――お話を聞いていると、3作品全く違う役柄ですね。

そうなんです。今まで演じたことがない役柄なので、挑戦するという感じですし、ストックになっていくと思います。演技の幅も広がっていくといいなと思います。自分がこれからどこに行き着くのか全くわかりませんが、まだまだ可能性があるというか余白があると思うので、これからもあまり決めつけずに、いろんなことに挑戦していきたいです。

  • 小出恵介

――3作品の間があまりなく大変そうですが、そこで鍛えられる部分もありそうでしょうか。

今絶賛3本覚え中ですが、3本の台本を入れるというのは初めての挑戦で楽しいです。稽古も丸々1カ月はできないので、少し短めの稽古の中で作品を作っていくことになるので、すべてが良い経験になっていくと思います。

――舞台に関して今後挑戦したいことはありますか?

役者としての幅を広げるためにも、今までやってこなかったミュージカルにも挑戦したいなと思っています。音楽劇は経験があって歌ったことはありますが、本格的なミュージカルはやったことがないので。

――ミュージカルに挑戦してみたいと思ったきっかけがあったのでしょうか。

ニューヨークにいるときにたくさんブロードウェイの作品を見て、ミュージカルのイメージが覆り、すごく魅力的に思えるようになったので、挑戦したいなと思うようになりました。

――具体的にブローウェイのミュージカルのどこに魅力を感じましたか?

自分が抱いていたミュージカルのイメージと違って、すごくかっこよかったんです。それまでは敬遠していましたが、自分の幅を広げるという意味でもこれから挑戦できたらなと思います。歌って踊ることができて損はないと思いますし。

――7月には主演映画『愛のぬくもり』が公開されます。男女の入れ替わりから始まる奇想天外な恋愛映画で、主人公の小説家・たかし役を演じられていますが、この作品はどんな経験になりましたか?

これもまた挑戦的な仕事になりました。内容的にも自分の殻を破った気がしています。別に殻があったわけではないですが、今までやったことがないことにチャレンジしているな、という感覚が強いです。いろいろな役を演じさせてもらって、チャンスをいただいている気がしていて、これからも、こういう役者だよねという固定イメージではなく、可能性を広げていけたらうれしいです。

――具体的に挑戦してみたい作品や役はありますか?

ライトなコメディやラブストーリーもやりたいですが、基本的にはオファーをいただいたものが出会いかなと思います。今はそれを信じて挑戦していくというスタンスで、そうやって経験を積み重ねて魅力的な役者になっていけたらと思います。

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■小出恵介
1984年2月20日生まれ、東京都出身。映画『パッチギ!』(2005)で注目され、その後数々の話題作に出演。2018年10月に米ニューヨークに拠点を移し、2020年には日本での芸能活動を再開。2021年7月にABEMA『酒癖50』で4年ぶりにドラマ復帰し、2023年2月には主演映画『銀平町シネマブルース』で本格的に映画復帰を果たした。2024年からは活動拠点を日本に戻し、舞台にも精力的に出演。5月2~4日に『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』、5月17日~19日に『赤いハートと蒼い月』、6月5日~9日に主演舞台『ジャック・モーメント』に出演する。7月には主演映画『愛のぬくもり』が公開。また、4月6日にファンクラブ「Keisuke Luncheon Klub ~Universal Axis~」を開設した。

ヘアメイク:永瀬多壱 スタイリスト:佐々木敦子