ドジャース打線に大きな課題が!? 数字で表れている”格差”とは…?【MLB】

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 「打線は水物」とはよく言ったもので、野球の打撃状態は変化が激しい。MVP級の活躍を見せていた選手が突如失速し打てなくなることもある。開幕から約3週間を迎えスタートダッシュに成功した選手、失敗した選手もわかってきた。そこで今回はロサンゼルス・ドジャースの打線の様子を見ていこう。(成績は日本時間4月19日時点までのもの)
 




ドジャース全体のスタート、数字で見る打線の動向
 
 始めに留意しておきたいのが、シーズンが始まって3週間しかたっていないという点だ。メジャーのシーズンは162試合と長いため、選手たちはシーズン中に調子を上げていく傾向にある。
 
 また、気温が上がって調子が上がる選手も多い。ポストシーズンを当初から見据えているドジャースは尚更その傾向が強い。現在調子のいい選手はポジティブに、調子の上がっていない選手はパニックせずにこれから調子を上げるはずだという視点で見てほしい。
 
・ドジャースのチーム打撃成績
 打率: .264 出塁率: .337 長打率: .433 OPS: .769 得点数:100 平均得点数 5.26
 

 
 チームとしてのドジャースはまずまずのスタートを切ったと言って良いだろう。開幕戦となった3月20、21日のMLBソウルシリーズ2024からドジャースは10試合連続で5得点以上を記録。これは球団記録であり、またメジャーリーグの歴史上でも4位タイの記録であった。
 
 数字の面ではスラッシュラインと呼ばれる打率・出塁率・長打率は軒並みメジャー30球団中5位近辺に位置。四球率、三振率は共に9位と例年と比べると物足りない気もするが、全体で見れば悪くない。
 
 スタットキャスト系の指標も見ていこう。ホームランを打つのに理想的な打球の割合であるバレル率9.1%は3位、95マイル(約152キロ)以上の打球の割合であるハードヒット%は42.2%で4位と強い打球を打つこともできている。昨季の課題であった左打者への対応も打率.266と良い成績だ。





上位打者の活躍: "期待通りの活躍"


 
 次に、ドジャースの上位打線について見てみよう。メジャーリーグ分析サイト『Fangraphs』を基に、各打者の指標を纏めた。
 
 上位6人は期待に合った活躍をしていると言って良い。ショートへのコンバートがあったムーキー・ベッツだが、守備負担をもろともせずメジャー3位のwRC+211を記録し、昨季MVP投票2位に入ったレベル以上の活躍を見せている。
 

 
 大谷翔平は開幕から調子を落とし気味だったが、最初のホームシリーズ最終戦でホームランを放ってからは調子を戻し、メジャートップのヒット31本を放っている。ホームラン数が例年と比べると少ないが、打球速度やバレル率などの数値に昨季からの変化は見られないため、打球の角度と速度がかみ合い始めればホームランを量産するようになるだろう。
 
 ウィル・スミスはパワー系の指標が寂しいものの、シングルヒットを量産しwRC+は全キャッチャー中5位となっている。また、得点圏では打率.429、wRC+181と勝負強さを発揮している。
 
 トップ4人のうち、スロースタートとなっているのがフレディー・フリーマンで打率、長打率共に昨季の数値から大きく落としている。それでも、安定感の塊を体現したように打率.270以上を保っているのはさすがである。気候が暖かくなれば成績が上向いてくるだろう。
 
 トップ4の作ったチャンスを拾っていくのがマックス・マンシーとテオスカー・ヘルナンデスのパワーコンビだが、長打力の面では文句なしの活躍で、2人ともホームラン30本以上ペースにしっかり乗せている。
 
 マンシーの空振り率、三振率の悪化と得点圏wRC+ 43は少々心配だが、シーズンが進むにつれてボールが見えるようになり、チャンスでも打てるようになるか。
 
 サプライズなのがテオスカーのアプローチ向上だ。もともと三振を気にせずに振りにいって長打を狙うバッティングスタイルのテオスカーだが、今季は平均的に四球を選べるようになった。ドジャースの遺伝子が移ったのだろうか?

 





逆風にさらされる下位打線、克服すべき課題は?



 
 さて問題は下位打線だ。ギャビン・ラックス、クリス・テイラー、キケ・ヘルナンデスの3人とも大不振に陥っており、守備専門であるミゲル・ロハスが最も打撃成績が良いという事態になっている。
 

 
 ロハスは昨季5本だったホームランが既に2本出ており、年間17本ペースになっている。今季は左投手先発時のショート、マンシーの休養日でのサード、試合終盤での守備固めなど基本はバックアップ要因だが、打撃が良いに越したことはないので調子を維持してほしいところだ。
 
 ジェームス・アウトマンは左打者が絶望的に打てないのが課題になっている。ミネソタ・ツインズとのシリーズで復調の兆しを見せたが、その後また不振に陥ってしまった。もともと波が激しい選手なので、調子が上がるのを待ちたい。四球を選べるのと、平均以上にセンターを守れる守備力を持っており、守備面でチームに貢献出来ることが救いだ。
 
 ラックスはショートからセカンドに移り、守備負担が軽減されたことで打撃力向上が期待されたが、不振に陥り逆にスタットキャストの『Out Above Average』では全選手中32位の+2をたたき出し完全に守備の人になってしまった。怪我前最後の2022年シーズンと比べると四球率、三振率が悪化し、バレルの打球に至っては開幕58打席で1本も打てていない。1年のブランクを空けているのでドジャースも時間を与えるだろうが、いつまで待てるか。
 
 最も心配なのがテイラー、キケのユーティリティーコンビだ。2人とも相手先発が左投手の際のスタメンと左リリーフに対する代打、他選手休養の際の穴埋めとして起用される。キケは打率と期待打率の差が大きく、運に恵まれていない部分もあるかもしれない。ハードヒット率もまずまずできっかけさえつかめば希望が見えてくる。
 
 苦しい立場に立っているのがテイラーだ。バットがボールに当たらない。空振り率は43.5%と半分近くを逃している。ボール球スイング率は28.4%と多少は四球を選ぶことができているが、ヒットは1本しか打てていない。期待打率との乖離が大きいが、そもそも期待打率でも.113と低い数字となってしまっている。
 
 試合を眺めていると完全に下位打線がブレーキを踏んでいる。主軸クラス級に打たなくてもよいが、平均レベルに打順を回す程度に頑張ってほしいところだ。

 

 
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【了】