ガングロとはどんな人のことを表す言葉なのでしょう。なんとなくは思い浮かぶけれど、はっきりとわからない人も多いでしょう。

本記事ではガングロについて、詳しい意味や特徴に由来、ヤマンバとの違いなどを解説します。ギャルの変遷や、ガングロたまごちゃんについてもまとめました。

  • ガングロとは

    ガングロの意味や特徴、ヤマンバとの違いなどについて解説します

ガングロとは? 意味や特徴を解説

ガングロとは、黒く日焼けした肌に、金髪といった派手な髪色、濃く派手なメイクなどが特徴のスタイルで、1990年代後半ごろ~2000年代前半ごろにかけて、主に女子高生の間で流行しました。

ガングロはいわゆる「ギャル」の中の一つのスタイルで、ガングロギャルは特に東京の渋谷センター街などでよく見掛けられました。

1995年創刊のギャル雑誌『egg』にも、当時多くのガングロギャルがモデルとしてやストリートスナップで登場しており、ガングロメイクの仕方やファッションについても掲載されていました。

ガングロギャルたちには肌が黒ければ黒いほどステータスになるという考えがあったり、よくパラパラを踊ったりもしていたようです。

なおガングロはさらに進化し、肌の色がほぼ黒に近い状態のスタイルを「ゴングロ」と呼ぶようにもなりました。

ガングロメイクとは

ガングロメイクの特徴はとにかく黒い肌です。日焼けサロンに通う人もいれば、実際に日焼けしているわけではなく、ファンデーションを用いて日焼けしたようにメイクしている場合もあったようです。

ガングロメイクの仕方はさまざまですが、その他には濃い色やラメの強いアイシャドウ、白い口紅で黒い肌をさらに目立たせるテクニックなども人気だったといわれています。

ガングロの語源・由来

ガングロの由来は、「顔黒(がんぐろ)」「ガンガンに日焼けしている」など諸説あります。いずれにしても、肌を黒くしていることからきているのは間違いないようです。

ガングロギャルとヤマンバギャルの違い

当時、ヤマンバギャルと呼ばれる人たちも目立っていました。ガングロとヤマンバの違いをはっきりと定義することは難しいですが、ガングロスタイルが発展した、より派手なメイクやファッションのスタイルを「ヤマンバ」と呼んでいたようです。

具体的には、黒い肌に映える、鼻筋の真っ白なハイライトや、金髪よりさらに明るい白の髪色、花の髪飾りに、原色で目立つ服装などが挙げられます。

ガングロギャル前後の、ギャルの歴史

ギャルカルチャーをけん引したガングロですが、そもそもギャルとは何なのか、その歴史を軽く振り返ってみましょう。

もともと「ギャル」は若い女性、ハツラツとした女性、といった意味で使われていて、1980年代にギャルといえば主に女子大生のことを指していました。

そして1990年代には、女子大生に対して女子高生たちが「コギャル」と呼ばれるようになったといわれています。コギャルの由来は、「高ギャル」「小ギャル」など諸説あります。

また当時、安室奈美恵さんがカリスマ的人気を誇り、茶髪のロン毛に厚底ブーツ、日焼けした肌などの「アムラー」スタイルが流行しました。

そんな中で生まれたのが、ガングロなのです。そして前述のゴングロやヤマンバにマンバ、またお姉ギャル、age嬢、白ギャルなど、さまざまなギャルのスタイル、カルチャーが流行しました。

アニメ『おでんくん』には「ガングロたまごちゃん」が登場

知名度を上げていったガングロですが、絵本やアニメのキャラクターにもなっています。

『おでんくん』は俳優・作家などの顔を持つリリー・フランキーさんによる、2001年発行の絵本作品。

お鍋の中の異次元空間・おでん村を舞台に、おでんくんやたまごちゃん、だいこん先生などの日常を描いた作品です。2005年4月~2009年2月には、NHKでテレビアニメ化もされています。

ガングロたまごちゃんはおでんくんの仲間の一人で、おしゃれなギャル。金髪に小麦色の肌が特徴です。

話題を集めたガングロカフェは現在長期休業中

2000年代前半に一度流行が落ち着いたガングロですが、2015年には渋谷で「ガングロカフェ」がオープン。ガングロギャルに会える、接客してもらえると、大人気となりました。

その後、スタッフが芸能活動やライブ出演に専念するとの理由で、惜しまれつつも2018年に長期休業となりました。

現在は完全予約制で、渋谷観光やギャル変身体験サービスを受け付けているそうです。

ブームを起こしたガングロスタイルは、今も受け継がれている

1990年代後半ごろ~2000年代前半ごろにかけて流行したガングロですが、その後さまざまなギャルのスタイルに進化し、そのエッセンスは今も少なからず受け継がれているとも言えるでしょう。

また現在も、数は少ないながら、最盛期のガングロと同じメイクやファッションをする人も存在します。

今後もしかすると、ガングロブームが再燃することもあるかもしれません。

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