love xx.

お花いただきました。部屋にお花があるとウキウキしますね♪