「都心では物価が高いので、生活していくのが大変だ」または「地方は物価が安いので、生活費が都心に比べてあまりかからない」と世間で言われていることは、本当なのでしょうか。

お金の扱い方について、都心部と地方部では、違いがないのでしょうか。連載コラム「地方の生活コストは本当に安いのか? 」では、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際に東京と地方、両方の生活を経験して感じたことを交えながら、お金に関する情報などをお伝えいたします。

現在、地方での生活において、自動車で少し遠出をするときの1つの楽しみとして「道の駅」があります。道の駅には、観光客が購入するような箱詰めのお菓子や工芸品などのお土産が陳列されていますが、その地域で作られた新鮮な野菜やパン、加工食品なども売っているので、周辺住民としても、「道の駅」での買い物は楽しいものです。 現在の「道の駅」は、全国で1,198駅となります(2023年2月10日時点)。

参照:『「道の駅」の第57回登録について~今回4駅が登録され、全国で1,198駅となります~(国土交通省のホームページより)

また、全国「道の駅」1,198駅の一覧は下記のとおりです。

参照:『道の駅案内-「道の駅」一覧(国土交通省のホームページより)

道の駅の基本コンセプトは、下記の3つになります。

○休憩機能:24時間、無料で利用できる駐車場・トイレ
○情報発信機能:道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などを提供
○地域連携機能:文化教養施設、観光レクリエーション施設など地域振興施設

実際に、道の駅の広い駐車場に自動車を止めて、車内でテレワークをしている人もいます。「道の駅」には、24時間利用できるトイレがあり、急に体調不良になった場合の医療情報も得られるので、安心ですね。また、車内でなくても、テレワークができる施設を併設している「道の駅」もあります。ほんの一部ですがご紹介します。

■テレワークスペースがある「道の駅」

道の駅「しもべ」コワーキングスペース

住所:山梨県南巨摩郡身延町古関4321番地
電話:0556-20-4141
営業時間:9:00~17:00(水曜定休日)
利用料:1時間300円、1日2,000円(高速Wi-Fiを利用する場合は2日500円必要)
付帯設備:Wi-Fi(高速Wi-Fiは有料)、液晶モニター、マイクスピーカーセット、WEBカメラ、鍵付きロッカー、ミーティングスペースなど

参照:やまなし未来創造インフォメーションサイト

■道の駅「むつざわ」つどいの郷 つどいのハコ

「ワーク&スタディスペース」いちのハコ

住所:千葉県長生郡陸沢町森2番1
電話:0475-36-7400(受付時間9:00~17:00)
 営業時間:9:00~18:00
 席数:4席(打ち合わせ、電話、オンラインミーティング不可)
利用料:1時間200円、1日1,000円
(利用時間が1時間以下の場合、1時間分の料金となる)
付帯設備:Wi-Fi、延長コード(各席に設置)

参照:道の駅むつざわ つどいの郷ホームページ

■道の駅「ならは」物産館2階 ならはsalon

住所:福島県双葉郡楢葉町大字山田岡字大堤入22-1
電話:0240-26-1126
営業時間:9:00~18:00
席数:約20席
利用料:無料

参照:ABCふたば情報館ホームページ

■道の駅開国下田みなと2階デッキギャラリー1

住所:静岡県下田市外ヶ岡1-1
電話:0558-25-3500
営業時間:9:00~17:00
利用料:無料
付帯設備:Wi-Fi、電源コンセント

参照:下田市ホームページ

温泉やカフェも併設されている道の駅もあるので、仕事の合間にリフレッシュできます。さらに、道の駅で野菜や果物など、安くて新鮮な食材を購入して自炊の回数を増やせば、ガソリン代や高速料金がかかったとしても、1カ月の生活費用としては変わらないかもしれないですね。

■「道の駅」周辺に次々とホテルがオープン!

「道の駅」のテレワークスペースを使って仕事をした後に、「道の駅の近くに宿泊して観光をしたい」または「翌日も道の駅のテレワークスペースで継続して仕事したい」と思う方もいらっしゃると思います。そんな方々に朗報です。積水ハウス株式会社とマリオット・インターナショナルが、「道の駅」の隣接地に次々とホテルを開業しています。これは、地方創生事業として、「道の駅」を拠点に観光や地域経済の活性化を目指すプロジェクトになっています(Trip Base 道の駅プロジェクト)。「道の駅」を旅行先の通過点または休憩所と考えていた方は、「道の駅」を拠点として仕事や旅行をする計画を立ててみるのもよいのではないでしょうか。

参照:積水ハウス株式会社ホームページ

参照:フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト