ストッフォトの世界における先輩で、後輩の私に匹敵する才能を持つA氏。スタジオ撮影時に、仕方なく彼から学んだような気もする撮影アドバイスを、今回もまとめてみたい。

「無数の美麗パーツの集合体が俺」(佐藤ポン語録より)

A氏によると、モデルの全身を写真に入れる必要はないという。せっかくメイクも衣装もバッチリきめたモデルがポーズをとって私を挑発している。やはり、全身を綺麗に撮影したくなってしまう私だが、ストックフォトでは、体の一部を映した写真というのもニーズがある。あえて身体のパーツに寄った写真も撮影しておくといいようだ。

このように、手や指先だけのアップもニーズがあるらしい。

「俺は脳内までもがスタイリッシュ」(佐藤ポン語録より)

モデルには要望をどんどん伝えると良いという。自分が撮りたい写真のイメージは、いくらコンタクトシートを作成したとしても、結局は自分の頭の中にしかないので、その要望をモデルさんにしっかりと伝えることが重要なのだ。また、要望を伝えるときは、具体的に説明するのが良い。例えば、「腕を組んでほしい」と言葉で言うだけでは、伝わりにくい。実際に自分でポーズを取ってみせたりすることも大事なのだ。

「唾液がユンケルだから、俺は疲れない」(佐藤ポン語録より)

長時間の撮影では、フォトグラファー以上にモデルも疲れる。それを避けるためには、段取り良く撮影を進める必要がある。特に固定ポーズを指定したまま時間をかけてしまうと、モデルの笑顔も引きつってくる。急いで撮影しないと、良い表情が撮影できないのだ。

「俺の現住所は東京都台東区 無敵と最強の間」(佐藤ポン語録より)

天才を自認する私だが、これまで書いてきた事柄に関しては、まったく配慮していなかった。というかスタジオ撮影をしたことがなかったので、正直知らなかった。そのことがA氏やB氏にばれてないといいのだが……。まあ、良い。今回、これらを学んだことで、ストックフォト業界制圧がさらに具現化してきたのだから……。

私の撮影が終わると、B氏の撮影が始まった。B氏が取り出したカメラは、なんとフィルムカメラ。しかもデカい。なんと6×8のフィルムを使う「中盤カメラ」と呼ばれるものだ。こんなプロ用機材を昔から愛用しているというB氏も、やはり私のライバルか? あなどれない。

B氏の中盤カメラ。とても重い

「俺の用意する素材で、クリエイターも輝く」(佐藤ポン語録より)

こうして撮影会は終了した。次は撮影した約300枚の写真のレタッチする作業だ。佐藤ポンの写真を待ち望んでいる全国のクリエイターよ! もうしばらく待っていてくれ。次回は、私がスタジオ撮影会で撮った写真や撮影エピソードを紹介していく予定。

撮影会も無事に終了