Connectivity Standards Alliance(CSA)は5月8日、スマートホーム規格Matterのアップデート「Matter 1.3」を発表した。調理・台所家電やランドリールーム家電の新デバイスタイプのサポートを追加。水・エネルギー管理機器への新たな対応を通じて、スマートホームによる安全で効率的な暮らしを支援する。

Matter 1.3では以下のようなデバイスタイプが追加された。

  • 電子レンジ:調理時間、出力レベル、動作モードを制御でき、作業完了時に「サイクル終了」や「準備完了」などの通知を受け取ることが可能である。
  • オーブン:ビルトイン、スタンドアロン、クックトップ付きレンジを含む構成があり、運転モードや温度設定を通じてオーブンの状態(予熱または冷却など)を制御できる。予熱や目標温度到達などの通知にも対応する。
  • クックトップ:リモートアクセスと制御が可能。
  • レンジフード:クックトップやレンジと共にサポートされ、ライトやファンのコントロール、フィルターの管理が可能である。
  • ランドリー乾燥機:運転モードや目標温度の設定が可能であり、安全規制の範囲内であればリモート操作で始動・停止も行える。通知やエラーアラームもサポートされている。

水管理は、漏水・凍結検知器、レインセンサー、制御可能なウォーターバルブをサポートする。エネルギー管理では、エネルギー報告機能が導入された。瞬時電力、電圧、電流などの実測値および推定値をリアルタイムで報告する機能や、時間の経過に伴うエネルギー消費量または発電量を報告する機能をサポートする。また電気自動車(EV)充電に対応し、EV充電機器メーカーは消費者が車を充電する方法やタイミングをコントロールするための、利便性が高くわかりやすい方法を提示できる。

メディアデバイス向けのエンターテイメントおよびスマートホーム管理機能も強化された。TV機能のアップデートで、新しいアンビエント体験のためのプッシュメッセージとダイアログのサポート、キャスティングの初期化の改善、TVアプリの双方向性オプションの拡張、テキストとトラックのサポート、検索機能の向上などが行われた。家庭内の他のデバイスとのインタラクションも強化され、他のMatter対応デバイスからTVや他のスクリーン付きデバイスに通知を送信できる(例:ロボット掃除機のエラー、洗濯機からの「洗濯終了」など)。