舞台 『死神遣いの事件帖 -幽明奇譚-』の公開ゲネプロが9日に東京・ヒューリックホール東京で行われ、鈴木拡樹、小林亮太、神尾佑、凰稀かなめ、毛利亘宏(脚本・演出)が取材に応じた。

  • 左から凰稀かなめ、小林亮太、鈴木拡樹、神尾佑、毛利亘宏

    左から凰稀かなめ、小林亮太、鈴木拡樹、神尾佑、毛利亘宏

同作は、東映と東映ビデオが立ち上げた、映画と舞台を完全連動させるプロジェクト「東映ムビ×ステ」第2弾として制作された『死神遣いの事件帖』シリーズの続編。江戸市中で探偵業を営む『死神遣い』の久坂幻士郎(鈴木拡樹)と死神・十蘭(安井謙太郎)の活躍を描く。舞台『死神遣いの事件帖-幽明奇譚(ゆうめいきたん)-』、映画『死神遣いの事件帖-月花奇譚(げっかきたん)-』(2022年冬公開)が続けて制作される。ほか廣瀬智紀、安西慎太郎、稲垣成弥、飯山裕太、山川ありそ、北村健人、清水宏、杉本佳幹、夛田将秀、永森祐人、久留康太に加え、声優の鳥海浩輔が声で出演する。

シリーズものの続編ということで、鈴木は「前作を楽しんでいただいた方、今作からこの世界に入っていただく方、両方の方に楽しんでいただいて、映画の上映を心待ちにしたいなと思いますので、今日からが勝負だと思ってます」と意気込む。新登場する死神・亞門を演じる小林は「すごく朝から緊張していまして、裏で先輩方にたくさん笑わせてもらいました。無事に初日を全員で迎えられたことが改めて嬉しいですし、新たに登場する死神としてみなさんに受け入れてもらえるような楽しい亞門を演じていけたらと思っています」と語った。

神尾は「衒太夫という、幻士郎(鈴木)の父親で、名前だけはずっと前から出ていてようやく実物が登場するということで。稽古をしてきて、ほとんどが共演するのが初めての若い方々でワクワクしています」、凰稀は「初めて出てくる役、楽しんでいただけるよう精一杯頑張っていきたいと思います」とそれぞれ挨拶。見どころについて聞かれると、神尾は「今回の一つのテーマとして、父と子の深い愛情がありまして、衒太夫は父親ですけど、あんまり言葉を交わすこともなく、息子との会話はほとんど拳。そこを見ていただければ」とアピールする。凰稀は「みなさんの立ち回りがすごいかっこいいんです。なんといっても鈴木拡樹さんの立ち回りが天下一品だと思いますので」と褒めると、鈴木は「かなめさんもすごい」と返答し、凰稀は「ちょっとね。ちょっと戦わせてもらいます」と照れていた。

演出・脚本の毛利は「よせばいいのに1作目で主人公をあの世に送ってしまい、しかしどうやら死んでもいないしあの世にも行っていない状態だと聞かされておりまして。『現世に戻してくれ』という発注をいただきまして、発注に応えられたのではないかとも持っています」と苦笑する。「映画が素晴らしい出来上がりになっていまして、豪華だと思えるつながりになってますので、楽しみだなと思っております」と舞台から続く映画にも期待させた。鈴木は「なかなか死んだキャラを生き返らせるって難しいですよね。それをしっかりと汲んでくださって、僕は生き返ることができて、映画にも出られることになってる」と感謝していた。

東京公演はヒューリックホール東京にて6月9日~6月19日、大阪公演は梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて6月23日~6月26日。