6月22日に販売が始まったキヤノンの新趣向Vlogカメラ「PowerShot V10」。縦型スタイルの小型ボディを採用し、スマホ感覚でVlogや自撮り動画が手軽に撮影できる個性的な動画志向カメラです。

PowerShot V10の発売に合わせ、「ふだんスマホで撮影を楽しむZ世代の若者にPowerShot V10をどうやって売り込むか?」というマーケティングに現役の中学生や高校生が挑戦するプロジェクト「探究ラボ キヤノン“PowerShot V10”プロジェクト」がスタートしています。5月27日のプロジェクト開始から3週間ほどが経過した6月17日、各校が中間発表をオンラインで実施。まだ荒削りながら、「デートの時こそPowerShot V10でないとダメ!」などユニークなアイデアも飛び出しました。

  • 「探究ラボ キヤノン“PowerShot V10”プロジェクト」に参加した中高生が、プロジェクトの進捗状況を発表する中間発表に臨んだ

  • 縦型ボディ&カメラ単体で自立するスタンドの内蔵が特徴の「PowerShot V10」。キヤノンオンラインショップでの販売価格は59,950円

大事なデートの時こそPowerShot V10が必要!

まず発表に臨んだのが、逗子開成中学校・高等学校(神奈川県逗子市)。PowerShot V10の大口径マイクで記録できる音の臨場感の高さに着目し、大自然の音を意識した動画を撮影し、音を中心とした新しい動画体験をしてもらいたい、というアイデアを出しました。「PowerShot V10の特徴を洗い出してみたら、音がいい点に気づきました。スマホより上に立てるポイントなので、この点を中心に訴求したいと思います」と語りました。

  • 高性能マイクがもたらす音のクオリティや臨場感の高さに着目した

続いては、5つのチームに分かれて課題に挑戦する田園調布学園中等部・高等部(東京都世田谷区)です。「部活や文化祭、体育祭など、学生生活のリアルを記録する」などのアイデアが出るなか、ユニークだと感じたのが「カップルのデート」に絞った提案です。「テーマは、Z世代の共感が得やすい“カップルのデート”に絞りました。Z世代にアンケートを取ったところ、『デート中にスマホを触られるのはいや』という声が多いことが分かりました。そこで、相手を不快な気持ちにさせず、しかもスマホよりも自撮りが断然きれい撮れるPowerShot V10の魅力をアピールしたいと思います」と、調査をもとにした提案を発表しました。

“デート中のスマホ”、Z世代へのアンケートでは「せっかくのデートなのに会話がつまらないのかな…と感じてしまう」「ほかのことをやっているんじゃないかと腹が立つ」「デート中に冷める行為のナンバーワン」など、相当印象が悪くなることが分かったそう。そのようなZ世代のストレートな気持ちをダイレクトに反映した提案に、キヤノンマーケティングジャパンの担当者も「等身大の世代の悩みをうまく引き出している」と評価していました。

  • 「デート中にスマホを触られるのはいや」というZ世代のリアルな意見から、デートの時にPowerShot V10が受け入れられると判断した

最後は、4つのチームでプロジェクトに臨んだ富士見中学校高等学校(東京都練馬区)です。面白いと感じたのが、1つのコミュニティで1台のPowerShot V10を使い、交換日記的にシェアするというアイデア。「見た目が特別なPowerShot V10は持っているだけでも気分が上がり、何を撮っても楽しいと感じました。仲良しグループや部活のメンバーと一緒なら、その楽しさは何倍にもふくらみます。そこで、1台のPowerShot V10をそれぞれのメンバーが使い、撮影した動画や写真を交換日記的にみんなで共有できる楽しさをアピールしたいと考えました」と説明。グループで1台のPowerShot V10を共有することで、個人では買えない…という人でも使えるメリットも訴求しました。

  • 実際にメンバーがPowerShot V10で撮影した日々の写真。仲間と共感できる青春がぎっしり詰まっている

カメラを使い倒してさらなる発見をしてほしい

各校の発表を終えて、キヤノンマーケティングジャパンの阿部俊介氏は「これだけチームがあっても内容がかぶらなかったのはお見事」と、まず中高生のアイデアを評価。「最終発表に向けて、PowerShot V10をとにかく使い倒してもらい、こういう使い方ややり方があるという発見をしてほしい。さらに、みなさんの実体験に落とし込んだ提案をしてほしいとも思う。現在は情報があふれているが、自分たちの実体験に勝るものはないからだ。最後は、提案を具体的な施策にまで落とし込んでほしい」とコメントしました。

  • キヤノンマーケティングジャパンの阿部俊介氏

島田正太氏は「ほかのチームの発表を聞いて刺激を受けた部分もあるのではないか。よいところは吸収しつつも、あまりヨソのことを意識しすぎるとオリジナリティが失われてしまうので、そのあたりのバランスを取りつつアイデアを磨き上げてほしい」と語りました。

  • キヤノンマーケティングジャパンの島田正太氏

約2カ月のプロジェクトは半分が過ぎ、7月22日に品川のキヤノンマーケティングジャパン本社に各校の生徒が再び集まり、成果を発表します。プロのマーケターも顔負けのアイデアが飛び出すか、目が離せません。