1人の男性をめぐって、女の子同士で戦いが繰り広げられる。恋のライバルがいて、水面下で密かに画策が行われている。そんな事を聞いて、「へえええ、そうなんだ~」「いやー、そんなにモテてみたいもんだ」とのん気に考えている男子もいるかもしれませんが、あるひとりの男子を軸に女の子同士が争うというのは、モテる男性だけに起こりうることではなく、誰にでもあることかもしれず、決して他人事ではないのです。  

例えば、恋愛問題でなかったとしても、仕事をしていく上で、「○○くんとより仲良くしておきたいわ! 」と考える子がいたら、既に○○くんと相当仲良くしている女子を出し抜かなければと、あれこれ画策するかもしれません。学校や部活で、頭脳派の□□くんと親しくしていると絶対得かもと思う女の子がいて、彼に接近するために邪魔な彼女を出し抜こうとするかもしれない。このように、さまざまな状況下で女の子に争われる男になる可能性が誰にでもあるものなのです。

そこで考えていただきたいのが、女の子同士が自分をめぐって争っている場合、どちらが普通に何も気付かず素のまま正攻法でやってきているのか、どちらがウソをついたり、ライバルをおとしめたりしているのか。そこを見極めることはできるかどうかという問題です。そこを見誤ると、普通に気が合って正攻法で仲良くなった大事な女子を失うことにもなりかねません。今日は、自分をめぐって女の子同士が争いになったとき、どうやって見極めをすればいいかを考えてみることにします。

まずは実際に、1人の男性をめぐって女の子同士のモメごとが起きて、ひどい目にあった経験のある女の子から実体験を聞いてみました。

「ゼミで人気のSくんを好きな女子はたくさんいましたが、私はSくんと仲良くしていたので、色々と面倒なことになりました。一番驚いたのが、自分には彼氏がいるのにSくんに言い寄っていたOちゃん。彼女はSくんに、私が『ブス、こっちくんな』『Sくんとしゃべるな』と言ったなどと泣きながら話したそうです。あることないことではなく、ないことないこと言っちゃうんだと衝撃を受けましたが、一番ショックだったのが仲のいいSくんから『ホントにそんなこと言ったのか。見損なったよ』と言われたこと。『ああいう女にだまされる男なんだ……』とちょっとあきれてしまって、彼とは少し距離を置くことにしました」。

「職場の上司のWさん。仕事ができて豪快で男らしくて、場を仕切るのが上手なため、女性から大人気です。Wさんと私は性格が真逆なため、かえって気が合って親しくしているのですが、そのせいで1人の同僚の女子から妬まれてしまったようです。まず、仕事中に部内で打ち合わせをしていても、私が話をしたときだけは、絶対に返事をしません。もちろん、仕事のメールにも返信はありません。2人きりになったときは、私に近づいてきて上から下までジロジロとながめて『フッ』と鼻で笑ったりします。『Wさんに下ネタとかよくいえるね』『Wさんの前でくだらない話をしないでくれる? 』と言われたり、もううんざりです。でも、Wさんや他の男の人の前がいるときは、うまく私を無視したり、すごくかわいい笑顔でニコニコしているので、彼女のヘンさに気付いたのは、私とそれからもう一人、とても察しのいい後輩女子だけです。みんなこうやってだまされるんだねって、後輩女子となぐさめあっています」

「男の人と仲良くなると、必ず『ねぇねぇ、どの人が好き? 』と聞いてくる友人のRちゃん。合コンや友だちの紹介で、男性のグループに引き合わされると、必ずその中で『好きな人』を決めて、彼にすごい勢いでアタックしていきます。そして絶対に「あんたも、△△くんのことが好きなんでしょ? 正直に言って』と、勝手に私を恋のライバルにしてしまいます。どんなに『そんなことないよ』『好きじゃないって』『っていうか、どうしてあの中から絶対に誰か一人、選ばなきゃいけないの? 』と必死にRちゃんに言うのですが、いつも私を疑っているのです。挙句の果てには、お目当ての△△くんに『あの子は△△くんのことが好きみたいだけど、私だけを見て』と、勝手なことを相手の男子に伝えたりしているのです。あるとき、△△くんから『メアドを交換したら、なんていうか、Rちゃんのエッチな写メが送られてきて……どうしよう』と相談されてしまいました。そこまでして、彼に好かれたいの? と呆れてしまい、男の子が絡むときに彼女と出かけないようにしました」

このように、ビックリエピソードはたくさんあります。こういった状況に置かれたときに、どちらがウソをついたり、意地悪をしたりしている女の子で、どちらが何だか迷惑をこうむっている女の子なのかということを見誤ると、大事にしたほうがいい相手を失ってしまうこともあるのです。それでは、どうやって女の子を見極めればいいかというと、かなり判断が難しいというか、見極めなんて厳しすぎだよね……というのが現実です。

ただ、大事なことは直接本人に、「そんなこと言ったの? 」「こんなことしたってホント? 」と聞かないこと。本人に聞いてしまうと「ふうん、どっちがウソつきかもわかんない男なんだ」と大事にするべき相手から軽蔑されてしまう危険な可能性があります。まずは、一方は相手の悪口をやたらというのに、もう一方は悪口を言ったりしないなぁというふうに考えてみることが必要です。また、周囲にいる親しい女性に、「こんなことがあったんですけど」と相談をしてみると、「あああ、はいはい」と女性同士はだいたいどちらがウソつきちゃんなのかをキチンとわかっていたりするものですから、きっと正解を教えてくれると思います。周囲のチカラを借りながら正しい見極め、選択をしていくのがベストです。

また、男の子は少しくらいキツイことを言っても女の子の反感を買ったりしませんから、ウソつきちゃんには、「そういうこと、言わないほうがいいと思う」とやんわりと注意をしてあげてほしいところです。できる範囲でいいので、がんばってみてくれると、ウソつきちゃんに困らされてる女子が助かります。自分をめぐって争いが起きたときは、ぜひ、正しい選択をして、ステキな女子友だちや、かわいい彼女をつくってほしいものです。

酒井冬雪です。ホントにいるんですよー。「えええ、そんなウソまでついちゃう? 」っていうウソをつく女の子。なんというか、そんなやり方しなくても、他に方法はいろいろあるんじゃないのかと思っていしまいます。ではでは、またねー!