パナソニックは9月13日、秋のエアコン清掃についての実態調査の結果と、冬の暖房利用をスムーズに開始するための掃除方法を公開した。

  • 秋に自宅のエアコンの手入れをするつもりがありますか?

この調査は8月16日〜22日、20代~60代の男女550人を対象に実施したもの。秋に自宅のエアコンの手入れをするつもりがあるか質問すると、「ある」と回答したのは半数以下の47%。3割近くが「ない」と答え、「わからない」を含めると半数以上が夏じまいの予定がないことがわかった。

パナソニックによると、夏に稼働し続けたエアコンを掃除しないまま放置するとカビの増殖につながるという。夏じまいの予定が「ある」回答した人にどのような手入れをするか聞くと、「自分でフィルターを掃除する」(90%)、「自分でエアコン内部を見える範囲で拭き掃除する」(48%)、「内部クリーンモード(内蔵お掃除機能)を使う」(32%)が上位3つとなった。

一方で「自分で洗浄剤やカビ・ニオイを抑えるスプレーを使ってエアコン内部を手入れする」が約3割いた。これは間違った手入れ方法で、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあるということだ。

  • 間違った手入れ方法である「自分で洗浄剤やカビ・ニオイを抑えるスプレーを使ってエアコン内部を手入れする」が3割もいた

パナソニック エアーマイスターの福田風子氏によると、エアコン稼働中にフィルターでブロックできないホコリや油分、カビ菌がエアコン内部に侵入し、カビが繁殖する原因になるほか、使用後に結露した水分がエアコン内部にたまり、カビの成長に適した環境になるという。また、エアコンを掃除せずに放置すると、使用していない秋の間にエアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出してしまうそうだ。

正しいエアコンの掃除・手入れ方法として、「フィルターの定期的な手入れ」「内部クリーン機能や送風運転を活用」「拭き掃除でカビ菌を防止」といった3つのポイントを列挙。

フィルターは掃除機でホコリを吸い、それでも汚れが落ちない時は薄めた中性洗剤で洗って陰干しでしっかり乾燥させる/内部クリーン機能がエアコンに搭載されていれば使用し、搭載されていないエアコンは冷房運転の後に「送風運転」を3~4時間行ってエアコン内部を乾燥させる/汚れている場所(通風路やフラップ等)の拭き掃除をすることをアドバイスしている。

  • 正しいエアコンの掃除・手入れ方法は、フィルターの定期的な手入れ、内部クリーン機能や送風運転を活用、拭き掃除

また、「してはいけないこと」として、自分でのエアコン内部洗浄を挙げた。除菌剤やスプレーを使うなど誤ったクリーニング方法を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあることから、内部洗浄は専門業者に依頼することを推奨している。

知っているようで知らない「内部クリーン機能」

エアコンに搭載される「内部クリーン機能」についてアンケート調査をしたところ、「エアコンの内部クリーン機能について、知っていましたか?」という質問では、3割が「名称も機能内容も知っている」(34%)と回答したものの、45%が「名称だけは知っている」と機能面については理解しておらず、22%は名称も機能も理解していないことがわかった。さらに「自宅のエアコンに内部クリーン機能は搭載されていますか?」という質問では、2割の方が「わからない」と回答し、せっかく搭載されていても活用されないままになっているケースもある。

また、運転停止ボタンを押したあとに自動で内部クリーン運転が始まる場合、「電源が切れていない」と勘違いして、もう一度運転停止ボタンを押して、内部クリーン機能を止めてしまうケースが多々あるという。

そこで「内部クリーン機能」搭載機種ユーザーに、「エアコン停止ボタンを押したにも関わらず、毎回エアコンが稼働を続けている」と思った経験を聞いたところ、実に約7割の方が「現在思っている」「過去に思った経験がある」と回答。その際に「エアコン2回切り」を行った経験について聞くと「現在やっている」(22%)、「過去にやっていた」(49%)と、同じく約7割が経験していることが明らかになった。

  • 「内部クリーン機能」を知らず「電源が切れていない」と勘違いしたことがあるユーザーは約7割

  • 「内部クリーン機能」搭載機種ユーザーの7割が「エアコン2回切り」を経験

現在流通しているエアコンのほとんどの機種が「内部クリーン機能」を搭載しているため、まずは自宅のエアコンの機能と設定を一度確認することを推奨するともに、「内部クリーン機能」を正しく理解して活用することが大切だとしている。