俳優の竜星涼が主演するフジテレビ系『スタンドUPスタート』(毎週水曜22:00~)。人々の人生を起業によって起死回生するビジネスドラマだが、きょう25日に放送される第2話は、“社長”という立場の奥に潜む闇と光にスポットを当てた、多重構造で先の見えぬストーリーに期待だ。

  • 『スタンドUPスタート』主演の竜星涼 (C)フジテレビ

    『スタンドUPスタート』主演の竜星涼 (C)フジテレビ

■“社長病”の“特効薬”になれるのか

竜星演じる自称“人間投資家”三星大陽が「“資産は人なり”。資産を手放す投資家はいない!」という理念のもと、会社組織でうまくいかない人や生きづらさを抱えている人に「スタートアップ(起業)しよう!」と声をかけ、それぞれの持つ可能性を見いだしていく今作。

第2話は、過去に大陽がスタートアップさせたイベント会社「エンジョイ・メーカーズ」の内部分裂を主軸に描かれる。「エンジョイ・メーカーズ」は、社長の東城充(野村周平)が大学時代に同級生の福島あかね(岡本玲)に声をかけて起業した会社。

東城がロックフェスなど大きなイベントをすべて仕切り、副社長のあかねは創業当時から世話になっている地方の会社や町内会など小口案件のやり取りを命じられていた。横暴なパワハラ社長となってしまった東城に、あかねは苦言を呈する毎日。そんなある日、東城はあかねに何の相談もなく勝手に子会社を作り、彼女をそこに追いやってしまう。

ところが目玉イベント当日、巨大台風の襲来により「エンジョイ・メーカーズ」は多大な負債を抱え自己破産。東城は失踪し、行方不明となってしまう。

一方で大陽は、大学の起業サークルに所属する立山隼人(水沢林太郎)と、その仲間のギャル3人組と知り合う。立山のプロジェクトに乗った大陽は起業計画を進めていくが、もう一歩のところで立山が急に渋り始め……。逆にギャル3人組は持ち前の明るさと勢いで別企画の会社を起業する。

果たして東城はどこへ行ってしまったのか。また子会社を任されたあかねに降りかかった苦難とは。ギャルたちの起業の行方は…。神出鬼没の大陽の活躍で、それぞれ違う方向へと引かれていた人々の未来が、1つに束ねられていく──。

  • 野村周平

  • 岡本玲

  • 水沢林太郎(左)ら

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■重鎮たちの“重力”をものともしない軽やかさ

今作の魅力は、何と言っても主人公を演じる竜星涼に尽きる。彼が魂を吹き込んだ三星大陽という人物は、いわばトランプでいうところのJOKER=切り札だ。

かつては良きパートナーだった東城とあかねの骨太の人間ドラマにも、まるで妖精のようにフッと現れ、キラキラの希望を振りまきながら立ち去っていく。第1話でも、悩み葛藤する林田(小手伸也)の目の前に魔法のように現れ、瞬時にその隠れた才覚を見いだし、見事生まれ変わらせた。

実際にこのドラマの世界の住人でありながら、どこか“浮いた”存在。つまり、フィクションの中での“ザ・フィクション”的人物。そんな大陽を竜星が生き生きと、ステップを踏むように演じる姿は、見ていてすがすがしく、希望を感じさせる。またそれによって、重苦しく人々を苦しめていた“木星級”の重力から解き放たれていく展開は、見る者に勇気を与えてくれる。

これを可能にしているのが、竜星を取り巻くベテランたちだ。元専業主婦で今はシニア向けマンションの管理人として働く音野役の安達祐実。一流銀行から左遷された林田役の小手伸也。彼らがしっかりとドラマの“地平線”を支えているからこそ、竜星は自由に、重力も“地平線”も感じさせない軽やかさで、どこまでも奔放に物語を“かき回して”いけるのだ。

そして忘れてはならないのが、大陽の兄である三ツ星重工社長・大海を演じる小泉孝太郎、副社長役の反町隆史、その他、戸次重幸、高橋克実、鈴木浩介ら三ツ星重工組。大陽と兄の間で、過去に何があったのか。大陽は三ツ星重工と今後、どう対峙(たいじ)していくのか。

  • 安達祐実(左)と小手伸也

  • (左から)戸次重幸、高橋克実、小泉孝太郎、鈴木浩介

  • (C)フジテレビ

物語の展開を予期せぬ方向へと導いていくJOKERこと三星大陽。その活躍は第2話でさらにパワーアップし、多くの人の人生に影響を与えていく。特に野村周平と岡本玲の、とある“橋の上”でのシーンでは感涙必至。ぜひ手元にはハンカチを用意してもらいたい。

  • 『スタンドUPスタート』25日放送の第2話より (C)フジテレビ