キヤノンは9月29日、10月6日に開業する虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(東京都港区)内に、ボリュメトリックビデオシステムを導入したスタジオ「TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」を開設すると発表した。さまざまな企業やクリエイターと連携し、XRコンテンツの制作やXRを利用したライブ配信やイベントなどに活用し、これまでにない映像体験を提供する。利用は事前予約制。

  • 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内に開設した、ボリュメトリックビデオシステムを導入したスタジオ「TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」

虎ノ門ヒルズ ステーションタワーを所有する森ビル、さまざまなデジタルコンテンツを手がけるバスキュール、AIやクラウド技術を得意とする日本アイ・ビー・エム、キヤノンの4社は、森ビルが立ち上げた「クリエイティブエコシステム構築に向けた共同プロジェクト」に参画しており、業界や領域を超えたコラボレーションを通じて新たなコンテンツの創出や発信を目指している。このプロジェクトの共創拠点として、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー8Fに「TOKYO NODE LAB」を開設し、キヤノンのボリュメトリックビデオシステムを導入したスタジオ「TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」をその中に設けた。

  • TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIOでは、ボリュメトリックビデオの技術を生かしたデジタルコンテンツを生成できる。一般の企業や個人も利用できる

キヤノンのボリュメトリックビデオは、複数のカメラがとらえた被写体の映像を3Dのデータにリアルタイムに変換し、そのデータを使うことで、あらゆる方向から見た映像を自由に生成する技術。日本テレビで放送している東京ドームの巨人戦中継では、カメラが存在するはずのない自由視点でのリプレイ映像の生成に活用されている。

  • 日本テレビで放送されている東京ドームの巨人戦中継で用いられている、ボリュメトリックビデオで生成された自由視点の映像

TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIOの利用は予約制で、専用フォームから問い合わせできる。

10月10 日(火)と11日(水)の2日間、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー46Fで開館記念のカンファレンスイベント「TOKYO NODE : OPEN LAB」が開かれ、全17回のセミナーの1つとして「ボリュメトリックビデオスタジオから発信する新たな都市体験」が開かれる。参加費用は2,000円。